働き方改革

企業がいま取り組むべきこととは?「働き方改革」をわかりやすく解説 | ボーグル

働き方改革とは「一億総活躍社会」の実現に向けた取り組みのことです。 経営者・企業ご担当者様向けに、働き方改革の基礎知識、企業として抑えるべきポイントや実際の導入事例などをわかりやすく丁寧に解説していきます。

働き方改革の企業事例10選!テーマ別に取り組みを解説

2018年に安倍内閣は日本の将来における深刻な労働力不足に備え、「働き方改革」の構想を打ち出し、2019年以降、働き方改革関連法案が順次施行されました。 働き方改革は、 長時間労働の是正 非正規雇用の格差改善 多様な働き方の実現 の3本柱から成り立っており、少子高齢化に対する本格的な解決策として、政

5分で分かる「働き方改革」とは?取り組みの背景と目的を解説

2019年4月1日より、働き方改革関連法案の一部が施行され、現在「働き方改革」は、大企業だけでなく中小企業にとっても重要な経営課題の一つとして、世の中に認知されてきています。 厚生労働省が2019年に発表した定義によれば、『働き方改革とは、働く人びとが、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で

Well-Being(ウェルビーイング)向上で健康経営!企業と従業員が今日からできる4つこと

毎年3月20日の国際幸福デーに国連が発表している世界の幸福度ランキングですが、直近で公表された2021年版で日本は149ヵ国中54位でした。コロナ禍という状況でも心配とストレスの項目では2020年版より4%向上しましたが、総合的にみると例年通り上位は福祉制度が充実しているとされる北欧地域の国々で独占

組織の種類とは?企業に適した組織づくりのポイントを解説

組織はそれぞれの企業や目標に合わせて、適した形態をとることが求められます。新たな組織を形成する際や既存の組織を改変する際には、組織の種類や仕組み、メリット・デメリットなどを深く理解しておく必要があるためです。そこでこの記事では、組織の種類、構造、企業(会社)に適した組織づくりのポイントを解説します。

フェムテックとは?企業の取り組みと注目の理由、企業事例を紹介

海外では、早くから注目を集めている「フェムテック事業」。最近は、日本でも働く女性の就業継続支援など、フェムテック事業を推進する動きが広がっています。しかしながら、日本ではまだ「フェムテック」という言葉が浸透しているとは言い難いのも事実です。 そこでこの記事では、フェムテックの基本的な内容、経済産業省

シンギュラリティの到来はいつ?企業に与える影響と備えるべき対策とは?

わずか数十年前までAI(人工知能)はSFの世界での話でした。しかし、AIは今やビジネスをはじめ生活のあらゆるシーンで取り入れられ、その技術的進歩には目覚ましいものがあります。専門家はいずれAIが人間の能力や知性を超える「シンギュラリティ(特異点)」が到来するといいますが、それはいつのことでしょうか?

継続雇用制度とは?概要や対象者、契雇用約の流れ等基本情報を紹介

かつて、サラリーマンが加入する厚生年金の支給開始年齢は60歳でした。しかし、現在は原則として、年金の支給開始年齢は65歳に引き上げられています。つまり、60歳で定年となり退職すると、年金支給開始年齢の65歳までの収入が途絶えてしまうということになります。 そこで、60歳で定年を迎えた労働者の生活を安

時短勤務の人は残業可能?企業の対応から残業代の計算まで紹介

介護や育児中により時短勤務で働く従業員に対して「今までと同じように残業が可能なのか?」というのは、管理職や人事担当者に生じやすい疑問です。また、当該従業員に残業をお願いする場合、その手当における注意点なども把握しておきたいことでしょう。そこで今回は、時短勤務における残業などの時間外労働の法的な考え方

在籍出向とは?契約の仕組みやメリット、転籍との違いも解説!

この記事のまとめ ・在籍出向とは、出向元に籍を残したまま、出向先とも労働契約を結ぶこと ・在籍出向により、出向先・出向元には人材育成や他社のノウハウを吸収できるメリットがある ・出向者のメリットは、新たな知識やスキルの獲得をベースに自律性を養えること ・在籍出向を実施する際は、出向元は金銭的な利益を

【やさしく解説】リーンシックスシグマでムダとムラを改善。活用事例や成果を紹介!

この記事のまとめ ・リーンとは「ムダの改善」でトヨタ自動車の生産手法がその起源である ・シックスシグマとは「ムラの改善」で、本来は「100万個(回)のうちの不良(ミス)を3.4個(回)に抑えること」を意味し、不良を限りなく0に近づけることである ・リーンシックスシグマは改善根拠を可能な限り数値化され

自ら動く従業員を育成するモチベーション3.0とは?その要約を解説

企業が従業員に与えるモチベーションは、待遇や賞罰によるものでした。しかし、変化が激しいVUCAの時代において世界中で働き方の多様化がさらに進むと、この方法を持続していくには限界があります。これから自ら動く従業員を育成する「モチベーション3.0」を浸透させていかなければ、企業、従業員双方に大きな成長は

残業削減はどう実現する?成果の上がるユニークなアイデアについて

近年、企業にとって大きな問題となっているのが従業員の残業です。OpenWork働きがい研究所の調査によると、2021年の1ヶ月あたりの残業時間は全業種平均で約25時間でした。残業をするのが当たり前だった時代もありましたが、サービス残業などのブラックな働き方を経て、企業は残業を減らそうという意識に変わ

ESGとは?CSRとの違いやSDGsとの関係性について定義と事例を紹介

投資家は投資対象を選別する際、これまでは企業の財務情報に着目するのが一般的でしたが、近年変わりつつあります。機関投資家を中心に、多くの投資家が重視し始めている視点、それが「ESG」です。今回は、ESGが登場した背景とその具体的事例、CSRとの違いやSDGsとの関係についても理解を深め、自社でも導入で

男性が「育児休業」を取らない理由とは?育休取得率を上げるためのポイント

ワークライフバランス推進の取り組みが進むなか、企業にとって課題のひとつとなるのが「男性従業員の育児休業・休暇の取得」です。育休は男性にも当然に与えられた権利でありながら、厚生労働省の調査によると2020年度の日本の育児休業取得率は約12.65%と低調です。確かに、2019年度の7.48%からは飛躍し

DXによる働き方改革で得られるメリットを従業員と家族の生の声と共に紹介

この記事のまとめ ・DXとは、デジタル技術によってもたらされる人間のあらゆる面における変化の総称 ・コロナ禍により強制力をともなったことで、DXは想定外のスピードで進んだ ・DXにより、従業員や企業は業務効率化などさまざまなメリットを享受する ・DXによる働き方改革で、子育てや介護に取り組みやすい環

【健康経営の基本】健康診断の結果から企業と従業員がすべきこととは?

健康診断(定期健康診断)の受診は健康経営の基本的な取り組みで、受診率が100%であることは、2022年度の健康経営銘柄及び大規模法人部門の健康経営優良法人の認定要件と、中小規模法人部門の健康経営優良法人の認定要件に設定されており、今後も認定要件に設定されることでしょう。健康経営の取り組みとして、健康

Z世代とは?その特徴から人材育成の方法に加え、他の世代との違いも紹介!

この記事のまとめ ・Z世代とは1997年から2012年に生まれた世代であり、「真のデジタルネイティブ」とも呼ばれる ・Z世代は高度デジタル社会で育ち、デジタルデバイスを利用したコミュニケーションに精通 ・Z世代は個が自由に情報を発信する時代を生きており、多様な価値観を重要視 ・Z世代はY世代(ミレニ

ABWとは?オフィス改革と働き方改革を同時に実現する方法と事例を紹介

多くの企業では、テレワークを継続しながらもアフターコロナを見据えて出社を認めています。さかのぼること2020年に新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけとなって、在宅勤務などオフィス以外の場所で仕事をするテレワークが急激に増加したことから、オフィスの縮小や解約が相次ぎ空室が増えましたが、2021年は事

コア業務の生産性向上やノンコア業務を効率化するBPOなどのノウハウを紹介!

この記事のまとめ ・コア業務は非定型業務、ノンコア業務は定型業務を指す ・コア業務へ資源を集中することで、生産性向上や効率化に寄与 ・近年では、ノンコア業務において部門ごとの外部委託(BPO)もおこなわれている ・AIの台頭により、これまでのコア業務がノンコア業務になる事例もある ・ジョブ型雇用の普

ハイブリッドワークとは?在宅とオフィス勤務併用のメリットと課題を紹介

この記事のまとめ ・ハイブリッドは異種の組み合わせの意で、在宅勤務とオフィスワークの併用もハイブリッドワークの1つ ・ハイブリッドワークは従業員のワークライフバランスの充実と経費削減、ブランド力向上に寄与 ・オフィスワークもはさむハイブリッドワークは、在宅勤務に紐づくデメリットを一定程度軽減する ・

1on1ミーティングが気になる方へ。成功させるための効果測定方法と必要なスキル

1on1ミーティングに対し、「面談とどう違うの?」「成功させるにはどうすればよいの?」「どういうスキルが必要なの?」などの疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。   そこで今回は、1on1ミーティングのメリットやデメリット、実施する際のポイントについて解説します。あわせて、効果測定

エンゲージメントとは?意味、効果、高める方法を解説

ビジネスにおいて、よく見聞きする「エンゲージメント」という言葉。その意味や測定方法、高め方を正しく理解している方は少ないのではないでしょうか。 そこで今回は、エンゲージメントの意味をはじめ、指標・測定方法や向上させるための施策についてご紹介します。有能な人材とともに企業を成長させるためにも、ぜひご参

ワークエンゲージメントとは?高めるメリットや方法、要素を解説

企業を成長させたり、労働者一人ひとりのパフォーマンスを高めたりするには、働きやすいのはもちろん、業務に没頭できる環境を企業が整えなければなりません。その上で役立つのが「ワークエンゲージメント」の考え方です。 今回は、ワークエンゲージメントの概要や構成要素、関連概念についてご紹介します。また、ワークエ

建設業の労働時間(時間外労働)に上限規制が!? 2024年の適用猶予終了について

2019年4月、働き方改革の一環として労働基準法が改正され、罰則付きの時間外労働の上限規制が適用されました。建設業においては、上限規制の適用に5年の猶予が与えられたため、2024年4月より適用されます。   建設業は比較的、労働時間が長い傾向にあり、長時間労働の是正を求める声も少なくありません。こう

深夜残業とは?割増残業代の計算方法と押さえておきたいポイント

業種・職種によっては、繁忙期に突入すると深夜まで残業しなければならないこともあります。この場合、企業は残業代を支払う必要がありますが、正しい知識のもと計算できているでしょうか。 そこで今回は、深夜残業の概要や違法性、割増残業代の計算方法などをご紹介します。あわせて、従業員の属性別に見る深夜残業の制限

時間外労働(残業時間)の上限規制について解説!罰則・リスクを防ぐには?

残業は罪ではありませんが、その時間があまりにも長いと従業員の心身に悪影響を及ぼすほか、法律違反により企業に罰則が科せられます。こうした事態を防ぐために、企業は「時間外労働」に関する理解を深めることが大切です。   そこで今回は、法定時間内労働と時間外労働(残業時間)の違いをはじめ、時間外労

福利厚生のメリットや表彰・認証制度、ハタラクエールについて解説

近年、経営手法として「健康経営」や「働き方改革」が叫ばれ、福利厚生の充実が更に重視されてきました。 「健康経営」とは社員の心身の健康を増進させ生産性向上を目指す経営手法のことで、健康経営のために福利厚生を充実させ社員の心身の健康をバックアップすることが必要とされています。 「働き方改革」では同一労働

同一労働同一賃金とは?法改正で大・中小企業が抑えるべきポイントと対策

2020年4月1日より施行された「同一労働同一賃金」のための、パートタイム・有期雇用労働法が、2021年4月1日に大企業のみならず中小企業においても全面施行・適用されました。  同一労働同一賃金とは、厚生労働省の定義によれば、「同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)

テレワークから始める働き方改革|導入メリットとポイントを解説

近年、働き方改革の文脈だけでなく新型コロナウィルスの影響もあり、「テレワーク」という言葉を耳にする機会が増えてきています。 総務省が平成30年に発表した「情報通信白書」によれば、約7割の回答者がテレワークを、「知っている」「名前を聞いたことがある」と答えており、その取り組みの認知度は徐々に高まってき

働き方改革で管理職の仕事はどう変わる?3つの変更点や役割を解説

働き方改革により、これまで多くの一般社員の残業時間は抑制されてきました。しかし、一般社員のやり残した仕事は、時間外労働が適応除外されていた管理職が対応することとなり、結果的に管理職(特に中間管理職)にしわ寄せが及ぶ、という結果を招きました。 この問題を改善すべく、2019年4月に改正された労働安全衛

【弁護士が解説!】副業・兼業ガイドラインが改訂!企業の対応すべきポイントについて

平成30年1月に「モデル就業規則」の改定と「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(以下、「副業・兼業ガイドライン」といいます。)が策定され、政府によって副業・兼業を推進する政策が打ち出されて以降、「副業解禁」といった言葉をよく耳にするようになりました。 他方で、副業・兼業の盛り上がりとともに、様々

Withコロナ・Afterコロナで欠かせない! タレントマネジメントを徹底解説!

新型コロナウイルスの感染拡大は、企業に甚大な影響を及ぼしています。 例年とは異なる市場環境に業績が大きく左右されていることはもちろん、感染症対策としてリモートワークを導入する企業が急速に拡大したことで、従業員のコミュニケーションにも支障が出ているケースもあります。 特にマネージャー・管理職の視点では

第19回:正規と非正規における待遇差対応の優先度について(前回続き)

(前回記事はこちら)見直しの着手に順位を付けるもう一つの理由は、正規と非正規の待遇の見直しを「同一労働同一賃金」の観点ではなく、待遇自体の必要性や別の待遇への切替えを含めた、大きな人事制度・給与体系の観点で行うことが望ましいからである。もし、人事制度の見直しで待遇自体が不要となれば、均等・均衡待遇の

第18回:正規と非正規における待遇差対応の優先度について

正規と非正規のすべての待遇差が見直しの対象となり得るが、見直しに当たっては順位を付けたい。その理由は、同時に行うと作業量やマンパワー面で不足するというだけでなく、待遇改善原資にも限界があるためである。 順位を高くすべきは、厚生労働省の「同一労働同一賃金ガイドライン」に具体的に明記されている待遇である

「同一労働同一賃金」最高裁判決をわかりやすく解説します!

企業が同一労働同一賃金を具体的に実現していくために、どのようなことをしなければならないのかについて、各社が頭を悩ませているところだと思います。その中で、今後の同一労働同一賃金の対応に大きな影響を与えると考えられていた裁判があり、2020年10月13日と15日に判決がありました。今回は社会保険労務士の

第17回:ガイドラインに明記されていない福利厚生的手当について

多くの非正規従業員はその勤務する事業所での採用であり転勤や異動がない。基本給や時給にはその地域の物価が反映されていると考えられるため、福利厚生的手当である地域手当の支給は、ガイドラインでは不要とされている。 一方、ガイドラインに明記されていない福利厚生的手当に、配偶者手当や子ども手当(総称して家族手

第16回:「同一労働同一賃金」に向けた企業の対応について(第15回のつづき)

前回大企業において「同一労働同一賃金」への対応が進んでいない理由として、多様化した雇用区分、法解釈の幅の広さ、待遇改善の優先順位、改善原資の確保の問題を指摘した。以下では、これらの課題の対応を進めている事例や対応方法案を提示し、解決策を探っていく。 まず待遇改善の優先順位付けである。ガイドラインに例

第15回:「同一労働同一賃金」へ向けた企業の対応について

 「同一労働同一賃金」に向けた企業の対応が難航している。大企業の社長100人を対象に民間企業が実施したアンケート調査によると、待遇改善によって人件費負担が増えるとの回答は46・9%で約半数に上る。法改正への対応が完了したとする回答は39・3%で約4割に止まっている。  また筆者が9月に開催した「同一

第14回 退職一時金制度について

多種多様な退職一時金制度のうち、もっとも一般的な給付算定式は、給与比例方式である。「退職時点での基本給月額×勤続年数(に応じた係数)×退職事由係数」が多く使われている。この算定式では、給与の多寡も退職金に影響することになる。 ポイント制は、従業員の毎年の働きぶりを退職金額に反映する「成果主義型」の算

第13回:「メトロコマース」高裁判決について(第12回の続き)

長い間、非正規従業員は、労働力需要の繁閑に対応する補完的・短期的な労働力として位置付けられてきた。その後、非正規雇用が多様化する中で、非正規従業員の長期勤続が増えてきた。さらに雇用需給がひっ迫する中、事業主側も定着を促すようになってきた。こうした背景で、「非正規は退職金がないのは当然」というかつての

【社員旅行がコロナで中止!】そんな時、代替案として活用できる福利厚生サービスとは

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、「新しい生活様式」が浸透しつつある中、感染リスクを下げる観点から社員旅行を中止する企業が相次いでいます。 また、近年ではライフスタイルの多様化により、そもそも「社員旅行には行きたくない」と考える社員も少なくありません。こうしたことから、企業における福利厚生とし

第12回:選択制企業年金の事例について

コストを抑えて待遇改善する手段として、選択制企業年金の事例を紹介する。「メトロコマース事件」高裁判決のように、非正規従業員にも長期勤続に対応する退職金を支給すべきとの判決も現れている。 選択制企業年金は、企業年金掛金を拠出するかどうかを、事業主ではなく従業員が選択できる仕組みである。企業年金(確定給

リモートワーク導入企業で要注意! 企業の生産性を低下させる「フリーライダー社員」の問題と対策とは?

昨今、国内での生産年齢人口の減少傾向は加速しつつあり、人的リソースの確保や生産性の向上は企業にとって喫緊の課題となっています。 一方、新型コロナウイルス感染拡大を受けてリモートワークを導入する企業が増え、対面でのコミュニケーションが難しくなるなか、「フリーライダー社員」にまつわる問題への関心が高まっ

第11回:福利厚生パッケージについて

低コストで待遇を改善できる手段の一つとして、福利厚生パッケージがある(図)。一般に福利厚生のオペレーションには、①福利厚生制度の制定と提携開発・拡充、②福利厚生制度の周知、③利用申込の取次ぎ――があるが、これらをすべて外部委託できる。 提供される福利厚生は、宿泊施設やフィットネスクラブ、ベビーシッタ

第10回:福利厚生制度の費用対効果について

 非正規従業員の待遇改善には、「同一労働同一賃金」への対応だけでなく、人材採用力の強化や定着も期待される。  非正規従業員の待遇改善に当たっての最大の障害は、改善原資の確保である。もともと、非正規従業員は正規従業員に比べて人件費が抑えられてきた。よって、改善原資をねん出するのは容易ではない。  ここ

第9回:福利厚生制度の費用対効果について

 これまで非正規従業員の待遇改善に関する判断基準を列挙してきた。まず、「同一労働同一賃金」の法理がある。それに関連して厚生労働省「同一労働同一賃金」のガイドラインも参考にしなければならない。前回は「対象となる従業員の範囲のバランス・整合性」も非正規従業員の納得性を高めるうえで重要であるとした。 さら

第8回:非正規従業員の待遇改善を図る際の課題について

 非正規従業員の待遇改善を図る際の課題として「待遇の改善対象・改善度合」が挙げられる。待遇改善のための原資は上限なく拠出できるわけではなく、また投資対効果も考慮する必要があるため、様ざまな判断基準をもとに決定していくことになる。  判断基準の一つとなるのが「対象となる従業員の範囲のバランス・整合性」

第7回:正規従業員との待遇差と働き方の違いについて

第7回  非正規従業員の待遇改善が促される動機付けは、「同一労働同一賃金」の法改正だけではない。足元の非正規従業員の採用難も動機付けとなっている。  待遇改善の検討を行ううえでの実務上の課題は、①待遇の改善対象・度合、②待遇改善の原資ねん出方法の2点である。まずは①から考えたい。 非正規従業員には、

第6回:前回連載での判決からみえてくる、適正な待遇差について

前回みたように昨年6月の「長澤運輸事件」「ハマキョウレックス事件」最高裁判決以降も、地裁・高裁で「同一労働同一賃金」に関連する判決が相次いでいる。しかも、改正される短時間・有期雇用労働法第8条でいう「それぞれの待遇の性質・目的に照らして」不合理な差を禁止するという改正趣旨に沿った判断を示すようになっ

第5回:前回連載での事件において不合理とされた待遇差について

本年2月に高裁判決が出た「メトロコマース事件」では、住宅手当、退職金、褒賞、早出残業手当の4つが、正規従業員と非正規従業員の間の不合理な待遇差とされた。また、非正規従業員への退職金の不支給も不合理とされ、一般企業の人事部門にとっても他人事とはいえない判決となっている。不合理とされた理由を精査すること

第4回:正規従業員と非正規従業員の待遇差を不合理とみる判決・判例について

前回みたように正規従業員と非正規従業員の待遇差を不合理とみる判決・判例は増える傾向にある。ここでは、さらに踏み込んだ判決を取り上げる。 本年2月に高裁判決が出た「メトロコマース事件」では、非正規従業員には退職金が支給されないことが不合理とされた。さらに昨年の「ハマキョウレックス事件」最高裁判決では不

第3回:同一労働同一賃金における「不合理ではない待遇差」について

第3回 「不合理ではない待遇差」とは、「不合理な待遇差ではない」ことである。 不合理な待遇差を、「ハマキョウレックス事件」の最高裁判例から抜粋して図表1に掲げる。待遇の一つ一つについて、その目的・性質から見て不合理な待遇差がないかを判断するという手続きである。待遇全体において不合理な差があるかではな

5分で分かる!リモートワークを成功させるコミュニケーションのコツ

近年、新型コロナウイルスの影響により、従業員の「リモートワーク」に踏み切る企業が増えてきています。  リモートワークとは、オフィスに通勤しなくてもITツールなどを活用して遠隔で働くことができる働き方のことです。 現代の働き方の多様化に加え、社会情勢の変化により、以前にも増して注目を集めています。 株

第2回「同一労働同一賃金ガイドライン案」公表後の動きについて

第2回  2020年4月(中小企業においては2021年4月)からの短時間・有期雇用労働法の施行を前提に、2018年12月に厚生労働省から「同一労働同一賃金ガイドライン」が公表された。また2018年6月の最高裁「長澤運輸事件」「ハマキョウレックス事件」を始め、下級審で相次いで同一労働同一賃金に関する判

【連載コラム】今後企業が行うべき 「同一労働同一賃金」への対応とは?

働き方改革の一環で、2020年4月1日から全国一斉に施行された(中小企業は、2021年4月1日から)「同一労働同一賃金(別名:パートタイム・有期雇用労働法)」。 同一労働同一賃金とは、同じ職場で同じ仕事をする正規雇用の従業員と非正規雇用の従業員との待遇や賃金格差をなくすという考え方です。 これまでも

明日から導入できる!リモートワークの導入ステップと注意点【新型コロナ対策プランあり】

近年、新型コロナウイルスの影響により、従業員の「リモートワーク」に踏み切る企業が増えてきています。 リモートワークとは、オフィスに通勤しなくてもITツールなどを活用して遠隔で働くことができる働き方のことです。 現代の働き方の多様化に加え、社会情勢の変化により、以前にも増して注目を集めています。 株式

働き方改革で残業時間の上限規制はどう変わる?ポイントや事例を解説

働き方改革関連法案の目玉となっている「時間外労働の上限規制」。 2020年4月より大企業だけでなく中小企業においても、時間外労働に関する規制が厳しくなりました。それに対し、従業員の労務管理や業務の見直しなど、すでに様々な対策を講じられている経営者・ご担当者の方もいらっしゃると思います。 一方で、今回

労働生産性とは?混同しがちな定義と計算式をわかりやすく解説

近年「生産性」という言葉は、業務効率化の気運や長時間労働への課題意識が高まる中で、より注目されるようになってきています。安倍晋三内閣が打ち出した「働き方改革」でも、長時間労働の是正のため、労働生産性の向上は急務とされています。 しかし「労働生産性」という言葉の意味を正しく理解されている方はどのくらい

【初心者向け】「有給休暇義務化」の概要や注意点を分かりやすく解説

2019年4月から、労働基準法のもと、日本における有給休暇消化率の低さを改善するために「有給休暇義務化」が施行されています。働き方改革の推進や、国を挙げてのワークライフバランスの実現が盛んに取り組まれる中、どんな企業であっても必ず適用しなければいけない施策です。 一方で、「内容が複雑であまりよく分か

週休3日制が人手不足を解消する?導入企業の狙いとは

2018年に安倍内閣で可決されて以来、メディアにより連日取り上げられ、一種のトレンドとなっている「働き方改革」。 新制度が順次適用されるなか、2020年4月には中小企業もその対象となり、他人事や遠い未来の話ではなく、「新しい働き方」をより身近なものとして認識し始めた方も多いのではないでしょうか。 働

働き方改革|2020年最新版!中小企業の施策や成功事例を解説

日本社会における労働人口の慢性的な減少を受け、2016年9月に政府が「働き方改革実現推進室」を設置してから、労働環境改善のためのさまざまな取り組みが行われています。 2020年4月からは、すでに2019年から大企業で施行されている「働き方改革関連法」が、中小企業でも本格的に適用されました。 とはいえ

中小企業の働き方改革|真っ先に取り組むべき施策や好事例を紹介

2019年4月、遂に働き方改革関連法が施行されました。「働き方改革」は、生産年齢人口(15〜64歳)を活性化させた「一億総活躍社会の実現」を掲げ、働く個人がより自分らしく快適なワークライフを送れることを目指した施策です。 中小企業は、この働き方改革関連法が施行されるまでに、大企業よりも時間的な猶予が

有給休暇義務化とは?有休取得で業績が上がった3つの事例を紹介

2019年4月1日から、「働き方改革」への対策が順次始まりました。 中でも多くの企業に影響を及ぼすのが、有給休暇の義務化(年次有給休暇の指定義務化)です。具体的には、従業員に1年で5日以上の年次休暇を消化させることが義務化されました。これは事業規模や雇用人数にかかわらず、全ての企業が導入の対象となり

ワークシェアリングの導入でまず考えなければならない問題点

働き方改革は企業にとって重要なテーマのひとつですが、そのなかでワークシェアリングという考え方があります。 ワークシェアリングとは、雇用の分担と一人あたりの労働時間の削減により、より多くの雇用機会を生み出すという考え方です。 オランダなどヨーロッパ諸国では実績を上げている国もありますが、雇用を増やしつ

経営者は要チェック!お手本にしたいダイバーシティ推進事例11選

労働人口の慢性的な減少を受け「ダイバーシティ(働き方の多様性)推進」は日本中の企業にとって重要なミッションになりつつあります。 出産、育児を迎える女性・定年を迎えた高齢者、障がい者といった「働く意欲を持つ人」に、活躍できるステージを準備できるかどうかが、日本経済の鍵を握っているといっても過言ではあり

「同一労働同一賃金」の本質とは何か?

昨年8月の「働き方改革推進会議」の立ち上げとともに、これまでは他の経済政策の陰に隠れがちだった「働き方」や「雇用」を取り巻く議論が急速に慌ただしくなってきました。 特段、長時間労働や過労死・過労自殺については、昨年末に労災認定された悲惨な過労自殺事件の報道後、メディアでは毎日のように取り沙汰されてい

副業禁止は絶対なのか?トラブルの予防方法からおすすめ副業まで解説

仕事をしていて「もっとお金があったらいいのに」と思う人にとって、まず思い浮かべるのが副業だと思います。 副業によって、月5万でも10万でも稼ぐことができたら、生活がずっと楽になるのに…と思いますよね。 しかし、会社の就業規則では「副業が禁止されている」ことも少なくありません。会社の規則を破ってまで、

うっかりブラック企業に要注意!ブラック企業の5つの特徴とその対策

毎日毎日残業続きで給料も安いし、うちの会社って本当にブラックだよな… もしあなたの企業の社員から、上記のような不満が聞こえたとしたら、世間からブラック企業というレッテルを貼られる前に、すぐに社内労働環境の改善を進めていくべきです。 世間から‟ブラック企業”というレッテルを貼られるだけで、

【セミナーレポート】ベネフィット・ワン主催『次世代の戦略的人事セミナー ~人事3.0~』

2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック以降、景気の軟化を懸念する声があります。 企業は今後、いま以上に従業員の生産性や働き方改革といった動きを求められるようになるでしょう。 ではそうした際に、企業が実践すべきこととは、何でしょうか。 そこで2019年1月23日、株式会社ベネフィット・ワン

人手不足なのになぜ週休3日制?導入企業の狙いとは

昨年、安倍内閣が「働き方改革」の旗印を掲げて以来、日本中のメディアが連日のように「働き方改革」について取り上げ、一種のトレンドになっています。 「働き方改革」と一口に言っても、「長時間労働の是正」や「テレワークの推進」や「ダイバーシティ推進」、「同一労働同一賃金」や「副業解禁」など、その範囲は非常に

先頭へ戻る