データで読み解く!人手不足の本当の原因と経営者のための対抗策

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データで読み解く!人手不足の本当の原因と経営者のための対抗策

労働力不足・人手不足があちこちで叫ばれるようになり久しい昨今。

日本の人口は総務省統計局の調査によれば、2008年に1億2,808万人をピークに、減少の一途をたどっています。

2060年には9,000万人を下回るとも予測されています。

人口の減少は、生産年齢人口(15~64歳)の減少に直結します。

将来の生産年齢人口は「国立社会保障・人口問題研究所」の推計結果によれば、

  • 平成25(2013)年:8,000万人を下回る
  • 平成39(2027)年:7,000万人を下回る
  • 平成63(2051)年:5,000万人を下回る
  • 平成72(2060)年:4,418万人に減少

のような推移となると予想されています。

「国立社会保障・人口問題研究所」の推計結果
※引用:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」

また企業数の減少も無視できません。

労働力人口が減少すると、人が足りなくなり「人手不足倒産」する企業が増加します。

下記は東京商工リサーチによる「人手不足倒産」の月次推移です。

「人手不足倒産」の月次推移
※引用:東京商工リサーチ「人手不足関連倒産月次推移」

仮に企業が従業員数を維持・増加させようとすれば、労働力人口に限りがある以上、企業数は減少していきます。

海外に市場を求めて進出できる大企業はともかく、中小企業については人手不足の本当の原因と市場動向を知り、対策を打つことが求められるでしょう。

今回は、人手不足の本当の原因と現状をデータから読み解き、経営者として取るべき対策についても徹底解説したいと思います。

今は本当に「人手不足」なのか?本当の原因

今は本当に「人手不足」なのか?本当の原因

冒頭の通り、人手不足と言われる昨今ですが「本当に人手が足りていないのか?」を、

  • 完全失業率
  • 有効求人倍率

の2つの視点から分析してみました。

筆者の結論として、日本は高度経済成長期やバブル期よりも深刻な人手不足に陥っていることが言えると考えています。

分析(1)完全失業率から見る人手不足

人手が足りているのか足りていないかは、完全失業率が一つの指標となります。

完全失業率に着目すると、日本はかなり深刻な人手不足になっていると思われます。

具体的には、

  • 2018年2月の完全失業率は2.5%
  • 2017年も2.5~3.0%の間で推移

という結果になっています。

完全失業率が3%を下回ったのは、1994年以来です。

これはバブル期の完全失業率とほぼ同じで、失業率だけで見るなら、バブル期と同レベルの人手不足といえるでしょう。

完全失業率の推移
※引用:総務省統計局・労働力調査

分析(2)有効求人倍率から見る人手不足

人手不足かどうかを調べるもう一つの指標が、有効求人倍率です。

具体的には、失業者数が減るのに合わせるように有効求人倍率が上がっていて、2017年の有効求人倍率平均は、前年比で0.14ポイント上昇して「1.50倍」となっています。

実は有効求人倍率は8年連続して上昇しており、こちらはバブル期を越えて、高度経済成長期に迫る勢いになっています。

上記をまとめると、2018年現在、以下のような傾向があると考えられます。

  • 日本の企業が人手を欲している
  • 人手不足に陥っている

失業率と有効求人倍率の推移
※引用:内閣府・年次経済報告より

人口増減率は減少の一途

また「人手不足」と聞いた時に、まず思い浮かぶのが少子化という人もいるでしょう。

実際、少子高齢化が進み日本の人口は減り続けており、それに合わせて、労働に従事できる人口も減っています。

総務省が発表した人口推計(平成28年10月1日)によれば、総人口は6年連続で減少しています。

総務省が発表した人口推計
※引用:総務省統計局・人口推計

この増減率を年齢別で詳しく確認すると、0歳~64歳までの人口は減少しているのに対し、65歳以上の人口は増加しています。

「労働できる世代・将来労働できる世代」つまり生産年齢人口が減り「すでにリタイアした世代・精力的に仕事をするのが難しい世代」の人口が増えている事は明白です。

多くの企業が求めるのは、10代後半~60代までの労働力なので、企業が欲しい年代の人口は減少し続けています。

下記のグラフを見ても、15~64歳の年齢区分は平成2年頃から減少している事が分かります。

15~64歳の年齢区分人口推移
※引用:総務省統計局・人口推計

注意点:地域によって人口増減に差がある

とはいえ、地域によって人口の増減には差があるのは事実です。

以下の都道府県は近年、人口が増加しています。

  • 東京都
  • 埼玉県
  • 千葉県
  • 神奈川県
  • 愛知県
  • 福岡県
  • 沖縄県

この中で、子どもが生まれたこと(出生)による人口増加が起きたのは東京都、愛知県、沖縄県です。

それ以外の増加は、他のエリアからの移転による増加となります。

またこの中で15歳未満の人口増加率がもっとも大きいのは沖縄です。

自然増加率だけ見ると「大幅な人口流出」が起こらない限り、将来的に安定して労働力が増えるのは、沖縄と東京、愛知だけと言えるでしょう。

ここまで、人手不足の現状を分析してきましたが「本当の原因」は何かを次の章でお話ししていきます。

団塊世代の引退は人手不足の原因ではない

団塊世代の引退は人手不足の原因ではない

昭和22年~24年の、第1次ベビーブームで生まれた世代を団塊の世代と呼びます。

団塊の世代は、昭和から平成にかけ、主要な労働力となり企業を支えてきました。

これらの団塊世代の引退が、人手不足の原因ではないかと言われていますが、筆者としてはそうは思いません。

2007年に最初の段階の世代が60歳の定年を迎えて退職し、65歳まで働いた世代も2012年に退職を迎えました。

このタイミングで企業の主軸な労働力がごっそり減るため、2007年以降、深刻な人手不足が起こることが予想されていました。

しかし65歳まで働くことを選択する人も多数存在したため、企業における労働力減少の幅はそれほど大きなく、労働市場全体に及ぼす影響は限定的かつ、一過性のものでした。

筆者が考えるに、団塊の世代の引退は人手不足の大きな原因ではないと言えるでしょう。

過去と比較する雇用・労働力・企業数の関係

過去と比較したとき、雇用数や労働力、企業の数がどのように変化しているかを調べたところ、人手不足を非正規雇用で補っている現実が見えてきました。

増え続ける雇用者

労働力人口と雇用者数を比較してみましょう。

労働力人口とは、15歳以上の人口のうち働く意思を持った人の総数で、毎月末の1週間の間に収入を得る仕事をした人や、求職中の人を指します。

労働力人口は2000年まで上がり続けた後、ほぼ横ばいです。

雇用者は雇われて給料をもらっている人で、ここには休職中の人や自営業者は含まれません。

雇用者数は毎年増加し続け、雇用者数と労働力人口の乖離を埋めるように労働力人口に迫っています。

このグラフより、企業で働く人の数が増加し続けているのに有効求人倍率が上がっている、つまり企業がもっと人手を欲していることが分かります。

労働力人口と雇用者数の推移
※引用:独立行政法人・労働政策研究・研修機構「就業者・雇用者の労働統計」

非正規雇用が拡大

雇用者の数が増えている反面、正規雇用の職員の数はバブル期の1990年代半ばから減少しています。

最近になりわずかに増えていますが、雇用者の大半が、派遣やパート、アルバイトなどの非正規雇用です。

2017年のデータでは、雇用者のうち3423万人が正規雇用であるのに対し、2036万人が非正規雇用で、全体の37%を非正規雇用が占めています。

非正規雇用の内訳を見ると

  • パートで働く人が約半数
  • アルバイトが20%

という状態です。

極端に言えば、増える雇用人口の殆どをパートタイマーが支えている構図が見えていきます。

非正規雇用の内訳推移
※引用:厚生労働省「非正規雇用の現状と課題」

「人手不足倒産」の増加

「人手不足倒産」の増加

人手不足の象徴的な現象が「人手不足倒産」です。

会社の経営自体は順調なのに人手が足りないために仕事が受注できず、収益が悪化したことによる倒産の事を指します。

人手不足倒産は非常に深刻で、2016年度は72件だったのに対し、2017年は106件と前年比47.2%も増加しています。

人手不足倒産は、以下の4つのタイプに分けられます。

  • 後継者難型
  • 求人難型
  • 従業員退職型
  • 人件費高騰型

人手不足倒産の4つのタイプと推移

人手不足倒産をタイプ別に、もう少し詳しく見てみましょう。

(1)後継者難型

後継者難型は中小企業に多い倒産のタイプで、代表者や幹部社員が引退、死亡、入院をし、後を継ぐ人材がいないために倒産するケースです。

第一次ベビーブームの団塊の世代が起業したものの、息子が後継しなかったというケースも珍しくありません。

父親の時代は儲かっていても、時代の流れとともに事業を縮小したり、将来性が期待できないと「子どもに後を継がせても…」と、自分の代だけで終わりにしようと考えるパターンが多いのです。

人手不足倒産の主な原因はこの後継者難型で、毎年200件以上の企業が倒産しています。

(2)求人難型

人材が確保できず、事業を継続できなくなり倒産するのが、求人離型倒産です。

求人難型倒産は、

  • 2015年:19件
  • 2016年:24件
  • 2017年:29件

と増加しています。

完全失業率が下がり有効求人倍率が上昇している中で、人材が思うように確保できない企業の姿が浮かび上がります。

今後も求人難型を理由に倒産する企業が増えることが予想されます。

(3)従業員退職型

社員の定年退職や独立、転職などで人材が減り、事業を継続できなくなった結果の倒産を指します。

従業員退職型の倒産は、2016年度18件に対し、2017年度は17件とほぼ横ばいに推移しています。

(4)人件費高騰型

賃金などの人件費がかさみ、収益が悪化したことによる倒産です。

人件費高騰型の倒産は、2016年度18件に対し、2017年度は14件と減少しています。

後継者難型 求人難型 従業員退職型 人件費高騰型
2015年 287件 19件 15件 25件
2016年 268件 24件 18件 18件
2017年 250件 29件 14件 17件

※参照:東京商工リサーチの調査

AI・オートメーションの導入による「人手不足の未来」

AI・オートメーションの導入による「人手不足の未来」

深刻な人手不足を回避するため、人工知能(AI)を導入する企業が増えています。

コンビニエンスストア業界では、ローソンがAI導入に1010億円を投資する計画で、無人レジ店舗の実証実験が始まります。

セブンイレブンは1832億円を投資し、販売什器を洗浄する食洗機器を導入。

それまで1時間かかっていた什器の洗浄にかかる時間を大幅に削減することに成功しました。

物流業界はAIを積極的に導入し、従業員の負担削減と作業効率化を図っています。

西日本通販発送センターでは、無人搬送ロボットを導入した所、作業効率が4.2倍に向上しました。

人手不足は、積極的にAIやロボットといった新技術を取り入れることで、解消できる部分もあります。

ただし全ての企業がAIやロボットを導入しているわけではなく、新技術を導入している企業はまだ4割弱にしかすぎません。

中小企業は設備投資に大金をかけることが難しいため、この方法で人手不足と倒産を回避する事は正直難しいといえます。

人手不足が深刻な業界と現状

人手不足が深刻な業界と現状

人手不足は、業界によって深刻さが異なる事情があります。

「自分の業界は人手不足なのか?」

実際に感じている感想と、業界全体の実態は違うかもしれません。

特に深刻な人手不足が起こっている業界を調べるため、離職率と雇用人員判断指数を独自に調べた結果、飲食店・宿泊業の離職率と人手不足感が特に高いことが分かりました。

下記は筆者が作成した離職率推移のグラフです。

離職率の独自グラフ ※参照:総務省統計局・離職率推移表

雇用人員判断指数
※引用:独立行政法人・労働政策研究・研修機構「最新の労働環境」

(1)特に人手不足が深刻な業界

人手不足がとりわけ深刻な業界は、

  • 宿泊業界
  • 飲食業界
  • 建設業界

です。

宿泊業界

宿泊業界

数ある業界の中で、もっとも人手不足に苦しんでいるのが宿泊業界です。

観光庁の調査によれば、年間延べ宿泊者数は毎年増加し、2012年から2016年の間で約5000万人も増加しています。

また2020年の東京オリンピックを控え、首都圏を中心にホテル建設ラッシュが起こっていますが、労働力を確保できるかが危ぶまれています。

宿泊業界の人手不足の詳細

宿泊業に従事する人数は約77万人で、平成24年からほぼ変わりません。

そんな中、宿泊施設を利用する人や宿泊施設自体が増えているため、必然的に人手不足になっています。

国内旅行宿泊者数と宿泊業従業員数
※引用:メディアフラッグ・プレスリリース

更に追い打ちをかけるように、毎年多くの従業員が離職しています。

宿泊・飲食サービス業の離職率は他の業界に比べて特出して高く、平成27年は28.6%です。

産業別入職率・離職率
※引用:厚生労働省「平成27年度・雇用動向調査結果」

宿泊業界が人手不足になる原因
  • 休日が少ない
  • 長時間勤務
  • 変則的なシフトで体調に異変を起こしやすい

宿泊業界が人手不足に陥る原因の1つが高い離職率ですが、その背景には労働環境がとても過酷で、働き続けるのが厳しい点が挙げられます。

また宿泊業に従事する従業員は、休日が少なく、長時間シフトでの勤務を余儀なくされる事が多いのです。

宿泊施設を退職したある従業員は、年間の休日は100日以下で、連休は滅多に取れなかったと語っています。

ホテルは24時間営業なので、夜勤や早朝勤務などの変則的なシフトです。

結果的に長時間労働になる事で心身ともに疲弊する従業員が多く、自分の身を守るためには、辞めざる得ないという状況が起きています。

これからの見通し

2020年に向け、外国人を中心にさらに観光客が増えることは確実です。

宿泊業は人手の確保が最優先の課題となります。

離職率を下げ、一旦入職した人を囲い込むためには、働きやすい職場造りが必要です。

  • 長時間勤務の是正
  • 無理なく勤務できるシフトの調整
  • 福利厚生の充実
  • 賃金の値上げ

これらを行い、魅力的な職場造りを推進していかなければ、人手不足倒産や営業縮小に陥る施設が次々と出てくるでしょう。

不幸中の幸いというべきか、日本人の人口自体は減っている一方で日本で暮らす外国人の人口は増えています。

英語や中国語など、外国語も必要となる宿泊業では、積極的に外国人を採用していく事が、現状を打破する鍵となるでしょう。

飲食業界

飲食業界

飲食業も人手不足に直面しています。

少ない社員と数多くのアルバイトが経営を支える形が一般的で、アルバイトの多くが学生です。

少子化によりアルバイトができる高校生・大学生の数が減っているため、飲食業界が求める労働力のパイ自体が減少していると考えられます。

飲食業界の人手不足の詳細

帝国データバンクによる調査では、従業員が不足していると答えた企業のうち「非正社員が不足している」業界の第一位は飲食業界でした。

不足していると答えた割合は

  • 2017年10月で80%
  • 2018年1月で74%

と、7割を越える飲食店がアルバイトやパートを求めています。

同じ調査で、従業員不足を訴える2位は飲食「小売店」で、不足していると答えた割合が60%台であることを考えると、飲食店が特出してアルバイト不足に陥っていることが分かります。

興味深いのは、正社員が不足していると回答した業界ベスト10には、飲食店がランクインしていない点です。

この事から飲食店の経営は、アルバイト頼みである構図が推測できます。

非正規雇用の従業員が不足していると答えた飲食店の割合

2017年1月 2017年10月 2018年1月
80.5% 80.5% 74.3%

※参照:株式会社帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」

飲食業界が人手不足になる原因

飲食業界が人手不足になる原因として、以下の理由が考えられます。

  • 賃金が安い
  • 人材不足で仕事が厳しい
  • 飲食店が多い立地、働いてほしい時間帯という条件で働ける人が少ない

飲食店で勤務する人の多くは非正規雇用のアルバイトです。

2018年2月時点でのアルバイトの全国平均時給は1031円です。

職種別に調べると、飲食店の平均時給は987円と、全国平均時給を50円近く下回っています。

大学生や高校生が選ぶことができるアルバイトの職種の中には、サービス系や販売系もあります。

サービス系の方が1035円と平均時給が高く「少しでも稼げる仕事をしたい」というアルバイターにとって、飲食店での勤務は魅力的ではないのです。

また人手が足りずに少ない従業員で店を回しているため、一人ひとりにかかる負担が大きく、仕事が過酷になります。

さらに社員が少ないため、店にいるのがアルバイトだけになる店舗も少なくありません。

アルバイトでありながら、クレーム処理やトラブル対応など、何か問題があったときに社員相当の責任を負わなくてはならず、負担が重いのです。

非正規雇用という側面だけで考えれば、パートタイムで勤務できる主婦層も労働力になりますが、多くの飲食店が都市部に集中しています。

また夕方から深夜にかけて営業する店舗も多く、そういった条件では家庭がある主婦層は勤務することが難しいため、思うように労働力確保へ繋がっていません。

これからの見通し

労働力を求める対象を非正規雇用から正規雇用に切り替え、日本人の学生以外にも目を向けなければ、人手不足倒産を避けられないのが飲食業界です。

少ない人手で営業を行っていると、店に来た客を長時間待たせ、満足いくサービスを提供できません。

その結果、客離れが起こり、売り上げ低迷によって倒産に追い込まれる店舗も出てくるでしょう。

飲食店が労働力として頼っている10代、20代の人口は今後も減少していきます。

アルバイトをどんどん社員に起用して、魅力的な報酬や充実した福利厚生でケアするなどの手を打たなければ人手不足倒産は免れません。

また、国内で増えている外国人に労働力を求めるのも1つの方法です。

海外から日本を訪れる外国人も増えているため、英語対応や中国語対応ができるスタッフがいれば顧客も安心します。

飲食業界は、早々に労働力を求めるスタンスの変更が必要だと考えられます。

建設業界

建設業界

東京都の企業を対象にした調査で、もっとも正社員が不足していると回答した割合が高い業界が建設業です。

2020年のオリンピックに向け、さまざまな建設ラッシュが起こっていますが、人手が足りないために稼働率が低下しています。

ちなみに筆者が、建設業界の人手不足について、別途検証した記事はこちらです。
「建設業の人手不足」の理由と打破するための3つの改善ポイントを解説

建設業界の人手不足の詳細

正規雇用の従業員が不足していると答えた建設業の割合

2017年1月 2017年10月 2018年1月
60.1% 63.5% 68.1%

※引用:株式会社帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」

建設業界では、大震災の後の復興やオリンピック関連で、慢性的な人材不足が続いてます。

2017年10月のデータでは、建設業(特に測量などの技術職)の有効求人倍率が初めて6.03倍と、6倍を越えました。

これは医師など医療関係者の有効求人倍率(6.45倍)に次ぐ高さで、これまでにない人手不足に陥っていることがわかります。

建設業界が人手不足になる原因

建設業の就業者数を調べると、1997年のピーク時は700万人弱で、それ以降少しずつ減少しています。

しかし2010年以降は500万人前後を推移していて、目立って大きく労働者が減っているわけではありません。

建設業界が人手不足に陥っている原因は大きく3つです。

  • 震災復興需要とオリンピック需要で、高まる需要に労働力が追いついていない
  • 労働者の平均年齢が高くなり、パフォーマンスが落ちている
  • 建設業のハードなイメージから、若年層を引き入れ定着させる事が出来ていない

大手ゼネコン10社の決算資料
※引用:建設転職ナビ「建設業界人材動向レポート」

上記の建設業界大手ゼネコンの決算資料を見ると、主要ゼネコンは軒並み売上高を上げ、経常利益を大幅アップさせています。

工事受注率がこれまでになく高まり、建設需要が増していることが分かります。

また建設業界では、55歳以上の労働者が全体の約35%を占めます。

全ての業界における55歳以上の労働者の平均は28%で、建設業界では特に高齢者の割合が高いのです。

また29歳以下の若者の割合が低く、10%ほどしかいません。

3Kと呼ばれる建設業を若者が避け、体力が落ちてきた多くの高齢者が支えている構図が浮かび上がります。

就業者に占める若年層・老年層の推移
※引用:厚生労働省「建設労働者を取り巻く現状について」

これからの見通し

2020年のオリンピック特需が終われば、建設ラッシュも落ち着き、建設業界の人手不足もひと段落します。

しかし建設業界を支える人材が高齢化していること、若者の担い手が少ないことから、このままでは業界全体が衰退してしまいます。

・海外の建設業界のように出稼ぎの外国人労働者を採用する
・若者のイメージを払拭し、後進の育成に力を入れる
等によって業界全体を若返らせていかなければ、近い将来、建設業界は立ち行かなくなるでしょう。

(2)今後の人手不足が懸念される業界

今後の人手不足が懸念される業界

現在でも深刻な人手不足に悩む業界は多いのですが、今後さらに「人手が必要」となる業界を予想していきましょう。

下記の業界は、特に今後の人手不足が懸念されます。

  • 医療業界
  • 福祉業界
  • 運輸業界

医療業界

医療業界

高齢化社会が進む中、病院へかかる人も増えるのは必須です。

今後さらに病院やクリニックのニーズの高まりが確実となる中、医師や看護師の人手不足が深刻になることが懸念されています。

医療業界業界の人手不足の詳細

経済協力開発機構(OECD)に参加している国の人口1000人あたりの臨床医数を比較したデータによれば、日本は1000人あたり医師数が2.3名で、OECD内ワースト4位でした。

  • 他の国家の平均は2.8名
  • 1位のオーストリアは5人
  • ノルウェー、ドイツ、スイス、スウェーデンは4名

と、人口当たりの医師の数に大きな差があり、日本は人口に対して医師の数が少ないことが明らかです。

また人手不足がより深刻とされるのが看護師です。

2016年末の看護師の就業者数は約166万人ですが、厚生労働省は、2025年(団塊の世代が後期高齢者になる年)には196万人~206万人の看護師が必要になると予測しています。

現状と比較すると、看護師が約40万人も足りない計算です。

看護師の増加率は2009年以降、毎年3万人のペースを保っています。

しかし離職率も高く、例年10%前後で推移しています。

病院に看護師が足りているかを調査すると「不足」と答えた病院は全体の75%。

特に500床以上の大病院で不足の傾向が強く、99床以下の病院では適正であると回答した割合が高くなっています。

OECD加盟国の臨床医数
※引用:厚生労働省「医師の需給に関する基礎資料」

医療業界業界が人手不足になる原因

医師になるためには医師国家試験に合格しなければなりません。

医師国家試験の合格者は毎年7600~7700人前後です。

死亡や引退を含めて減少する医師の数をのぞけば、医師数は毎年3500~4500人のペースで増加しています。

しかし、医師を必要とする高齢者もハイペースで増加するため、今後さらに医師の数が追い付かなくなることが予想されます。

そのため2016年には医学部の入学定員を、過去最大の9262人まで増加し、医師の増員を計っています。

また看護師が不足しているのは、看護師養成数が少ないことに起因しています。

この傾向は特に東日本で顕著で、人口10万人に対し

  • 西日本では養成数が80人
  • 東日本では40人

という差がついています。

そんな中、看護学科を新設する大学が増えています。

また、看護学科への進学を希望する生徒も多く、受験の倍率は毎年3倍程度。

看護師を目指す若者は一定数いますが、今後、さらに看護師を養成する機関を増やすことが必要と考えられます。

これからの見通し

医学部の定員増、看護を学べる学部や学校の増設や新設など、医師や看護師を増やす手立ては取られていますが、これらの職業に就く人が急激に増加するわけではありません。

人口ピラミッドを見れば病院を必要とする高齢者が増えることは確実なので、医師や看護師の人手不足はますます加速します。

特に人手不足を叫ばれている看護師では40代以上の求職者が増えています。

結婚や出産で退職した看護師が、子育てが落ち着いた段階で復職を希望し、3割が現場に復帰しているのです。

退職した看護師の復職は、人手不足の大きな打開策となります。

看護師が復職しやすい環境を整え、人手不足の解消に努める必要があるでしょう。

介護・福祉業界

介護・福祉業界

現時点でも人手不足だという声が多い介護・福祉業界ですが、団塊の世代が後期高齢者になる2025年はさらに人手が足りなくなることが見込まれています。

必ず必要になる介護福祉業界の人手不足は、医療に次いで見過ごせません。

介護・福祉業界業界の人手不足の詳細

平成27年の調査では、訪問介護の雇用数は48万人、施設などの介護職員は123万人です。

公共財団法人介護労働安定センターが、介護サービス事業を行う事業所に従業員の過不足を問うアンケートを行ったところ、62%の事業所が「職員が不足している」と回答しました。

従業員不足感は毎年少しずつ上昇していて、今後も不足していると回答する事業所が増えることが予想されます。

従業員の不足感の経年変化
※引用:公益財団法人・介護労働安全センター「平成28年度・介護労働実態調査」

介護分野の有効求人倍率は高い水準で推移していて、2010年以降、毎年上昇しています。

2016年は3.02%で、全職業の有効求人倍率1.36%と比較すると、現状でもすでに深刻な人手不足になっている現状が分かります。

有効求人倍率と失業率
※引用:厚生労働省「介護人材確保資料」

厚生労働省は、後期高齢者が激増する2025年には、介護業界で働く人材の需要が253万人になると予測しています。

しかし現在の介護業界で働く人の数と雇用数の伸びから予想すると、2025年に介護業界で働く人の数は215万人程度。

約38万人の人手不足が見込まれているのです。

介護業界で働く人材を早急に増やしていかなければ、2025年には、介護が必要なのに受けられないという人が続出してしまうと考えられます。

介護・福祉業界が人手不足になる原因

介護事業で人手不足が起きる主な原因は「採用の難しさ」です。

介護業界は低賃金で求職者にとって魅力的ではなく、精神的・肉体的に過酷な仕事です。

ホームヘルパー、福祉施設介護員の給与の平均は月収21万8000円。

全体の平均である約30万と比較すると、介護業界の賃金は非常に安いのです。

また社会的な評価が低い、休みが取りにくいという点も、介護が敬遠される理由のひとつです。

これからの見通し

将来的に介護サービスの利用者が増えることは確実である中、介護に関わる従業員の不足は国全体でも重大な問題です。

政府は介護職員の処遇を改善するため、さまざまな施策を打ち出しています。

  • 介護職員の給与改善
  • 介護福祉士を目指す学生への奨学金制度
  • 中高年ボランティアへの研修
  • 介護ロボット活用推進
  • 職場定着支援の助成金

人材不足は懸念されていますが、ロボットの導入による負担の軽減や、給与アップなどで処遇が改善されれば、離職率の低下や入職者の増加が期待できます。

ただし、高齢者が増え続ける一方で若者は減少していくため、今後も慢性的な人手不足が続く可能性は高いでしょう。

運送業界

運送業界

オンラインショッピング利用の増加で配達する荷物が増え、運送業界の人手不足が問題視されています。

特に荷物が増える年末は、配送業者が荷物に対応しきれず、荷物が営業所に溜まったまま配達されないという事象が発生します。

2017年年末には都内で

  • 「再配達指定しているのに配達されない」
  • 「着日指定した日に届かない」

という到着遅延が起こり、ネット上で話題になりました。

今後もますますオンラインショッピングでの買い物が増えることが予想され、運送業界の人手不足はさらに深刻になると考えられます。

運輸業界の人手不足の詳細

運輸業界の就業者数は、東日本大震災があった2011年に減少し、その後2012年に持ち直しますが、2014年から少しずつ減少している傾向にあります。

運輸業界の就業者数推移
※参照:総務省統計局「平成27年労働力調査年報」

また、人手が足りているかどうかを問う質問に対し、運輸業界の65%が人手不足であると回答しています。

過去の回答と比較すると、人手不足だと答えている割合が年々高くなっているのです。

正規雇用の従業員が不足していると答えた運輸業を行う事業者の割合

2017年1月 2017年10月 2018年1月
58.1% 63.7% 65.9%

※引用:株式会社帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」

また、ドライバーの有効求人倍率も2009年以降上昇し続けています。

2017年10月のデータを見ると、有効求人倍率平均が1.4%であるのに対し、運輸業の倍率は2.38倍。

中でも自動車運転の職業の求人は2.84%で、ドライバーに対する需要がとても高いことが分かります。

運輸業界が人手不足になる原因

運輸業界が人手不足になっているのは、一言でいえば荷物が増え過ぎたことが原因です。

オンラインショッピングの利用が増えたことが背景にあるのは間違いなく、今後も利用者・利用回数が増えることは確実です。

eコマースの市場規模推移
※引用:総務省「情報通信白書」

それに伴い、宅配便取扱個数は右肩上がりで増え続けています。

2012年には35億2600万個だった個数が、2013年には36億個を超え、2015年には37臆個、そして2017年は40億個を突破しました。

働く人の数が減少している中、取り扱い個数が増加し、従業員に大きな負担がかかっていることが分かります。

宅配便個数の推移
※引用:国土交通省「平成28年度・宅配便取り扱い個数の調査および集計方法」

これからの見通し

Amazonや楽天などをはじめとした、オンラインショッピング市場は右肩上がりに成長しています。

何でも手軽に自宅に運んでもらえる便利さから、これからも利用者数、利用回数は増え、荷物の個数も増加するでしょう。

それに対し、国土交通省が「総合物流施策推進プログラム」に再配達を減らす施策を盛り込み、宅配ボックス設置を推進するなど、運送業界の負担を減らす対策を始めています。

またコンビニエンスストアや駅などで荷物を受け取れるシステムを作り、ドライバーの負担を軽くする仕組みづくりも進められています。

運輸業界の今後を考える上で、運輸業界では労働者の高齢化が進み、平均年齢が高い点も無視できません。

厚生労働省の「平成27年 賃金構造基本統計調査」によれば、全産業の平均年齢が42.3歳なのに対し、運輸業・郵便業の平均年齢は45.7歳。

労働者の年齢が上がれば、重い荷物の運搬が困難になる、たくさんの数の荷物をさばけなくなるなど、作業効率は次第に落ちていきます。

宅配ボックスや荷物受け取りシステムの効率化などによって労働者の負担を減らしつつ、若い労働力の確保が必須となります。

現場レベルで「人手不足」の原因を探る

現場レベルで「人手不足」の原因を探る

人手不足を考える時、仕事を辞める人に対する改善を行い、離職率を下げる事も外せません。

全ての従業員にとって働きやすく魅力的な職場であれば、離職率は限りなく0に近づき、人手不足を解消しやすくなります。

リクナビNEXTが、転職を目的として退職する人の本音を調査した結果があります。

リクナビNEXTによる「離職理由」調査結果
リクナビNEXTの離職理由調査結果
※引用:リクナビNEXT「離職理由・退職理由の本音ランキング」

どれも何処かで聞いたことがあるような理由ですが、もう少し深く掘り下げてみましょう。

理由(1)人間関係への不満

  • 同僚、先輩、後輩と合わなかった
  • 上司の仕事のやり方が気に入らなかった
  • 社長がワンマンだった

という離職原因は、すべて人間関係に起因します。

おかしいと思ったことを伝えられる、それを聞いてくれる空気がある職場でなければ、不満(ストレス)を抱えたまま仕事をしなくてはなりません。

従業員同士が何でも話し合える風通しの良い職場になっているかどうかは、とても大切です。

理由(2)やりがいの欠如

  • 仕事の内容を認めてもらえない
  • 成果に対して給与が上がらない
  • 将来的なキャリアアップが期待できない

やる気がある従業員ほど、これらの問題には耐えられず「それなら自分の頑張りを認めてくれる職場でチャレンジしたい」と思うのは当然のことです。

目標を達成したら何らかの報酬がもらえる、業績が悪く給与に反映しなくても、上司や仲間が認めてくれてそれを実感できる。

それだけで、これからも頑張ろう、という活力になるでしょう。

理由(3)待遇への不満

  • 長時間労働が続く休日が無い
  • サービス残業が当たり前になっている

こんな状況下で自ら進んで長く勤めようと思う人はいません。

仕事の内容が魅力的で人間関係が良好でも、無理を重ねれば体調を崩して働けなくなる恐れがあります。

従業員が健康でできるだけ長く働き続けるためには、待遇を改善し、無理なく継続して勤務できる環境の整備が必須です。

人手不足を解消するために!経営者が明日から実践すべき対抗策

人手不足を解消するために経営者が実践すべき対抗策

ここまで見てきた通り、業界によって、人手不足に陥る原因はそれぞれ異なります。

しかし共通して言えるのは、今後、多くの業界で労働人口が減っていくのはほぼ確実ということ。

そして魅力ある職場にしか、貴重な若い人材は応募してこないということです。

最後に、企業担当者が実践するべき、人手不足解消の考え方を述べておきましょう。

  • 待遇改善
  • 風通しの良い職場環境作り
  • さまざまな働き方・人材を認める

ポイント(1)待遇改善

  • 給与をしっかり払う
  • 給与アップの機会を作り基準を明確にする
  • 休日を確保し、無理な労働をさせない
  • サービス残業禁止

上記の対策をすぐに取れる企業は少ないかもしれませんが、働いた分はその分きっちりと支払う、きちんと休日を取れるしくみを整えるなど、基本的な従業員の待遇改善は必須です。

給与面の改善

ある企業は、アルバイトの従業員に対し1分単位まで計算して時給を支払っています。

30分単位、15分単位としている事業所も多い中で、勤務する側にとって1分単位は魅力的です。

他との差別化を図る非常に素晴らしいアイデアです。

またアルバイトやパートに対しても昇給の機会を作り、それを明確にしましょう。

「頑張ったらちゃんと給与に反映される」ということが分かるだけでもモチベーション・励みになります。

労働時間、休日の改善

  • 残業禁止にしてしまう
  • 単発のアルバイトや派遣を使うなどし、突発的な労働力を確保する
  • ノー残業デーを取り入れる

長時間労働をさせず、休日がしっかり取れるシステムを作ることも大切です。

長期で働ける人材をどうしても確保できないなら、単発のアルバイトや派遣を入れるなどし、長く勤めている従業員に負担がかからない仕組みを作る必要があります。

当然ながらサービス残業はさせず、「残った仕事は明日の朝に持ち越す」など工夫し、メリハリを作りましょう。

ある企業では、残業問題の対処策として「定時になったら全ての社員はパソコンを落とし、帰宅すること」という決まりを作りました。

それまでは絶対に残業が必須で、残業をしないなど不可能だと思われていました。

しかし「18時までしか仕事ができない」という危機感から、定時内の仕事密度が上がり「やってみたら残業無しでもなんとか回せた」そうです。

もちろん現場を無視した無理ある施策では上層部が声を上げるだけで長続きしませんが、思い切った改革が功を奏した事例と言えます。

それが無理なら週に1度のノー残業デーを作り、それだけは徹底させるなど、何らかの策を打ち出しましょう。

ポイント(2)風通しの良い職場の環境づくり

仕事の内容や給与も大切ですが、職場に人をつなぎとめる、一番大きな要素は人間関係です。

仕事の失敗などで落ち込んだときも、精神的に助けてくれるのは信頼できる同僚・上司です。

信頼できる仲間がいるというのは非常に心強く、「皆のためにも頑張ろう」という励みになります。

コミュニケーションを深める

  • イベントを企画し、仕事を離れた場所で交流する
  • 日常的に職場内で交流できる環境作りをおこなう

職場にもよりますが、仕事中に雑談をすることも難しい場合があります。

そのような環境下では、なかなか仲間と打ち解けられません。

社内で従業員同士がコミュニケーションを取れるちょっとしたイベントを企画してみましょう。

  • ウォーキング大会
  • バーベキュー
  • ハイキング

休日に集まるのは難しいという場合、昼休みや、業務時間の一部を使っても良いでしょう。

むしろ、こういった会社関連のイベントが休日に行われる事に「休みくらい会社から離れたいのに…」とストレスを覚える人も多くいます。

ある企業では、勤務時間中に皆で集まって、トランプの大貧民大会をする時間を設け、息抜きと交流を兼ね、交流を深めています。

昼休みや休憩時間に、休憩室で会った従業員同士で自然と話しをできるように、休憩スペースもあると良いでしょう。

自然と人が集まり会話しやすいように

  • 自動販売機やカフェスペースを設置する
  • フリードリンクやちょっとしたお菓子を置いておく
  • オフィススペースの声が届かない場所に休憩スペースを設置する

などの工夫をしましょう。

部下が上司を評価する

  • 「上司に対して言いたいことがあるけれど、なかなか言えない、聞いてもらえないので上司に不満がある」
  • 「この上司は自分たちのことをよく見ていてくれて、細かくフォローしてくれる。いつも感謝している」

そんな部下の不満や満足をくみ上げる方法として、部下が上司を評価する仕組みを取り入れる方法があります。

ある企業では、無作為に人事部が選んだ従業員が直属の上司を評価し、その評価を人事部に送るという評価システムを取り入れています。

このようなシステムがあると、上司も「自分は部下に評価されている」という思いを抱くため、ハラスメントの防止にもつながります。

また人事部も「どの上司が部下から高く評価されているのか」が分かりやすく、人事異動や査定の参考にできます。

いつも上司だけが部下を評価する、という一方通行のスタイルを双方向に変えることで、職場の雰囲気も違ったものになるはずです。

ポイント(3)さまざまな働き方・人材を認める

  • 「フルタイムは難しいけれど、時短勤務ならできる」
  • 「週に数日なら勤務できる」
  • 「兼業可能なら…」

そんな人材にも目を向けていきましょう。

2018年現在、働き方改革関連法案の動向が注目を集めていますが、働き方改革に率先して取り組んで大きな成果を残している企業もあります。

働き方改革の企業事例は、下記の記事でも特集していますので、ぜひご覧ください。

5分で分かる「働き方改革」とは?取り組みの背景と目的を解説
働き方改革の事例を知りたい方に!具体的な取り組みが見つかるまとめ

育児や介護と両立できる働き方

若い人口が減っていく中で労働力として頼りになるのが、中高年の世代です。

中でも、出産や育児で退職した女性や、介護のためにフルタイムでは働けない人に注目しましょう。

フルタイムでの勤務は無理でも「1日3時間だけ」「4時間だけ」という働き方なら可能だという人はいます。

また育児や介護と両立できるように、業務の中からリモートワークで働ける内容を切り出し「自分ができる時間に仕事をしてもらう」なども有効です。

場所や時間を問わない働き方を生み出せば、住んでいる場所や就業可能時間に縛られることなく労働力を確保できます。

兼業できる人材を募集する

兼業可能な「副業」として、人材を募集する方法も非常に有効です。

広島県福山市では、副業として市の戦略顧問を募集したところ、応募が殺到。

応募者は主に首都圏に住む人で大手企業や外資系に勤める人など、優秀な人材ばかり。なんと300倍を超える競争率となったのです。

「人材を募集するなら、正社員かつフルタイムで勤務してもらわないと」 そんな考え方を変えるだけで、非常に優秀な人材が確保できる可能性が高まります。

サイボウズが、従業員のスキルアップのために、副業を奨励しているのも話題になりました。

外国人を採用する

日本人の人口がこれから減り続けていくことは誰の目にも明らかです。

その一方で、日本に住む外国人の人口は少しずつ増えています。

若い労働力として外国人を積極的に採用することは、人手不足解消の大きな助けになります。

言語の問題もありますが、職種によっては英語でコミュニケーションが取れるスタッフがいれば勤務できる場合もあるでしょう。

職場全体で英会話の勉強会をするなど、外国人労働者を受ける下地作りを進めていく事も有効です。

まとめ

今回は、人手不足の現状とその奥に潜む原因、企業として取るべき対策までお話ししました。

将来的に労働者人口が減ることは明白で、企業もAIやロボットの導入などで対策を測っています。

しかし全ての仕事内容・業種で業務で機械化できるわけではなく、費用もそれ相応にかかります。

人手不足に対処するためには、

  • 求職者にとって魅力的な職場
  • 働いている人が「辞めたくない」と思う職場

であり続けることが重要です。

あらゆる方面から職場改革を進め、多くの人が「ここで働きたい」と思う職場であり続けるのが最善と言えるでしょう。

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