人材育成

アジャイル組織をわかりやすく!その組織構造や組織論を紹介

アジャイル組織のリーダーとメンバー

この記事のまとめ

・アジャイル組織は、現場に一定の権限を与え、実行と改善を短期間に繰り返す組織

・ニーズが多様化し変化が早い時代では、柔軟な対応が可能なアジャイル組織の需要が高い

・アジャイル組織は、最低限必要な職種と人数で組織するSquad(分隊)を基本単位に業務を遂行

Squadは高速回転で製品やサービスのリリースと改善(課題解決)を繰り返し、完成度を高める

・アジャイル組織は個の能力やモチベーションに成果が左右されるため、適材適所の配置が重要

・従業員のスキルや経験、思考性(考え方)の把握に加え、個々に応じた成長支援やフィードバックが重要

福利厚生のアウトソーシングについて

福利厚生の充実は、従業員満足度を向上させ、採用や離職防止にも役立ちます。

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アジャイル組織(アジャイル型組織)とは

アジャイル組織のリーダーとメンバーのMTG

アジャイル組織の概要

組織論の中ではアジャイル型組織とも呼ばれます。柔軟性や俊敏性の高い組織構造で、計画重視でなく、実行しながら改善を加えていく点に特徴があります。改善を前提としているため意思決定のスピードが早く、そのためトップダウンでなく現場に一定の権限を与えます。

アジャイル組織の起源

アジャイル組織(アジャイル型組織)は、システムやソフトウェアの開発手法であるアジャイル開発が起源です。アジャイル(Agile)は「素早い」という意味で、アジャイル開発は短納期で実現する開発手法としても知られています。

アジャイル開発の特徴とメリット

アジャイル開発の歴史は浅く、2000年代から活用が始まった開発手法です。アジャイル開発の類語としてよく挙げられるのは、従来型モデルと言われるウォーターフォール開発です。ここでは、これらを比較して特徴と活用するメリットを解説します。

アジャイル開発とウォーターフォール開発の比較一覧

アジャイル開発 ウォーターフォール開発
企画・設計

最初に全体の仕様を大まかに設計

最初に全体の仕様を細部まで設計
作業工程 細かく規定せず、設計、実装、テスト、リリースを繰り返し、改善 細かく規定し、それぞれのフェーズで期間を定めて集中的に対応
仕様変更 仕様変更を前提 仕様変更は基本的に前提としない
適性 変化が早い顧客ニーズにブランクなく商品やサービスを提供する場合 顧客ニーズが定まっており、納期や品質を確実に保証する場合

 

フローチャートでみるウオーターフォール開発とアジャイル開発の違い

ウォーターフォール開発とアジャイル開発の違い

上図のように、アジャイル開発は各部門から必要最低限の人員を集めて組織化し、企画・設計・実装・テスト・リリースのサイクルを短期間に繰り返す方法をとりますので、スピード感のある開発手法です。そして、リリースごとにユーザーや顧客のフィードバックから学習し、ニーズに合うように再度企画・設計・実装・テストを経てリリースして再びフィードバックを受ける、ということを繰り返し、最終的には顧客満足度の高い価値提供をおこなうことができるようになります。

また、開発期間の区切り(スプリント)で、振り返り(レビュー)をおこないますが、それを一般的にスプリントレビューと呼びます。そのときに、当初に定義した方向性と相違していないか振り返りながら改善を進めていく必要性があります。

アジャイル組織が必要とされる背景

モノ社会からコト社会への変遷はテクノロジーの進化も影響している

モノ社会からコト社会への変化

モノが飽和状態となり、社会の価値がコト(経験)に移行したことで、その価値がより多様化しています。モノを高機能、高品質にすることで価値が上昇していた時代から「個々にとって意味があること」が価値となる時代へと変革が起きました。

また、マスメディアにより長期的なトレンドが形成されていた環境から、テクノロジーの進化も手伝い個が自由に情報を受発信できる環境となったことで、ライフサイクルや市場ニーズの変化スピードが早くなりました。ビジネスにおいては多様な価値観に加え、変化が早い市場に柔軟に対応・行動できる戦略が必要とされ、さらにコロナ禍によって目まぐるしい変化をともなう世の中で、アジャイル組織が注目を浴びるようになりました。

アジャイル組織のポテンシャル

アジャイル組織は、アメリカをはじめアジア諸国でも普及し、世界中で生産性の向上に貢献しています。アジャイル組織を効果的に機能させるための入門編として小さなチームをつくり、優先事項を決めて短い期間内に新たな商品・サービス・プロダクトなどの事業開発とリリースを繰り返し実施するフレームワークをSCRUM(スクラム)と呼びますが、そのスクラムを提唱したScrum Inc.(スクラム・インク)のCEOであるJJ・サザーランド氏は、アジャイル組織のポテンシャルについて、次のような事例を挙げています。

「年間170億ドルをかけて、軍用車両を週3台しか修理できなかった米陸軍倉庫が、作業のやり方を変えただけで、1日に40台も修理できるようになった」

その他にも、ハリケーンによって大きな被害を受けた送電設備の復旧に際して、組織の縦割りを超えて結束した電力会社は見事に迅速な復旧を果たしたことや、ウォーターフォール型からアジャイル型に切り替えたトラクターメーカーが2分の1の時間で2倍の成果をあげて生産力が大幅に向上したことを紹介しています。

出典:KDDI株式会社 日本企業が取り組むべき、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の進め方、組織のつくり方

アジャイル組織の5つの特徴とポイント

近年の社会変化にともない組織や行動のあり方が見直され、さまざまな組織論や組織事例が話題にあがります。アジャイル組織だけでなく、ティール組織やホラクラシー組織といった組織論は、トップダウンではなく、個への権限移譲を基礎としており、既存の組織論に変革を促します。

個へ権限を移譲することで責任が発生し、従業員は仕事を自分ゴトとしてとらえるようになり、自分自身の目標達成やスキルアップに自律的かつ意欲的になる効果があります。ここでは、「個への権限移譲」を除いたアジャイル組織の5つの特徴と、アジャイル組織の作り方のポイントを紹介します。

【アジャイル組織の特徴1】End to Endの組織

ウォーターフォール開発のように、一般的には職種毎に分業して顧客へ価値提供をおこないますが、アジャイル組織は顧客への価値提供に必要な役割を担う職種を最低限揃えて実行部隊(Squad/スクワッド)を組織し、これを業務遂行の最小単位とします。

【アジャイル組織の特徴2】企業のビジョンの明確化

アジャイル組織の意思決定はトップダウンではなく、実行部隊(Squad)毎におこないます。しかし、各Squad毎に意思決定軸がブレてしまうと、会社としての一貫性を保てなくなります。そこで、企業が自社のビジョン(ミッション)を明確に設定し、従業員一人ひとりに深く浸透させることで、判断のより所となる価値観を共有することが重要です。

【アジャイル組織の特徴3】高速回転で改善し続ける

アジャイル組織は、開発(改善)とプロトタイプのリリース(評価)を高速で繰り返します。高速で試行錯誤を繰り返し、アウトプットを改善し続けることで、顧客のニーズに対して柔軟に寄り添って構築し、短納期を実現します。

【アジャイル組織の特徴4】管理でなく育成するマネジメント・研修

アジャイル組織は個々の従業員に権限を持たせるため、コントロールを目的としたマネジメントでなく、個々のスキルを育成するマネジメントや研修が基本です。また、社内外でさまざまな経験を積ませて、個の能力を高めることが求められます。

【アジャイル組織の特徴5】DXの実現

アジャイル組織は高速回転で改善をし続ける必要があるため、DX(デジタルトランスフォーメーション=ITを駆使して組織の効率性や正確性を高め、従業員など携わる人材の意識を変えること)の推進に有効です。DXとアジャイル組織の関係については追って詳しく紹介します。

【アジャイル組織導入のポイント】集中的な対応

原則、Squadのメンバーは他のタスクやプロジェクトを兼務しません。よって、関わる仕事に全力を注ぐことができます。

【組織図】アジャイル組織の詳細と組織構造

アジャイル組織や自律型組織の取り組みイメージ

アジャイル組織とピラミッド型組織

アジャイル組織と従来からの一般的なモデルとされていたピラミッド型組織を比較します。ピラミッド型組織は特に大企業に多くみられ、ウォーターフォール開発を採用するケースがほとんどです。

アジャイル組織 ピラミッド型組織
構造 自律分散型 トップダウン型
人材マネジメント

個に権限を与える

個が動きやすいようにマネジメント

個にマニュアル通りに対応させる

個のプロセスや結果(数字)を管理

機能 改善とリリース(実行)の高速回転 計画を重視し、計画通りに遂行

※上述の通り、個人に権限を与える組織論としては、アジャイル組織の他にティール組織やホラクラシー組織などがあります。これらには、役職や階層といった上下関係が存在せず、個人に権限を与えることで状況に応じた臨機応変な対応が可能となるメリットが生まれます。

アジャイル組織の組織図を紹介

アジャイル組織をさらにクローズアップして、組織図を紹介します。以下では、概念上、Tribe(トライブ)から組織を紹介しますが、実動部隊はTribe(トライブ)を構成する最小単位の組織のSquad(スクワッド)です。

アジャイル組織の組織図イメージ

上図で紹介した組織や役職の詳細については、以下をご確認ください。

名称 詳細内容
Tribe(部隊) Squadの集合。人数は最大でも150名程度が一般的
Squad(分隊) 業務遂行の基本チーム。必要な職種が最低人数在籍する。最大10名程度
Product Owner Squadを運営するリーダー。原則、Tribe LeadAgile Coachとの窓口となる
Tribe Lead 複数のProduct Ownerを束ね、Tribe内の予算調整や優先順位等を決定
Agile Coach Squadメンバーの自律を支援し、気づきを与えてSquadを機能させる
Chapter Squadを横断した職種ごとの集合。ノウハウや必要な情報の共有をおこなう
Chapter Lead Chapterの各メンバーのマネジメントやコーチングをおこなう

DXとアジャイル組織

DXが浸透した状態でデジタルツールを活用する従業員

近年、よく話題にあがるDXとアジャイル組織には強い相関があります。既に紹介したとおり、DXとはITを駆使して効率化を実現し、組織変革に取り組むことで従業員の意識に変革をもたらすことを指しますが、日本でDXが実現しにくい(失敗しやすい)大きな理由の1つに、「慣れ親しんだ“やり方”への執着」が挙げられ、従業員の意識が変化していないことが原因とされています。

この執着はマニュアルや計画を重視し、1つのプロジェクトに多くの人数が関わるピラミッド型組織に特に強く現れます。大企業をはじめ、ピラミッド型組織が主流である日本では、経営陣が変化のリスクを取りにくく、さらにITの煩雑性も作用してしまい、DXが進みにくくなるのです。

一方で、個々の従業員に権限が与えられ、少人数でプロジェクトを進めるアジャイル組織では、既存のピラミッド型組織が持つDXへの弊害が生まれにくく、かつ少人数のためDXを試験的に実践しやすい環境です。さらに、アジャイル組織ではスピード感のある意思決定が可能なため、特にデジタル化やオンライン化が進む現在は、ITによる効率性や正確性への需要が高く、DXとの相関が強いことからDXが成功しやすいといえます。

アジャイル組織のメリットとデメリット

振り返りをしながら改善を繰り返す打ち合わせを実施している従業員

これまでの要点を含め、アジャイル組織のメリットとデメリットを紹介します。なお、顧客や協業者との交渉や社内の調整には相応の時間が必要ですので、まずはステークホルダーの合意が得られる部分からパイロット的な導入をおすすめします。

メリット

・顧客や市場のニーズに柔軟に対応できる
・細かい改善を都度入れるので、11つの改善に必要な工数が少ない
・生産性が向上する
・個に権限があるため、従業員の主体性や自律性を養うことができる
・仕事にやりがいを感じる社員が多く、エンゲージメントが向上する

デメリット

・顧客や協業者の理解がないと成り立たない(顧客や協業者と密なコミュニケーションが必要)
・文化的に馴染みの薄い日本企業は特にアジャイル組織への適応は容易ではない
・全体スケジュールのコントロールが困難で、個々の工程の時間を読みにくい
Squadを機能させることを目的に、個々の従業員のスキルや思考性の把握が必要
・個々の従業員に応じた成長支援や人材育成が重要

まとめ

アジャイル組織導入に際して、ピラミッド型組織の構造に起因する問題を解決した後に失敗事例が多いフェーズは、メンバーの選定時です。アジャイル組織は個のメンバーの責任が大きいため、従業員のスキルや経験、思考性を正確に把握して、Squadで適した役割を与え、さらに個々に合わせた成長支援や人材育成が重要です。また、常に変化し続ける世の中に合わせて、アジャイル組織は京セラの名誉会長である稲盛和夫氏が提唱したアメーバ経営のように必要に応じて柔軟に変化するアメーバ組織であることも必要です。

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この記事のポイントは以下の通りです。

・アジャイル組織は、現場に一定の権限を与え、実行と改善を短期間に繰り返す組織

・ニーズが多様化し変化が早い時代では、柔軟な対応が可能なアジャイル組織の需要が高い

・アジャイル組織は、最低限必要な職種と人数で組織するSquad(分隊)を基本単位に業務を遂行

Squadは高速回転で製品やサービスのリリースと改善(課題解決)を繰り返し、完成度を高める

・アジャイル組織は個の能力やモチベーションに成果が左右されるため、適材適所の配置が重要

・従業員のスキルや経験、思考性(考え方)の把握に加え、個々に応じた成長支援やフィードバックが重要

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