ニューノーマル時代の採用活動における要点と今企業が求める自律型人材を紹介!
この記事のまとめ
・採用において最も重要なのは「求める人物像の明確化」
・応募者が会社に求めるものは「自己成長の機会」や「福利厚生の充実」
・内定者の1/4が具体的に転職を考えている。内定者研修等の振る舞いには要注意
・採用活動のニューノーマルはオンラインが主流だが、対面も織り交ぜてデメリットを克服
・先々の予測が不能な時代において自律型人材の採用が重要
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目次
採用活動の基本を確認!新卒採用と中途採用の違い
新卒採用と中途採用の概要
採用には新卒採用と中途採用があります。それぞれについて、採用方法における内容を以下の表でフェーズごとに比較しましょう。
採用フェーズ | 新卒採用 | 中途採用 |
採用対象 | 学生(第2新卒) | 社会人経験のある求職者 |
採用開始時期 |
広報活動(求人情報)解禁:3月 選考解禁:6月 内定通知:10月 |
通年(時期に定めなし) |
採用活動期間 | およそ半年〜1年間 | およそ3ヶ月〜半年間 |
その他 | ポテンシャル採用がメイン | 即戦力採用がメイン |
新卒採用の採用開始時期は近年変動の渦中にありその動向は不透明ですが、上表は2021年度および2022年度採用における経済団体連合会(経団連)が「新規学卒者の採用・選考に関する倫理憲章」のスケジュールにもとづき加盟する企業へ要請しています。ただし、中小企業やベンチャー企業、外資系企業はこの要請に従う義務はありませんので、採用計画における日程や募集開始時期は参考としてご覧ください。
新卒採用と中途採用のメリット・デメリット
新卒採用と中途採用のメリット・デメリットは、以下のように整理することができます。
新卒採用 | 中途採用 | |
メリット |
・企業文化に馴染みやすい |
・即戦力となる可能性が高い |
デメリット |
・即戦力になる可能性は低い |
・前職の影響で企業文化に馴染みにくい |
ご覧の通り、新卒採用と中途採用は一長一短で、一方のメリットがもう一方のデメリットとなることが多くあります。それぞれのデメリットを課題として理解し、両採用をバランスよくおこなうことが組織の活性化にも効果的です。
採用成功の鍵!母集団形成前の要点と応募者が企業に求めるものを調査!
採用成功の鍵は「求める人物像の明確化」
ヘッドハンティングなど特殊な採用を除いて、採用活動の取り掛かりは母集団形成に目が行きがちです。しかし、新卒採用・中途採用に関わらず、採用活動の一番初めに取り掛かるべき最も重要なフレームワークとして、求める人物像の明確化(ペルソナの設計)があります。
求める人材の検討にあたっては可能な限り言語化し、社内(特に採用関係者)で共有することをおすすめします。求める人材を言語化することが難しい場合は、若手で活躍している人材を数人ピックアップして共通項を見出すことが採用戦略の効果的な取り組みです。
求める人物像の指針が決定したら、その人物像を形作るスキルや強み、経験や特性など要件に分解(カスタマージャーニーの作成)し、応募者がその要件を備えているかを採用フローで確認します。通常、要件は複数ありますので、各採用フローで確認する要件をわけるケースもあれば、毎回の面接で全ての要件を確認する場合もあります。また、新卒採用であれば、インターンシップを実施することも要件の見極めに有効です。応募者が採用されるまでのフローチャートを作成することをおすすめします。一方で、中途採用は新卒採用と異なり採用時期が通年であることから、ターゲットとなる応募者へアプローチするためにさまざまな求人媒体(自社サイトでの募集、Web広告、紙)から自社に合ったものを選択して告知が必要です。掲載費用は有料のものが多い中、ハローワークのように無料のものもありますので、自社でよく検討しましょう。
各採用フローにおける確認事項(例) ※各採用フローで確認する要件をわけるケース
要件例 |
ES |
集団面接 | 一次面接 | 二次面接 | 最終面接 |
積極性 | ○ | ○ | |||
折衝能力 | ○ | ○ | |||
論理性 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
また、各々の面接官がそれぞれ確認するスキルを担当することもあります。その場合、評価が属人的になりすぎないように、事前に要件の確認方法や評価レベルの設定をすり合わせることも重要です。
「一次面接」における面接官の確認項目(例)
積極性 | 論理性 | |
面接官A | ○ | |
面接官B(メイン) | ○ | ○ |
面接官C | ○ |
※求める人物像は複数設定される場合もあります。
このように求める人物像を明確化することで、論理的に採用フローを組み立てることが可能となり、「何次面接まで実施すべきか」「面接官は何人用意すべきか」「質問はどう準備すべきか」「面接で何を案内して何を確認すべきか」といった、採用でよく生まれる迷いや悩みを解消することができます。
なお、今回は求める人物像の明確化についてのみ触れましたが、面接に参加した人材を「選ぶ」だけでなく企業が「選ばれる」ための動機付けも必要になります。この背景には、かつての就職活動は1社に長く勤める「就社」スタイルでしたが、昨今のメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ移行が進み、本来の意味の「就職」へ意識が高まっているためです。このような流れでも、優秀な人材にできるだけ長く働いてもらうための待遇や業務内容の改善も必要です。お互いに「こんなはずじゃなかった」とミスマッチが起こらないように、自社が抱える課題と現状を取り巻く環境をかけ合わせて求める人物像を明確化しましょう。
応募者が企業に求めるものと採用担当者が気をつけるべきこと
採用において、「求める人物像」をもとに応募者を選ぶことと同様に、「求められる企業」となるためには企業価値を上げることも重要です。こちらのトピックでは、応募者が企業に求めるものを紹介します。
(1)新卒就活生が考えるホワイト企業
株式会社ディスコが2019年に実施した「就活生に聞いたブラック企業/ホワイト企業の考え」という調査によると、就活生は「有給休暇を取りやすい」「福利厚生が充実している」ことを重視しています。有給休暇の促進や福利厚生の充実が離職率の低下に寄与する面もありますが、ライバル企業に差をつけるためにも、これらの改善が重要になります。
(2)転職希望者が考える転職したい企業
次に、転職希望者が転職したいと思う企業の条件や特徴を確認しましょう。
株式会社ブラストが実施した「転職に関するアンケート」では、中途採用においても「休暇などの福利厚生制度」を重要視していることが全体の48.8%を占めていました。給与や希望職種も当然重要ですが、休暇取得を促進する福利厚生制度の充実に取り組むことで、求職者への訴求力が向上することがわかります。
採用されてもすでに離職時期を考える現在の内定者
株式会社イーディアスが2019年度の入社予定者を対象に実施した「早期離職に関する意識調査」では、就活生の約4人に1人は入社前から「具体的な退職時期」を想定しているという、驚きの結果を示しています。
入社前の内定者が退職を考える理由の1つに、内定承諾後の内定者懇親会や内定者研修で、企業への求心力が下がることが挙げられます。一般的に、入社して業務上の独り立ちができるようになるのは入社後3~5年と言われていますが、内定の時点で求心力を下げてしまうとせっかくコストをかけて育成した貴重な人材が独り立ちする前に退職してしまいます。求心力を下げてしまう主な事例は次の通りですので、人事部や採用担当者は次年度へ向けた採用活動の振り返りを実施する際に注意点として参考にして下さい。
内定者の企業への求心力を下げる言動の例
1.勤務時間外にメールを送る
夜中など勤務時間外にメールを送っても、Eメールの場合は受信者(内定者)に迷惑になるケースはほぼありませんが、「勤務時間外にメールが来る」=「勤務時間外に仕事をしている」「残業している」ことになり、内定者は業務量の多さやハラスメントを想定し、ひいてはブラック企業であると認識してしまいます。内定辞退を防止するためにも、「いつメールを送るか」については注意が必要です。
2.他社の悪口をいう
自社の内定者が、他社でも内定を得ている場合などに、焦りから他社の悪口を何気なく言ってしまうケースがありますが、他社の悪口を言うことは「自社に自信がない」との印象を与えるので注意しましょう。
3.言葉の使い方や振る舞いが相応しくない
内定者との距離を縮めるためであっても、言葉使いや振る舞いには注意が必要です。あくまで社会人の先輩として、節度ある言動を心がけましょう。
このような細かい部分は社員一人ひとりの裁量に任されており、企業として統制が取れていないことが多いのですが、細部についても採用関係者間でルール化することで、応募者に対する企業のブランド力に差が生まれます。
ニューノーマル時代の採用活動の影響と対応策
採用担当者が最も気になるのは、コロナ禍をともなう各採用フローにおける手法の変更ではないでしょうか。この変更は、「採用活動のニューノーマル/ニューノーマル時代の採用活動」とも呼ばれています。採用フローの変更にともなう影響と対応策は、以下で解説します。
ニューノーマル時代の採用活動の概要とその影響
現在の採用フローは単に説明会、書類選考、面接だけでなく、インターンシップや内定者フォローなど採用前、採用後のステップを含めると実にさまざまです。そして、コロナ禍で採用活動は以下のように変化しました。
ニューノーマルにおける採用フローの変化
採用フロー | 従来 | ニューノーマル |
インターンシップ | 対面メイン | オンラインメイン |
説明会 1 | 対面メイン | オンラインメイン |
母集団形成 | 対面及びオンラインで動機付け | オンラインで動機付け |
本エントリー | 対面及びオンラインで動機付け | オンラインで動機付け |
説明会 2 | 対面メイン | オンラインメイン |
書類選考/性格・能力診断 | ー | (診断はテストセンター不可) |
面接(複数回) | 対面メイン | オンラインメイン |
内定後フォロー | 対面メイン | オンラインメイン |
入社 | 対面入社式 | オンライン入社式 |
現在は企業訪問を含め、ほぼ全ての採用手法がWebでのオンライン化(または電話等による代替)へ変更されていることがわかります。これまで対面の説明会で母集団を形成していた企業もWebへの切り替えを実施し、オンラインの説明会に加えて、自社の魅力を伝えるためにSNS(Facebook、YouTube等)を活用したプロモーションも必要となります。採用フローの変更によって応募者も採用されるまでの手法の変更が必要ですが、最も難しい状況に置かれるのは企業側です。採用にかかる予算など費用面では大きなコストダウンにつながるメリットもありますが、企業がこれまで「対面」によって蓄積してきた「採用ノウハウ」がWebでのオンライン化によりほぼ通用しなくなります。
通常、採用フローを変更する際は、徐々に変更を加えてその影響を把握しつつ試行錯誤を繰り返しますが、今回は新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、採用フローのオンライン化が強制力をもって一斉に訪れたことで「何がデメリットとなるか検証もできていない」ことも、大きなデメリットです。
特に、面接においては、応募者の体の動作や雰囲気など「対面だからこそわかり得た情報」が動画といえどもオンラインでは得にくくなるので、これまで合否の判断材料となっていた情報が失われることになります。オンライン面接によって、これまでと合否の判断材料を変える必要性と、各判断材料のウエイトが変わることで、どのような影響が出るのか適切な精査ができていない点がデメリットとして挙げられます。
採用活動のニューノーマルにおけるデメリットの解消方法
採用活動のニューノーマルにおいて、最も問題となる「対面でしか得られなかった情報」については、「必要最低限の範囲で対面により情報を得る」ことが最も有効な解決方法となります。働き方においてもオフィスと在宅のハイブリッド化が進んでいることもあり、面接も複数回あるうちの1回は感染対策を十分に講じた上で対面にしてハイブリッド化することで、デメリットの抑制が可能です。
また、オンラインでの会話に企業も応募者も対面よりは慣れていないことから、必要最低限の情報交換しかしないケースが多々あるので、意識的に雑談を設けることで応募者の人となりを引き出すことも効果的です。
こんな時代だからこそ採用不可欠なのが自律型人材
自律型人材とは
今や常用語となったテレワーク(在宅勤務)について、その開始時の目的は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止でしたが、中小企業やベンチャー企業を中心にテレワークの恒常化(フルリモート)を決める企業が増えています。テレワークにメリットがあるためにこのような動きが生まれていますが、その一方でテレワークにより「上司がメンバーの仕事ぶりを詳細に確認できない」「評価をこれまで以上に成果主義にせざるを得ない」といった変化が生まれています。
このような時代の中で、今企業に求められる人材はまさに「自律型人材」であり、上司が手取り足取り教えられない環境でも自律して成果を出す人材を指しています。まさに、企業と「オトナの付き合い」ができる人材ですが、具体的には以下の5つの要素を満たすことを指します。
・自発的に仕事に取り組む
・責任を持った行動ができる
・リーダーシップを発揮できる
・オリジナリティーがある
・他人を巻き込む力がある
自律型人材を採用する際には、これらの要素を求める人材像の構成要件として設定することになりますので、採用後もトレーニングによりこれらの要素を含めた人材育成をすることが重要になります。
まとめ
今回は、ニューノーマル時代での採用活動における変更点や、応募者が企業に求める要点を紹介しました。ポイントは以下の5つです。
この記事のまとめ
・採用において最も重要なのは「求める人物像の明確化」
・採用活動のニューノーマルはオンラインが主流だが、対面も織り交ぜてデメリットを克服
・応募者が会社に求めるものは「自己成長の機会」と「福利厚生の充実」
・内定者の1/4が転職を考えている。内定者研修等の振る舞いには要注意
・先々の予測が不能な時代において自律型人材の採用が重要
ベネフィット・ワンが提供する従業員データを活用するプラットフォーム「ベネワン・プラットフォーム」は、従業員の自律的な学びを支援するとともに1人ひとりの能力を向上させ、持続的な成長を実現する企業への変革をサポートします。
また、福利厚生サービスの「ベネフィット・ステーション」は全国で利用できる140万件以上のサービスをカバーし、従業員の生活のあらゆるシーンをサポートします。福利厚生の充実により企業の採用力はアップし、優秀な人材を獲得しやすくなるでしょう。これらのサービスはより優秀な人材の確保や採用活動の強化に効果を発揮しますので、今後における採用目標の達成を目指すためにも導入をぜひご検討ください。
少額投資で人材不足を解消
福利厚生サービス ベネフィット・ステーション
今や全業種の企業において65%以上が深刻な人材不足と言われています。人材不足の悩みの多くは、以下のようなものです。
・福利厚生などの待遇による満足度が低く、既存の社員が転職するなど人材の流出が止まらない
・中小企業は企業独自としてのアピールポイントが少なく、新しい人材の確保に苦戦する
人材不足を解消するには、新規採用で社員を増員または既存社員の離職を減らすかのいずれかの方法しかありません。その解決策として、福利厚生の充実に注目が集まっています。
なぜなら賃金を上げるよりも安価に拡充できるからです。
総合福利厚生サービス ベネフィット・ステーションの特徴
・東証プライム上場企業の62.2%(2022年4月現在)が導入済み
・140万件を超える優待サービスから自分にあったものが選べ、幅広い年代層/多様なニーズに対応可能
・従業員1人あたり1,000円(税抜)~で、健康支援、教育支援も合わせて対応可能
中小企業であれば、最短2週間で大企業と同等レベルの福利厚生の導入が可能です。
導入の手続きも簡単で、導入後も従業員が企業担当者を介さずにサービスを利用できるため、事務作業はほとんど発生しません。
ぜひこの機会に福利厚生制度の拡充を検討していきましょう。