福利厚生

福利厚生とは?分類と選び方を分かりやすく解説!

5分でわかる福利厚生の全て!知っておくべき分類と選び方を徹底解説

「福利厚生」を充実させて、社員満足度を向上させたい。

筆者の知人の経営者から最近、よく聞く言葉のひとつです。

働くことの価値や働き方の質が問われるようになった今、社員の勤労意欲を高めるためにも「福利厚生」は改めて欠かせないものになっています。

「ワークライフバランス」の向上が政策として挙げられるようになりましたが、従業員が生活を大切にしながら満足度高く働くためには、福利厚生が鍵を握っていると言っても過言ではありません。

現に、福利厚生サービスの違いが、採用の傾向に大きく直結するといった事例も聞かれるようになってきました。 経営者や企業担当者の方は、以下のような悩みを抱えてはいないでしょうか。

「福利厚生ってよく聞くけど、そもそも何?」 「社員にどういった福利厚生サービスを提供するべきなのか?」 「福利厚生は沢山サービスがありそうだけど、どのサービスがいいのか」

この機会に、自社の福利厚生サービスを見直そうという経営層の方もいるかもしれませんね。

福利厚生の在り方と言うのは時代とともに移り変わっているため、今どんな福利厚生があるのか最新の情報を把握しておくことが大切です。 今回は、独自の調査・レポートによって

  • 福利厚生の歴史・カテゴリー
  • 福利厚生に力を入れるべき理由やメリット・デメリット

  • 人気の福利厚生とトレンド

  • 福利厚生サービスの選び方
  • おすすめの福利厚生サービス

をできる限り簡潔にまとめました。

福利厚生がどれだけ充実しているかが、就職の際に会社を選ぶ基準になっているという調査結果があります。

この記事を読んでいただいて、自社にベストな福利厚生を選ぶことが採用強化の近道になるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

競合他社との差別化をはかる!企業のイメージアップは「ベネフィット・ステーション」で

人生100年時代と言われるようになり、定年年齢の引上げや定年廃止が進んでいます。
少子高齢化による人手不足の原因の一つとなっている中で、「企業のイメージアップ」は離職率低下や若手の人材確保において重要な役割を担います。

例えば「仕事とプライベートの充実ができる働きやすい会社か」「風通しが良い社風で一緒に働く人と一体感を持つことができる働きがいがある会社か」といった不安を払拭する必要があります。 これらの課題は、福利厚生サービスベネフィット・ステーションの導入で解決すること出来ます。

1. 140万件以上のサービスが利用できるため、年齢や性別関係なく、従業員の多様なニーズに応えることができる

2. 企業の福利厚生制度として「スポーツジム割引」「育児・介護補助」などの記載が出来るため、競合他社との差別化ができる

従業員が企業担当者を介さずサービスの利用申し込みを行うため、導入後の事務作業はほとんどありません。

ぜひ、企業のイメージアップや労働環境の改善策の一つとして、福利厚生制度の検討をしましょう。

目次

福利厚生の歴史と経緯

福利厚生は戦後に生まれた概念ですが、その意味合いは、時代とともに移り変わっています。

以下が、福利厚生の大まかな変遷を図にしたものです。

福利厚生の大まかな変遷

福利厚生サービスを正しく選択するためには、特にバブル崩壊後~福利厚生がアウトソーシングへ移行していった背景を知っておいた方が良いでしょう。

福利厚生という概念が生まれて以降、「企業が福利厚生を導入する目的」は以下のような推移をたどってきました。

  • 戦前:労働力確保のための宿舎・食堂といった施設
  • 高度経済成長期:持ち家支援や寮提供といったライフスタイルの多様化への対応
  • バブル崩壊後:福利厚生費抑制のためのアウトソーシング(外注化)
  • 近年:人材確保のため、従業員の生活の質向上を図る

最初の福利厚生は会社が労働力を確保するために、従業員用の宿舎や食堂を整備したことに始まります。

はじめは会社が自前で整備していた仕組みというわけです。

そして福利厚生アウトソーシング化の始まりは、バブル崩壊後、コスト削減の気運が高まったことにあります。

あらゆるコストの削減・見直しが行われた中で「人件費」「福利厚生費」も削減の対象になりました。

多くの企業が、

  • 自社で所有していた保養施設や社宅の維持
  • 福利厚生に関連する事務手続き

をすべて自社で行うには厳しい経済状況になっていたのです。

その結果、上記の施設を共同で管理し、事務手続きを代行して一括で行うような福利厚生アウトソーシング企業が生まれました。

1996年から福利厚生アウトソーシングは大企業だけでなく、中堅企業まで普及していきました。

しかし、近年では福利厚生費の削減という目的だけでなく「人材を確保するために、従業員の生活の質を向上させる」ことが福利厚生に求められるようになっています。

レジャーや旅行などの余暇の充実や、育児・介護といった場面での助けになる、つまり人生をより豊かにしてくれる福利厚生がいっそう重視されるようになっているわけです。

冒頭でお話しした通り、福利厚生の充実が採用の効率を左右するといっても過言ではありません。 転職が当たり前になり、求職者・働く人によって「企業が働く上で魅力的な環境であるか」が問われています。

「福利厚生」を採用の武器にするためには、どんな福利厚生が支持され・価値を持つのかを知っておくことが大切です。

福利厚生に力を入れるべき理由やメリット

福利厚生に力を入れるべき理由

この記事をご覧いただいている方は「福利厚生」について、少なからず関心をお持ちだと思います。

しかし筆者の考えを言えば、おそらくあなたの想像以上に「福利厚生は従業員の定着・採用強化」に大きな意味を持っているのです。 上述の通り、今は終身雇用制が事実上崩れているため、

  • いかに優秀な人材に定着して、成長してもらうか
  • 優秀な人材が集まってくる会社にするか

が企業の命運を握っていると言っても過言ではありません。

以下は、日本社宅サービスが、新卒300名を対象に「どんな基準で会社を選ぶか」を調査した結果です。

日本社宅サービスが内定者300名に対して実施した調査結果

※2010年9月・日本社宅サービスが内定者300名に対して実施した調査結果

給与に次いで、2番目に「福利厚生の充実」が重視されていることが分かります。

これは、福利厚生の拡大に伴って、より広い意味で「企業からの支援・サポート」として捉えられるようになったことも関係しているでしょう。

では、重要性が増している福利厚生を導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

従業員のケア・満足度の向上につながる

福利厚生を導入するメリットには、まず「従業員のケアにつながる」という点が挙げられます。

例えば、オフィス近くのトレーニングジムに企業で登録し、従業員が気軽に利用できるよう体制を整えれば、運動不足の解消に貢献できます。このほか、体育館施設の利用料やスポーツ用品の購入費を企業が補助する福利制度を導入すれば、従業員の運動に対するハードルを下げられ、心身の健康をサポートしやすくなります。

くわえて、福利厚生を導入した場合「従業員の満足度を高められる」というメリットも得られます。
例えば、上述したような運動・スポーツに関する福利厚生は、従業員にとって有益なサポートです。そのため、喜んでもらいやすく、これがきっかけとなり満足度が向上する可能性があります。

このほか、福利厚生の中には従業員だけでなくその家族まで対象とした種類も。家族を扶養している従業員に対し、基本給とは別に支給する「家族手当」がその一例です。 
このような家族もメリットを得られる福利厚生は、従業員に喜ばれる可能性が高いといえます。そのため満足度が高くなり、結果的には定着率の向上も期待できます。

良い人材の採用強化につながる

上述した「『新入社員が会社を選ぶポイント』調査結果」を見ても分かるように、新卒者が入社する企業を選ぶ上で「福利厚生が充実しているか否か」は重要なポイントとなっています。これは言い換えれば、福利厚生が充実している企業ほど「待遇の良い企業」だと思われやすいということです。そのため、福利厚生を導入し充実させることは、企業にとって「良い人材を採用しやすくなる」というメリットにつながります。

昨今は、就職・転職を望む人材よりも、新たな人材を求める企業のほうが多い「売り手市場」。つまり、企業が採用を強化するには、人材獲得競争を勝ち抜かなければならないのです。

多くの人材に「この企業で働きたい」「ここなら長く働けそう」と思ってもらうには、新卒者・転職者に寄り添った待遇を設ける必要があり、そのひとつがまさに福利厚生です。これから人材確保に注力したいと考えているのなら、福利厚生を導入し充実させることをおすすめします。

生産性の向上につながる

生産性の向上につながる

福利厚生を導入することは、「従業員の生産性が向上する」というメリットにもつながります。

例えば、上述した運動・スポーツに関する福利厚生を導入した場合、従業員が気軽に汗をかけるようになります。これによりストレスが蓄積したり、運動不足が原因で身体に悪影響が及んだりすることが減るため、心身ともに健やかな状態で業務に取り組めるようになるのです。

また、健康状態の維持に貢献するためストレッチやヨガの福利厚生を導入すれば、精神的な不調に悩まされる前に従業員をケアすることが可能です。

こうした効果によって、多くの従業員が元気に業務を行えるようになり、ひいてはパフォーマンスを最大限に発揮できるようになります。その結果、全体的な生産性が上がるというわけです。

節税対策につながる

福利厚生を導入する上で発生する費用は、すべて経費として計上できます。そのため、課税対象となる所得を減らすことができ、結果として「節税対策になる」というメリットにつながります。

なお、福利厚生の費用が経費として認められるには、以下の条件を満たさなければなりません。

・すべての従業員に支出されるものであること

・賃金ではないこと

・妥当な金額の範囲であること

企業の信頼性向上につながる

福利厚生を導入することには「企業の信頼性向上につながる」というメリットもあります。

福利厚生を導入し充実させることは、いわば「従業員を大切にしている」ということです。また、経営基盤が安定していることの証明にもなり得ます。
くわえて、従業員にとって働きやすい環境を構築することに重きを置いた経営、そして従業員の健康を重視した経営を行っていることにつながり、これは社会全体へのアピール要素になります。

これらの点から、福利厚生を導入し充実させれば企業の信頼性がグッと高まるといえます。

福利厚生のデメリット

福利厚生のデメリット

福利厚生の導入にはメリットがある一方で、デメリットもあります。

企業の費用負担が大きくなる

福利厚生を導入するデメリットには、まず「企業の費用負担が大きくなる」という点が挙げられます。先ほど「節税対策につながる」というメリットをご紹介しましたが、それだけでは福利厚生の導入・充実にかかる費用をすべてまかなうことはできません。そのため、多少なりとも企業が負担する費用があることを理解しておきましょう。

福利厚生にかかる費用をなるべく抑えるには、こまめに福利厚生の見直し・改善を行い、多くの従業員が利用できる種類を提供することが大切です。これにより、コストパフォーマンスの向上が見込めて、費用負担を軽減しやすくなります。

管理が煩雑になる

福利厚生は、従業員に利用されることで初めて意味を成します。導入しても利用されなければ、それは単なる費用の無駄遣いといっても過言ではありません。そのため、福利厚生を導入した後はこまめに「どの種類がよく利用されているのか」「不要な福利厚生はないか」などを確認する必要があり、その手間・管理の煩雑さはデメリットといえます。

ただし、昨今は「福利厚生代行サービス」も続々と登場しています。利用機関との提携をはじめ、従業員への告知や利用受付など、さまざまな関連業務をサポートしてくれるため、これを活用すれば手間を省くことができます。

従業員のニーズに合わせた導入が困難

「従業員のニーズに合わせた導入が困難」という点も、福利厚生を導入するデメリットです。

ライフスタイルや趣味・嗜好は、従業員によって異なります。そのため、全従業員のニーズを満たす福利厚生の導入は極めて困難であり、この状況は以下のようなリスクを引き起こすことも。

例えば「家族手当」や「育児休暇」は、家族を養っている従業員にとってはメリットのある福利厚生です。しかし、1人暮らしの従業員には特にメリットがありません。この場合、1人暮らしの従業員が不満を抱き、不平等を訴える可能性があるのです。

この事態を回避するには、全従業員が平等に利用できることを大前提として福利厚生を導入する必要があります。このほか、後ほど詳しくご紹介する「カフェテリアプラン」を活用するのも一案です。

人気の福利厚生とトレンド

人気の福利厚生とトレンド

では、今人気の福利厚生とそのトレンドはどうなっているのでしょうか。

人気の福利厚生

従業員から高い人気を得ている福利厚生には、例えば「人間ドック受診費用の補助」があります。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨今人々の健康志向が高まっています。また、人間ドックは従来の健康診断に比べて費用が高いことがほとんどです。これらの点から、病気の早期発見・治療がしやすくなり、かつ費用負担を軽減できる「人間ドック受診費用の補助」が人気を集めていると考えられます。

このほか、健康志向の向上に関連して「病気休暇制度」「病気休職制度」も人気が高まっています。また、生活から切り離せない出費の負担を軽くできる「家賃補助・住宅手当」も人気の福利厚生のひとつです。

現在のトレンド

新型コロナウイルス感染症の影響により家庭・家族で過ごす時間が増加したことで、従業員は「より生活に根ざした福利厚生」を求めるようになりました。現に、2020年度は「特別休暇(リフレッシュ休暇・アニバーサリー休暇など)」「慶弔支援(結婚祝金・弔慰金手当など)」「ファミリーサポート」などが人気を集めています。

このほか、「リモートワークを充実させる福利厚生」も昨今のトレンドです。具体的には、「テレワーク手当(在宅勤務手当)」や「ランチ・飲み会・コミュニケーション手当」などがあります。

なお、人気の福利厚生と現在のトレンドは以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ、あわせて読んでみてください。

ずっと働きたいと思える!福利厚生TOP企業25と厳選取り組み事例を紹介

新型コロナとインフルエンザの同時流行に備えた対策を!

新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症は、オフィス内でクラスター(集団感染)を引き起こすきっかけになりがちです。
クラスターが発生すると生産性が低下し、事業計画が正常に実行されない可能性もありますので、健康経営や安全配慮義務として感染症対策を徹底しましょう。
感染症対策の中でも、在宅勤務が実施しづらい企業ではワクチン接種が効果的です。
無料でダウンロードできる資料は下のボタンからご確認ください。

一目で分かる!福利厚生の構造を解説

福利厚生の大切さを改めてお伝えしたところで、福利厚生にはどんな形態があるのかを整理しましょう。

初めて福利厚生に触れる方でも分かるように、図解をあわせてお伝えしていきますので安心してください。

まず、以下が現在の福利厚生の全体像です。

現在の福利厚生の全体像

福利厚生は大きく2つに分類できます。

  • 法定福利厚生:社会保険料など
  • 法定外福利厚生:従業員への手当・福利厚生サービスなど

法定福利厚生は、企業として実施すべき基本的な福利厚生です。

法定外福利厚生は、住宅手当・家賃補助などの手当から、社員食堂や福利厚生サービスなども含まれるため、多くの種類があります。 ボリュームとしては法定外福利厚生が大きいため、そちらを重点的にお伝えしていきます。

法定福利厚生とは

法定福利厚生とは

法定福利厚生とは、児童手当・児童手当拠出金を除けば、ほぼ社会保険と言い換えても良いほどです。

社会保険は、企業に入るとともに自動的に加入することになる補償制度です。例外として、40歳以上が加入する介護保険があります。

  • 雇用保険
  • 健康保険
  • 介護保険
  • 労災保険
  • 厚生年金保険

児童手当・児童手当拠出金とは

児童手当とは、国・地方公共団体から子育て世帯へ支給される手当です。

以下の通り、年齢に応じて月ごとに拠出金が支給されます。

  • 0~3歳未満:1万5,000円
  • 3歳〜小学校修了まで:第1・第2子では1万円/第3子以降は1万5,000円
  • 中学生:一律1万円

また児童手当拠出金について、聞いたことがない方も多いかもしれませんね。

これは、子供の有無に関係なく、給料の0.15%が下記の児童手当の財源の一部として収められるものです。 これは事業主が払うものであり、働く側の負担はありません

法定外福利厚生とは?内訳を解説

法定外福利厚生とは

法定外福利厚生は、自社で提供する福利厚生と、外部委託によって提供されることが多いサービスに分かれます。

自社で提供する福利厚生は以下のようなものがあります。

  • 住宅手当・家賃
  • 交通費
  • 家族手当
  • 医療・健康
  • ライフサポート
  • 慶弔関係
  • 文化・体育・レクリエーション
  • 共済会

1. 住宅手当・家賃

自社で提供する法定外福利厚生の多くを占めるのが住宅関連の費用です。

調査によれば、企業が月あたり従業員1人にかける法定外福利の平均拠出は約25,000円、その約半分を占めるのが住宅関連とされます。

例えば住宅手当は、家賃や持家のローン返済の一部を企業が負担する制度です。 平均補助額は月1~2万円程度です。

 

2. 交通費補助

通勤にかかる費用を企業が一部、または全額負担する制度です。

定期代の補助や遠方手当がこれにあたります。

おもしろい取り組みでは、会社の近隣に住居を構えた社員に「交通費削減に貢献した」として、特別手当を支給する企業もあります。

3. 家族手当

扶養家族がいる場合に、配偶者には月1万円、子供には一人につき8千円など言ったように、生活補助として支給されます。

扶養手当とも言います。金額や支給条件は企業によって異なります。

 

4. 医療・健康

心身の健康は、元気に働き続けるために必要不可欠なものです。

健康診断や、人間ドックの費用を会社が負担することも福利厚生の重要な項目です。

健康経営企業推進の動きや、2015年12月から50名以上の事業所でストレスチェックの実施が義務化されたことで注目度が上がっています。

医務室・診療所などの運営費や健康診断費、人間ドックへの補助などのヘルスケアサポートが主な内容です。

 

5. ライフサポート

ライフサポートの福利厚生は、ライフワークバランスの推進・少子高齢化対策という社会的視点でも注目を集めています。

「働き方改革」の実現のため、独自の制度を設けている企業が多いのもこの項目です。

  • 食費:食堂の運営、食事券(バークレーバウチャー)などの補助、弁当の購入補助など
  • 被服:制服/作業着/ユニフォームなどの購入やクリーニング代への補助など
  • 保険:団体長期所得補償保険(GLTD)など
  • 介護:介護休職や時短勤務制度、介護相談会の開催など
  • 育児:育児休暇や事業所内託児施設の運営、保育施設の斡旋(保活コンシェルジュ)など財産形成
  • 支援:財形貯蓄制度や持株会、投資教育の提供など
  • 通勤:無料駐車場の用意や社員用バスの手配など
  • ファミリーサポート:家族手当など

6. 慶弔関係

慶弔関係の福利厚生の主なものは、お祝い事や弔事・不幸に際し企業から現金を支給する制度です。

結婚祝金・出産祝金・入学祝金・傷病見舞金・弔慰金などがこれに当たります。

 

7. 文化・体育・レクリエーション

文化・体育・レクリエーションは社内イベントと福利厚生の区別がつきにくいのですが、運動会や社内部活動への補助金支給なども法定外福利厚生に含まれます。

項目としては競技施設運営費・イベント開催費・部活動への補助などです。

 

8. 共済会

共済会とは、従業員と企業それぞれから資金を捻出し財源を設立・その中から慶弔給付や福利厚生を提供する仕組みです。

費用負担の方法は企業によりまちまちですが、一般的には毎月給与天引きです。

これらの項目を一通り整備しておけば、法定外福利のうち自社項目は充実しているといえるでしょう。

 

法定外福利のうち、外部委託するのが「福利厚生サービス」

そして、外部委託(アウトソーシング)する法定外福利厚生が「福利厚生サービス」です。

外部委託による福利厚生サービスは非常に多くの種類がありますが、以下のようなカテゴリーがあると思ってください。

福利厚生サービスのカテゴリー

この福利厚生サービスにも、いくつかの種類が存在します。 再度、福利厚生の全体像を掲載しましょう。

現在の福利厚生の全体像

上の図にあるように、福利厚生サービスには「専業福利厚生」「パッケージサービス」「カフェテリアプラン」の3つがあることが分かりますが、主要なものは「パッケージサービス」と「カフェテリアプラン」です。

次の章でその特徴や導入に適した企業をご説明します。

健康経営、うまく実践できていますか?

健康経営とは、従業員の健康管理を経営課題として戦略的に取り組む経営手法のことです。
従業員が健康であれば高い集中力を保って仕事に取り組めるため、生産性が向上するというプラスのサイクルが生まれます。

しかし、健康経営は効果が見えにくく、担当者の負担だけが増える一方に思われがちです。

そこで、健康経営にはどのようなメリットがあるのか、特に健康経営が必要な企業の特徴を挙げ、取り組みの手順をまとめました。

健康経営銘柄や健康経営優良法人と言った顕彰制度の申請方法についても掲載していますので、理想的な健康経営を実現しましょう。

    福利厚生サービスは「パッケージサービス」と「カフェテリアプラン」に分かれる

    福利厚生サービスは「パッケージサービス」と「カフェテリアプラン」に分かれる

    福利厚生サービスには多様なサービスが含まれますが、主要なものは以下の2つです。

    • パッケージサービス:定額制での利用・従業員が自分たちの好みで提携しているサービスを利用できる
    • カフェテリアプラン:従業員に補助金(ポイント)を支給、補助金の枠内で選択してサービスを利用できる

    パッケージサービスとカフェテリアプランはどんな違いがあるんですか?

    実は、提供される福利厚生サービスにはパッケージサービスとカフェテリアプランでも大きな違いはありません。

    どちらも、専業アウトソーサーというサービスを提供する事業者と連携しているためです。

    それを踏まえて、以下をご覧ください。

    パッケージサービスのメリット・デメリット

    パッケージサービスは、定額制で従業員一人当たりの費用を払えば、福利厚生パッケージで提供されているすべてのサービスを使うことができるものです。

    パッケージプラン概要

    従業員はWebサイトなどから施設・サービスを検索して、会員価格で利用できます。

    パッケージサービスを導入するメリットには以下の4つがあります。

    • 外部化:福利厚生担当者の業務量を削減できる
    • 大規模化(スケールメリット):個人で利用するよりも割安で利用できる
    • 専門化:サービスの質が高い・専門家のサポートを受けられる
    • 充実した福利厚生メニューを簡易に導入できること

    パッケージサービスのメリット・デメリット

    パッケージサービスのメリット1:外部化

    まず、福利厚生サービスを外部委託することで、企業担当者の業務量が軽減されます。 具体的には以下のような業務です。

    • サービス提供者への従業員の異動通知
    • 福利厚生告知媒体の配布・周知
    • 利用実績の報告

    社内ですべて福利厚生運営を行う際には、これらは必須業務であると同時に、かなり工数がかかります。

    これらを外部委託できることが大きなメリットです。

    パッケージサービスのメリット2:大規模化

    パッケージサービスのメリット(2)大規模化

    もうひとつのメリットは「大規模化」つまりスケールメリットです。

    個人で福利厚生サービスを申し込み・利用するよりも、企業・団体の福利厚生制度として利用する方が割安になります。

    例えば、生命保険に個人で加入する場合でも、口座振替よりも企業を通して申し込んだ上で給与控除にした方がお得になります。

    フィットネスクラブ・ジムなども福利厚生サービスで人気ですが、個人会員よりも法人会員となった方が利用料金を抑えることができます。

    パッケージサービスのメリット3:専門化

    「専門化」のメリットを一言で言えば以下の2つになります。

    • 総合的なサポート・使い勝手を向上させられる
    • 専門アウトソーサーを取りまとめることで質の高いサービスを実現

    特に大人数の従業員を抱える企業ともなれば、一人ひとりに対して充実した福利厚生サポートを社内で提供するには限界があります。

    外部委託することで、福利厚生運営の専門的なノウハウを以ってサポートを受けられます。

    また、規模の大きい福利厚生サービスには、宿泊・健康などの個別サービスを運営する専業アウトソーサーが集中する傾向があります。

    専業アウトソーサーからしても、多くのユーザーを獲得できる大規模福利厚生サービスは魅力だからです。それに伴い、サービス自体の質向上も期待できます。

    パッケージサービスのメリット4:充実した福利厚生メニューを簡易に導入できる

    ここまでの内容を踏まえた総合的なメリットともいえますが、

    • 会社を立ち上げた直後
    • 福利厚生に本格的に取り組むことにした企業

    など、早急に福利厚生を整えたい場合に、パッケージサービスは非常に役立ちます。

    パッケージサービスのデメリット:同一の商品内容であること

    総合的に使い勝手の良いパッケージサービスですが、デメリットも存在します。

    それはアウトソーサーごとにほぼ同一の商品内容になることです。

    福利厚生パッケージサービスを導入した企業は、原則そのサービスをすでに導入している他社と同じ福利厚生になります。

    他社と差別化したい企業にとっては、パッケージプランでは物足りないこともありえます。

    しかし筆者の考えをお伝えすると、福利厚生サービスでは「他社と差別化すること」の重要性がそこまで高くありません。

    宿泊・レジャー・スポーツ施設など、事業内容によって異なる必然性が薄い福利厚生も多くあります。

    パッケージサービスではこれらのカテゴリに属するものが多いため、そもそも差別化を図る必要性が少ないとも言えるのです。

    パッケージサービスをおすすめする企業の例

    • コストをかけずに充実した福利厚生メニューを導入したい
    • 福利厚生によって、採用を強化したい
    • 従業員が多い・年齢層なども幅広いため、対応できるメニューが必要

    まとめると、パッケージサービスでは充実したパッケージを用意しているサービスを選ぶことで、コストを抑え幅広い福利厚生をスムーズに導入できることが強みです。福利厚生を充実させて、採用に力を入れたい企業にも効果的です。

    パッケージサービスを導入し、実際に採用強化を実現できた事例を福利厚生サービス導入成功事例集でご紹介しております。

    福利厚生のアウトソーシングについて

    福利厚生の充実は、従業員満足度を向上させ、採用や離職防止にも役立ちます。

    総合福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」は

    ・140万件以上のサービスが利用できるため、年齢や性別関係なく、従業員の多様なニーズに応えることができる
    ・福利厚生会員数は業界最大の1,613万人(※2024年4月現在)
    ・「福利厚生」「健康支援」「教育・研修」をサポート

    ぜひこの機会にご検討ください。

    カフェテリアプランのメリット・デメリット

    パッケージプランは工数をかけずに充実した福利厚生を導入できるメリットがある一方で、各企業に合わせたカスタマイズがしにくくなっています。

    パッケージプランのデメリットを解決する対策の一つが、カフェテリアプラン導入です。

    カフェテリアプラン概要

    カフェテリアプランのメリット・デメリットには以下のようなことがあります。

    カフェテリアプランのメリット・デメリット 下記で詳しくお話ししましょう。

    カフェテリアプランのメリット:カスタマイズ性の高さ

    カフェテリアプランとは、別名「選択型福利厚生制度」とも呼ばれます。

    企業が従業員に一定の補助金(ポイント)を与え、企業ごとにカスタマイズされたメニューの中で自由に選択、利用できることが特徴です。

    企業は、以下の中から採用するメニューを選ぶことができます。

    • すでに自社で導入している福利厚生制度
    • 導入するサービスが提供する福利厚生メニュー
    • (サービスにより)自社用にカスタマイズされた独自メニュー

    そのカスタマイズ性こそが、カフェテリアプランの一番のメリットと言えます。

    カフェテリアプラン導入にあたっては、自社のニーズや課題をくみ取り、適切にメニューをカスタマイズしてくれるサービスを選ぶことが大切です。

    カフェテリアプランのデメリット:使われないメニューに対する不満が大きくなる

    カフェテリアプランでは、企業ごとに従業員のニーズを汲み取ってメニュー設計を行います。

    つまりカフェテリアプランの理想としては

    • 企業担当者が従業員に喜ばれると考えるメニューを導入する
    • 従業員がそのメニューを満足度高く使ってくれる

    ということになるでしょう。

    企業ごとにメニューをカスタマイズする分、パッケージサービスより導入に時間がかかるのがカフェテリアプランの特徴でもあります。

    しかし担当者・経営者の想定に反して、それほど利用されないメニューがある場合、メニュー設計にかけた分のコストに見合わないと感じてしまうことがあります。

    カフェテリアプランをおすすめする企業の例

    • 既存の福利厚生制度では、社員に支持されなくなってきた
    • 既存のカフェテリアプランの利用率が低い
    • 競合に対して、福利厚生の内容で差別化を図りたい
    • 会社の方針(採用・労務)が大きく変わる可能性がある

    総合的には、パッケージサービスとカフェテリアプランどちらを選ぶのがいいんですか?

    そこについては改めて補足が必要ですね。どちらが絶対的にオススメというのは正直ありません。

    ちなみに、福利厚生サービスによって提供されるものはどんなものがあると思いますか?

    そうですね、フィットネスクラブの割引とか、リゾート宿泊割引は使ったことがあります。

    どちらも人気のあるメニューですね。 実はこれらは企業によって差別化する必要性がないものも多いのです。

    フィットネスクラブを使う時、使う側からすれば他社と同じサービスであるかよりも人気のある施設を使える ・少しでもお得に使える方が重要だったりしますよね。

    そうですね、そう思います。

    つまりパッケージサービスのデメリットは、そこまで重大ではないと言えるわけです。

    個人的には、早く福利厚生を充実させられる ・スケールメリットが利くというメリットの方が「他と似た福利厚生になる」というデメリットより大きいです。

    そのため、迷った場合はパッケージサービスを選ぶのが良いと考えています。

    総合福利厚生サービス ベネフィット・ステーション

    ベネフィット・ステーションは、従業員満足度を向上し、健康経営やスキルアップを促進する総合型福利厚生サービスです。
    グルメやレジャー、ショッピングだけでなくeラーニングや介護・引っ越しなどライフイベントに関わるものまで、幅広いメニューを取りそろえています。

    さらに
    ・Netflixが見放題のプラン

    ・お得な特典や割引がついたサービスを会員企業の従業員様が給与天引きでご利用頂ける、給与天引き決済サービス

    などをご用意しています。

    この中から選べば安心!福利厚生サービスおすすめ4選

    福利厚生サービスおすすめ5選

    ここまでの内容で、福利厚生の基本・福利厚生サービスの選び方をご理解いただけたと思います。

    後半では、筆者がおすすめする福利厚生サービスをご紹介していきましょう。

    パッケージサービスを選ぶポイントはパッケージサービスのメリット(2)大規模化で説明した通りスケールメリットです。

    加入している、利用している人数が多くなればなるほどスケールメリットが増し、よりよいサービスが受けられます。

    会員数が多い順に特徴・料金を含めご紹介していきます、ぜひ参考にしてください。

    ベネフィット・ステーション:【迷ったらこちら】140万件以上のサービスと豊富な契約プランが魅力
      ベネフィット・ステーションサービス概要

     

    ※参照:株式会社ベネフィット・ワン|ベネフィット・ステーション

    ベネフィット・ステーションを運営する株式会社ベネフィット・ワンは福利厚生アウトソーシングサービスを提供する企業の中で、唯一単体上場を果たしています。

    ベネフィット・ステーションの導入によって人事・経営課題が解決した成功事例は、「福利厚生サービス導入成功事例集でご紹介しています。

    会員数:1,548万人
    月会費:従業員1名あたり1,000円 他(※別途入会金として一社につき2万円~発生します。)
    URL:https://bs-service.benefit-one.co.jp/

    主な導入企業

    • サントリーホールディングス株式会社
    • パナソニック株式会社
    • 伊藤ハムグループ
    • 小林製薬株式会社

    福利厚生倶楽部:地域格差是正に適したプランを準備

    ※参照:株式会社リロクラブ|福利厚生倶楽部

    福利厚生倶楽部を提供している株式会社リロクラブは、日本で最も早く福利厚生アウトソーシング事業を始めたパイオニアです。
    地域格差の是正に強味があります。

    会員数:735万人
    月会費:従業員1名あたり800円~(※別途入会金として3万円~発生します。)
    URL:http://www.reloclub.jp/

    主な導入企業

    • JA(農業協同組合)
    • 味の素株式会社

    WELBOX:企業に合わせてカスタマイズする「カフェテリアプラン」に強み

    イーウェル※参照:株式会社イーウェル|WELBOX

    WELBOXは東急不動産を親会社に持つイーウェル株式会社が提供する福利厚生サービスで、東急不動産が運営する会員制リゾートホテル、東急ハーヴェストクラブの利用が可能です。

    会員数:384万人
    月会費:従業員1名あたり400円~(※別途会員登録手数料として5万円~発生します。)
    URL:https://www.ewel.co.jp/

    主な導入企業

    • 株式会社竹中工務店
    • ダイドードリンコ株式会社
    • 日本たばこ産業株式会社
    • 株式会社カネカ
    • 大日本住友製薬株式会社

    ライフサポート倶楽部:国内リゾート施設所有に強み

    ※参照:リソルライフサポート株式会社|ライフサポート倶楽部

    リソルホールディングス株式会社の100%子会社であるリソルライフサポート株式会社では、同グループが運営するゴルフ場、リゾート施設が利用できるのが特徴です。

    会員数:211万人
    月会費:従業員1名あたり350円~(※初期費用などについては不明。)
    URL:https://www.fukuri-resol.jp/

    さいごに

    今回の記事では、以下についてお話ししました。

    • 福利厚生の変遷と基本
    • 福利厚生に力を入れるべき理由やメリット・デメリット

    • 人気の福利厚生とトレンド

    • 自社に合った福利厚生の選び方
    • おすすめの福利厚生サービス

    福利厚生サービスの選び方については、以下のような進め方があります。

    福利厚生サービスの選定の流れ

    企業の特徴や従業員の働き方によって、最適な福利厚生サービスは異なります。

    ぜひ、担当者の方は、自社に合うと思えたサービスに問い合わせ・相談してみてはいかがでしょうか。

    参考文献:「福利厚生アウトソーシングの理論と活用」・「日本で一番社員のやる気が上がる会社」

    福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」をおすすめする3つの理由

    福利厚生の充実は、従業員満足度を向上させ、採用や離職防止にも役立ちます。

    もしこれから福利厚生の導入を検討するのであれば、自社で新たな制度を一から作るよりも、低価格で手間をかけずに簡単に導入ができるアウトソーシングサービスを利用すると良いでしょう。

    数あるサービスの中でも、業界でトップシェアを誇る「ベネフィット・ステーション」の導入をおすすめします。

    ベネフィット・ステーションが支持されている理由は、以下の通りです。

    ・約140万件以上のサービスが利用できるため、年齢や性別関係なく、従業員の多様なニーズに応えることができる
    ・福利厚生会員数は業界最大の1,548万人(※2022年4月現在)
    ・サービス利用率は、一人当たり一年に約6回使用!業界トップクラスの600%

    従業員が企業担当者を介さずサービスの利用申し込みを行うため、導入後の事務作業はほとんどありません。

    ぜひこの機会にご検討ください。


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