ずっと働きたいと思える!福利厚生TOP企業25と厳選取り組み事例を紹介
「福利厚生を重視して会社を選ぶ」というのは、いまや求職者からすれば当たり前の視点のひとつです。
日本社宅サービス株式会社が内定者300名に対して行った調査では「福利厚生で会社を選ぶ」という回答が「給与」に次いで2位という結果になりました。
世の中で福利厚生に力を入れている企業にはどんなところがあるか、知りたいとは思いませんか?
また企業側からしても、
- 福利厚生を充実させて、従業員満足度・定着率を高めたい
- 社員のモチベーションをアップさせたい
と考えている経営者、企業担当者の方は多いはずです。
しかし「どの企業を参考にすれば良いのか・・・」というのが悩みどころですよね。 「企業担当者必見!「福利厚生サービス」のおすすめ5選を解説」の記事でもご紹介しているように、福利厚生アウトソーシングのサービスは非常に充実しています。
人気のサービスを選べば、非常に手早く充実した福利厚生を導入できます。
筆者が求職者・企業担当者の方両方にお伝えしたいのは「福利厚生に力を入れている企業」というのは
- 優良な福利厚生サービスを導入しているか
- 企業独自の福利厚生の仕組みを意識して作っているか
この2つのポイントが左右するということです。
意外に、後者について言及した記事は世の中でも少ないものです。
そして、福利厚生を重視し社員を大切にする企業が大手ばかりとは限りません。 従業員人数が少なく、ランキングに上がってこなくても「社員に喜ばれる福利厚生を作っている企業」は多くあるのです。
そこで今回は、以下4つをお伝えします。
-
人気の福利厚生ランキングTOP5
- ユニークな福利厚生を導入している企業ランキングTOP25
- 中小~大手問わず、従業員を大切にしている独自の福利厚生取り組み事例
-
コロナ時代に求められる福利厚生ランキング
※福利厚生に力を入れている企業ランキングは、東洋経済オンラインが2016年に実施した調査を引用させていただきました。
※参考文献:日本でいちばん社員を大切にしたい会社・改訂版 ワークライフバランス-考え方と導入法
1人1,200円〜福利厚生の導入が出来る「ベネフィット・ステーション」 もしもこの記事をお読みの方の中に福利厚生サービスをお探しの方がいらっしゃいましたら、福利厚生アウトソーシングサービスの「ベネフィット・ステーション」を検討してみましょう。 ・従業員1名あたり1,200円~から導入ができる などのメリットがあります。以下より無料で資料のダウンロードが可能です。この機会にご覧ください。
・上場企業の約半数のシェアを誇る導入実績
・従業員が企業担当者を介さずサービスを利用できるので導入後の事務作業はほとんどない
目次
福利厚生には2種類ある
まずは、福利厚生の種類をおさらいしましょう。
法定福利厚生
法定福利厚生とは、法律で導入を義務付けられている福利厚生のことです。一定数の従業員を雇用しているなどの条件に当てはまる企業では、必ずこの法定福利厚生を導入しなければなりません。
そんな法定福利厚生には、以下の6つがあります。
健康保険 |
厚生年金保険 |
雇用保険(失業保険) |
労災保険(労働保険) |
介護保険 |
子供・子育て拠出年金 |
なお、一般社団法人 日本経済団体連合会が発表した「2019年度福利厚生費調査結果の概要」によると、2019年度に企業が負担した法定福利費は84,392円。もっとも費用がかかっているのは厚生年金保険の46,832円であり、次いで健康保険・介護保険の31,041円、雇用保険・労災保険の4,810円と続きます。
法定外福利厚生
法定外福利厚生とは、企業ごとに任意に選択・導入することができる福利厚生のことです。法律で導入を義務付けられていない点が、法定福利厚生との大きな違いといえます。
企業が従業員に対して、働きやすい職場環境を提供したり健康維持を促進したりするために導入する保証・サービスを指すことが多く、たとえば以下のような種類が挙げられます。
交通費の支給 |
住宅手当 |
健康診断・人間ドックにおける費用の補助 |
短時間勤務制度 |
社内託児所の設置 |
アニバーサリー休暇・リフレッシュ休暇 |
マッサージ・整体サービス |
書籍購入費の補助 |
社員旅行 |
ライフサポートサービス |
なお、「2019年度福利厚生費調査結果の概要」によると、2019年度に企業が負担した法定外福利費は24,125円。もっとも費用がかかっているのは医療・健康費用の3,187円であり、法定外福利費の13.2%を占めることがわかっています。この結果から、健康投資に注力している企業の多さが伺えます。
従業員の健康を支援するヘルスケアサービスについて 人生100年時代と言われるようになった昨今、新型コロナの影響で在宅勤務が進み、従業員の健康管理や健康促進など健康課題を抱えている企業が増えています。 ベネフィット・ワンでは、そのような健康課題を解決するサービスを多数ご用意しています。 【サービスの一例】 中小企業の方へは、産業保健をすべてひとまとめにしたパッケージサービスもございます。 ぜひ、下のリンクから課題を確認し、自社に合ったサービスを検討してみてください。
・健康診断の運営代行
・特定保健指導の支援
・ストレスチェックのWeb実施
・各種ワクチン接種の運営代行
・健康促進に有効なインセンティブポイントサービス
人気の福利厚生ランキングTOP5
では、数ある福利厚生の中でも従業員人気が高い種類には、どのようなものがあるのでしょうか。以下で、人気の福利厚生ランキングTOP5をご紹介します。
人間ドック受診費用の補助
一般社団法人 日本経済団体連合会が発表した「2019年度福利厚生費調査結果の概要」を見てもわかるように、昨今は健康投資に注力している企業が多い傾向にあります。これには人々の健康志向の向上が関係していると考えられますが、その影響は労働者にも広がっているようで、従業員からの人気が高い福利厚生 第1位には「人間ドック受診費用の補助」が選ばれました。
人間ドックは従来の健康診断に比べて費用が高く、それを個人で出費するのは大きな負担となり得ます。また社会全体において、従業員の健康に対する企業の待遇をシビアに捉える風潮が生まれつつあるのが現状です。これらの点から、従業員の負担を軽減するためにも、そして従業員の健康を守るためにも、福利厚生として人間ドック受診費用の補助を導入することをおすすめします。
慶弔休暇制度
従業員人気が高い福利厚生 第2位は「慶弔休暇制度」です。
年齢を重ねるにつれて、慶事や弔事の場に出席する機会は増えていきます。とくに弔事の際は、家族の逝去であれば通夜・告別式を執り行うだけでなく、遺族として遺品整理に追われることもしばしば。さらに、弔事の際は精神的な疲労が大きくのし掛かる可能性も考えられます。
その中で、もし欠勤や有給でしか休暇を得られないとなると、従業員の生活はもちろん、心身にまでも悪影響を及ぼしかねません。
慶事・弔事の際に誰もが十分な休暇を取得できるよう、慶弔休暇制度の導入は前向きに検討すると良いでしょう。
家賃補助・住宅手当
従業員からの人気が高い福利厚生 第3位は「家賃補助・住宅手当」です。これらの福利厚生は従業員にとって、金銭面における安心感になり得ます。とくに、子育て世代またはこれから子育てを行う世代の場合は、育児にかかる費用を貯めなければならないので、企業からの支援が大きな支えになることも。そのため、従業員とその家族の幸せを考えるなら、福利厚生として家賃補助・住宅手当を導入したほうが良いといえます。
このほか、企業が家賃補助・住宅手当を導入することは、少子高齢化の原因のひとつである「若年層における金銭の余裕のなさ」を改善することにもつながります。つまり、福利厚生を通して未来の労働力の確保へ働きかけることができるのです。そのため、企業側から見ても家賃補助・住宅手当は魅力的な福利厚生といえるでしょう。
病気休暇制度
従業員人気が高い福利厚生 第4位は「病気休暇制度」です。人間ドック受診費用の補助と同じく、健康志向の向上により注目度が増しランクインしたと考えられます。
企業としては、もちろん「従業員にはいつも元気に働いてほしい」というのが本音でしょう。しかし、病気やけがは誰にでも起こり得ることです。
もし、福利厚生として病気休暇制度を導入していれば、病気を患ったりけがを負ったりした従業員が安心して休暇を取れる体制を前もって整えられます。また無給休暇ではないので、療養中に従業員が金銭面で悩んだり不安を感じたりすることもなくなります。整った支援のもと職場復帰を目指せるので、従業員の愛社精神を育みやすくなるでしょう。
この点から、病気休暇制度も前向きに導入を検討すべき福利厚生のひとつといえます。
病気休職制度
従業員からの人気が高い福利厚生 第5位は「病気休職制度」です。第4位の病気休暇制度に紐づいたランクインだと予想できます。
病気休職制度に関しては、導入するか否かはもちろん、その日数や有給・無給の選択などを企業が自由に決められます。たとえば、病気休職制度の期間は中小企業で6か月ほど、大企業で1〜2年ほどであることがほとんどです。そのため、期間についてはこの日数を目安にすると良いでしょう。
ただし、期間が妥当性は病気やけがによって変わるので、柔軟に対応できる体制を整えておくことが大切です。
健康経営、うまく実践できていますか? 健康経営とは、従業員の健康管理を経営課題として戦略的に取り組む経営手法のことです。 しかし、健康経営は効果が見えにくく、担当者の負担だけが増える一方に思われがちです。 そこで、健康経営にはどのようなメリットがあるのか、特に健康経営が必要な企業の特徴を挙げ、取り組みの手順をまとめました。 健康経営銘柄や健康経営優良法人と言った顕彰制度の申請方法についても掲載していますので、理想的な健康経営を実現しましょう。
従業員が健康であれば高い集中力を保って仕事に取り組めるため、生産性が向上するというプラスのサイクルが生まれます。
ユニークな福利厚生を導入している企業ランキングTOP25
東洋経済オンラインは、エン・ジャパンが運営する「カイシャの評判」上で2016年に行われたのアンケート調査結果をもとにして、ユニークな福利厚生を導入している企業のランキングを作成しました。
その内容を引用し、福利厚生に力を入れている企業のランキングを見ていきましょう。
カイシャの評判は、企業の元・現在籍社員、派遣社員などを対象に、会社内部からの口コミを掲載しているサイトです。 ※参照:エンジャパン|会社の評判
企業ごとの分析項目に「ユニークな福利厚生を導入しているか」という質問があるのですが「YES」回答割合が多い順に並べたランキングが以下です。
口コミが300以上集まっている企業に限定しています。 「カイシャの評判」の口コミから見る、ユニークな福利厚生を実施している企業のトップはサイバーエージェントとなりました。
サイバーエージェントの福利厚生制度
サイバーエージェントは以前からユニークな福利厚生制度を積極的に立案して取り入れていることで、ランキングではトップです。
現場の社員からのボトムアップでこういった制度が生み出される事も多く、それだけ社員に愛される制度が多いということでしょう。
カイシャの評判の口コミページから、福利厚生についての声をピックアップしてみました。
オフィス内に綺麗なカフェがあったりと、おもしろい発想がたくさんあり和気藹々と仕事をしている方がたくさんいる
毎月活躍した人を公平に決めるイベントがあるなど自分がやったことが評価されやすく、人によっては働きがいがあると思われる。※参照:エンジャパン|カイシャの評判
隔週でコールドプレスジュースのサービスがあったり、月1でピザのサービスがあったり、ユニークなサービスが多いです。食堂がないため、時々お弁当を格安で提供してくれるサービスもあります。また、月に一度、部署の方々との交流会でお食事会もあります。※参照:エンジャパン|カイシャの評判
この口コミにも現れているように、サイバーエージェントが人事制度や福利厚生制度で重視しているのは「コミュニケーションの場を提供すること」です。
これは、社内活性化を図り一体感を高めて行こうとする社内委員会の発足がはじまりでした。
当時の改革のキーワードは「社内コミュニケーションの仕組み作り」のため、部活動・懇親会・達成会など、縦横のつながりを超えてコミュニケーションの場が用意されているのが特徴といえます。
マネージャーが部下の仕事での成功を「トピックス」として部署全体にメールで紹介する「トピックスメール」、社長自らが毎月のベストトピックスを表彰する制度など、モチベーションを高める制度も考案・導入されています。
その結果として、2004年には3割近かった年間離職率が2007年には1割程度まで下がったという実績もあります。
リクルートグループの福利厚生制度
2位にはリクルートグループのリクルートキャリアが入っています。
この調査では、15位以内に
- リクルートキャリア
- リクルートホールディングス
- リクルートライフスタイル
- リクルートコミュニケーション
といったリクルートグループが多くランクインしているのが印象的です。
リクルートグループの福利厚生への評価に共通する内容が「オフィス環境の整備」ということです。
オフィスが新しく綺麗。 駅近くの便利なビルに入っているのも業績の良い大企業なイメージがした。 3カ月毎に事務所レイアウト変更を行い、事務所の中でも配置が変わるので いつも新鮮な気持ちに切り替わることが出来た。※参照:エンジャパン|カイシャの評判
ビル自体も綺麗ですがフロア全体も清潔感あると思います。掃除も行き届いているし、足元もスッキリです。セキュリティーも徹底しているのでデスクの上も帰りにはPC以外はない状態ですし誰に見せても恥ずかしくはないと感じております。※参照:エンジャパン|カイシャの評判
また、リクルートグループの口コミを見てみると、
- 業務時間内で受けられる研修が多い
- 個人のスキルアップのために業務に関係ない研修も受けることができた
といった声も確認できました。
リクルートグループの共通方針として、社員のスキルアップをサポートする体制があるといえるでしょう。
さて、ここまで読んでいただいた方に改めてお伝えしたいのは、こういったランキングには社員数が少ない企業が上がってきにくいという事です。
一定数以上の口コミがないと評価対象にできないためです。
そこで後半は、社員数名~数十名の中小企業にもスポットを当て、
- 独自の福利厚生を実施
- 社員を大切にしている
企業の具体的な取り組み事例を紹介していきましょう。
競合他社との差別化をはかる!企業のイメージアップは「ベネフィット・ステーション」で 人生100年時代と言われるようになり、定年年齢の引上げや定年廃止が進んでいます。 例えば「仕事とプライベートの充実ができる働きやすい会社か」「風通しが良い社風で一緒に働く人と一体感を持つことができる働きがいがある会社か」といった不安を払拭する必要があります。 これらの課題は、福利厚生サービスベネフィット・ステーションの導入で解決すること出来ます。 1. 140万件以上のサービスが利用できるため、年齢や性別関係なく、従業員の多様なニーズに応えることができる 2. 企業の福利厚生制度として「スポーツジム割引」「育児・介護補助」などの記載が出来るため、競合他社との差別化ができる 従業員が企業担当者を介さずサービスの利用申し込みを行うため、導入後の事務作業はほとんどありません。 ぜひ、企業のイメージアップや労働環境の改善策の一つとして、福利厚生制度の検討をしましょう。
少子高齢化による人手不足の原因の一つとなっている中で、「企業のイメージアップ」は離職率低下や若手の人材確保において重要な役割を担います。
中小~大手企業まで!企業独自の福利厚生取り組み事例
主に、以下の3つの軸で選定しました。
- 就業条件(育児・介護支援も含む)
- 休暇制度
- 報酬、モチベーション
今回、ピックアップした企業を一覧にまとめてみました。 見たことがない企業も多いと思います。 しかしリアルな事例が詰まっていますので、企業担当者の方はぜひ参考にしてください。
求職者の方にも「社員を大切にする企業」を見つける参考になると考えています。
ベネフィット・ステーションの導入によって人事・経営課題が解決した成功事例は<ベネフィット・ステーション導入成功事例集>でご紹介しています。
就業条件の福利厚生・企業事例
就業環境・就業条件は、働き方改革の流れを受け、福利厚生の中でもより一層重視されるようになってきた項目です。
- 短時間勤務
- 柔軟な働き方に応える制度
- 育児支援
などの事例をピックアップしました。
エブリプラン:週1回出勤を1時間遅くできるニコニコ出勤制
※参照:エブリプラン公式サイト
島根県に本社を構えるコンサルティング企業「エブリプラン」では、社員の就労時間自体が短くなる「ニコニコ出勤制」を導入しています。
定められた時間内であれば社員が就労時間帯を選択できるフレックスタイム制を採用する企業も増えてきましたが、これは一定の期間について、あらかじめ定めた総労働時間内で労働者が始業・終業時刻、労働時間を決められる制度です
その点で「ニコニコ出勤制」は、1週間のうち1日に限り、1時間遅い10時に出勤できる制度です。
それに対し終業時間は変わらないため、1週間あたりの就業時間をそのまま削減することになります。
この点がフレックスタイム制度との違いです。
同社にはすでに社員が安心して働けるようにと、さまざまな福利厚生制度がありましたが、さらに社員が働きやすい職場環境にするために2013年に「ニコニコ出勤制」を導入しました。
運用にあたっては、各社員の生活実態を踏まえ特定の曜日に利用が集中しない様に調整しているそうです。
社員には好評で、就業時間を削った影響よりも作業効率アップが上回ったことで、業績も順調に推移しています。
ヒューゴ:作業効率アップと、自由な働き方を支援するシエスタ(昼寝)制度
※参照:株式会社ヒューゴ公式サイト
大阪にあるインターネットコンサルティング企業のヒューゴでは、一風変わった休憩制度を導入しています。
スペインのように午後1時から4時までの3時間に「シエスタ(仮眠)制度」を設けています。
一般的な日本企業では1日の業務時間は朝9時から夕方6時のように1時間休憩をはさんだ実働8時間が多いのですが、同社は朝9時に始業し、夜8時に終業します。
ただし、午後1〜4時の間はシエスタタイムに入り午後4時から業務を再開するため、実働は一般的な企業と同じく8時間です。
シエスタタイムの過ごし方はさまざまで、
- 会社での仮眠
- ジムやマッサージ
- 美容室
- 映画鑑賞
など、各々の時間を過ごしています。 またシエスタタイムが入ることで終業時間自体は遅れることから、夕方予定がある時にはシエスタタイムを仕事に使い、午後6時頃に退社するといったことも可能です。 この制度を導入したのは、社長が大学卒業後に
- 民間企業に勤めた際、眠い時に働いても生産性は上がらない
- 海外のビジネスマンは時間の枠にとらわれすぎず、結果うまく時間を使っている
という2つの事例を目の当たりにしたからだそうです。
シエスタ制度への反響としては
- 一度休憩をとるとリフレッシュして集中力が増す
- 仕事がはかどる
といった声が聞かれます。
同社はインターネットコンサルティング事業を柱としていますが、シエスタ制度のような集中力を高める取り組みは、開発スピードや品質の向上につながっています。
岡野哲史税理士事務所:社員のモチベーションが一気にアップ!景色の良い職場へ移転
※参照:岡野哲史事務所公式サイト
社員のことを考えると「職場環境を一新すること」も大きな福利厚生です。
良い職場環境で働けるかどうかは、社員にとって大きな問題となります。
そこまで珍しい取り組みではありませんが、社員の満足度・働きやすさを重視してオフィス移転することは勇気と投資を伴うものです。
しかし社員のモチベーションアップという点で、それに値する価値があると感じさせてくれるのが「岡野哲史税理士事務所」の事例です。
同事務所では、住宅街の一角にあった事務所を2015年から駅前ビルの最上階に移転しました。
また移転に伴い、デスクやチェアなどの備品を一新し、壁や床も綺麗にして新たな気持ちで仕事に取り組めるようにしました。
トイレも使いやすくアレンジし、デンタルブースも設けています。 大きな窓からはスカイツリーや西新宿の高層ビル群が望め、日当たりの良く明るいオフィスになりました。
夏には屋上で花火大会鑑賞会が行われています。社員はもちろん、来客からもアクセス良好になったとして喜ばれています。
世の中のオフィス規模はさまざまですが、オフィス移転で職場環境を大きく一新することで社員のモチベーションがアップするという参考になるでしょう。
ランクアップ:ベビーシッターの活用促進と補助
※参照:MANARA公式サイト
育児休暇以外にも、女性社員の育児をサポートする制度が最近増えてきました。
MANARAという、オリジナルクレンジング商品を扱うランクアップでは、会社ででベビーシッターを契約するという取り組みを行っています。
小さな子供は高熱を出すこともあり、ひどい時は親が看病する必要があるため、保育所が預かってくれない時は何日も休まなければいけない事態が起こっていました。
会社でベビーシッター依頼をサポートできれば、女性社員が安心して出社できると考えたのです。
ベビーシッターの利用は本来かなりの高額となりますが、同社の社員は300円の負担で何度でも利用できます。
またキャンセルした場合の費用も企業が全額負担しています。
取り組みの成果として、
- 社員の出産率は50%
- 出産後の復職率は100%
という数字を記録しています。 これまで子育て中の社員の約半数がベビーシッターを利用しています。
ファーストコラボレーション:オフィスに授乳室を設置
全国約800店舗を展開する不動産のエイブルでは、毎年全店舗を対象に顧客満足度調査を行っています。そんな中、長年にわたって1位を獲得している加盟店がファーストコラボレーションです。
2015年には「日本でいちばん大切にしたい会社大賞・審査委員長特別賞」を受賞しており、社員のことを考えた制度が評価されている企業です。
同社では、育児中の女性のためにオフィスに授乳室を設置するという取り組みを行っています。
子供が生まれて育児をしながら仕事をするのはかなり体力が必要です。
同社社長は子育てと仕事を一人で頑張ろうとする社員に対し、福利厚生と言う枠を超えて、家族として応援したいと考えました。
またオフィスに授乳室を設置するということは「店舗に赤ちゃんがいることが自然な環境」ということです。
本人が仕事をしている間は男女問わず他の社員が世話をしています。
独身の社員にとっては赤ちゃんの世話をする新鮮な体験となり、また子育てを終えた社員にとっては良いアドバイザーにもなることができます。
ドアに「授乳中」の張り紙をするだけという自然体の光景には、同社のアットホームな風土が現れているといえるでしょう。
続けて、就業条件に該当する福利厚生の企業事例をいくつか補足します。
短時間勤務制度の企業事例
就業条件に対する福利厚生・人事制度の中で、短時間勤務制度とフレックスタイムは多くの企業が取り組んでいます。
いくつか、追加事例をピックアップしました。
三越
正社員と有期雇用従業員を対象に、妊娠中または小学校3年終了までの子供がいる場合、1日約5時間などの短時間勤務を認めています。
京都銀行
社員の希望がある場合、育児休業終了後1か月間は所定労働時間を1日2時間短縮できます。 また子供が小学校就学するまでの間、時間外勤務免除が可能になります。
フレックスタイム制度の企業事例
続けて、フレックスタイム制度の事例を掲載します。
大京
始業時間を
- 9時30分始業
- 10時始業
- 11時始業
- 13時始業
- 自由設定
の5種類から選べるフレックスタイムを導入しています。
WOWOW
コアタイムがなく、1日の最低労働時間は30分からという自由度の高いフレックスタイムを導入。
月間所定労働時間は7時間15分×就業日数ですが、20時間までは翌月に持ち越すことも可能です。
休暇制度の福利厚生・企業事例
続いて、休暇制度の福利厚生取り組みについてご紹介しましょう。
育児休暇や介護休暇は法律で定められた法定福利厚生の一種です。
これらの休暇制度でも、企業独自の取り組みを行っているところもあります。
サイボウズ:最長6年間の介護&育児休暇
※参照:株式会社サイボウズ公式サイト
ベンチャー企業のサイボウズは、最長6年間という長期介護休暇を取得できるようにしたことで話題になりました。
世の中の企業は、ワークライフバランスの考え方から育児支援については充実した制度を取り入れています。
しかし介護支援に力を入れているところはまだ少ないのが現実です。
その中でサイボウズの取り組みはこれから訪れる高齢化・介護社会を見越した好事例といえるでしょう。
- 要介護状態を問わず取得できる
- 回数制限なし
というのが大きな特徴です。 日々進化するIT業界で、土日に休まないのは当たり前のことだったと社長は振り返ります。
しかし創業9年目で、社員離職率が28%まで上がってしまいました。
そこで
- 社員が辞めなくて済む会社
- 安心して働ける会社
を作ろうと思い、社員の意見を取り入れて福利厚生制度を充実させてきました。 この介護休暇制度が導入されたのは2006年です。 同社の介護支援は、長期休暇にとどまらず
- ライフスタイルの変化に合わせ働き方を選択できる選択型賃金制度
- 定められた時間や場所と異なる働き方を選択できるウルトラワーク
などもあります。
また介護だけでなく育児を優遇する制度も多数導入されています。
育児休暇は介護休暇と同様に、最長6年まで取得することができます
結果、一時28%まで上昇した離職率は4%までに下がるという劇的な変化を生みました。
エイト:社員の家族・配偶者の誕生日・命日に特別休暇
※参照:株式会社エイト公式サイト
社員が心身ともに健康で仕事をするためには、日頃の家族の支えが必要です。
東京に本社を構えるエイトが導入したのは、両親・妻・子供の誕生日や両親などの命日に特別休暇を付与する制度でした。
社員が家族との絆を深められることを目的としています。
ここまでであれば他社でも見られる事例ですが、同社が興味深いのは「全員の家族誕生日・命日」を把握し徹底しているということです。
社員は毎年、家族の誕生日または命日などを書いた特別休暇申請書を提出します。
総務部は全社員の特別休暇申請日から
- Aさんのお父さんの命日
- Bさんの奥さんの誕生日
の様に記載されたカレンダーを作ります。
このカレンダーは経営計画書に組み込まれ、全社員にも配布されます。
このように特別休暇の100%消化に向けさまざまな取り組みを行った結果、全社員が特別休暇を取得する様になりました。
報酬・モチベーションの福利厚生・企業事例
最後は、報酬・モチベーションに関する福利厚生事例です。
給与や賞与だけでなく非金銭報酬やプレゼントも取り入れることで、社員のやる気がアップするという参考になるでしょう。
リラク:旅行やリゾートに替えられるクレドポイント制度
※参照:リラク公式サイト
首都圏でリラクゼーションスタジオを160店舗以上展開するリラクでは、クレド=経営理念を浸透させ、社員のやる気を高める仕組みとして「クレドポイント制度」を導入しています。
社員に発行された社内通貨である「クレドポイント」を、いいなと思ったメンバーの行動に対して付与し合うものです
毎月5ポイントが全員に付与され、クレドに相応しい魅力的な行動だと感じた時に「ありがとう」の気持ちを込めてポイントを渡します。
渡すポイントの数は自分の感謝レベルに応じて自由に決定できます。
蓄積されたポイントは、以下のような景品と交換できます。
- 100ポイント:ディズニーリゾートのペアチケット
- 200ポイント:リッツカールトンの宿泊券
- 300ポイント:ハワイペア旅行券
ドル紙幣を模したクレドポイントの裏にはメッセージが書けるようになっていて、サンクスカードの役割も兼ねています。
景品と交換した後も手元に残るため、他のスタッフから賞賛された証として、コミュニケーションの活性化・やる気のアップにも貢献しているそうです。
カヤック:社員がほめ合うことをルール化した「スマイル給」
※参照:カヤック公式サイト
カヤックはユニークな社内制度で知られるITサービス企業です。
「サイコロで出た目に応じて給与の一部を支払う」サイコロ給で話題になりましたが、他にもユニークな福利厚生制度が考案されています。
その代表的なものがスマイル給です。
これは社員同士がほめ合うことをルール化したもので「相手の長所」を●●給として与え合う仕組みです。
具体的には、毎月社員全員にほめる対象となる社員が一人ずつ割り当てられます。
各社員は1か月間その相手を観察し、ほめるべきところを探します。
そして月末、相手の長所に「●●給」と言うキャッチコピーをつけて提出し、それが相手の給与明細に記載されます。
スマイル給は実際の給与とは連動しませんが、全てのスマイル給を社内ツール上で公開しています。
この取り組みでお互いにほめ合う文化が生まれ、コミュニケーション活性化に繋がっているといいます。
【アンケート】従業員の健康に対する意識理解していますか? 効果的な健康経営を実施するためには、現状を把握したうえで、自社に適した取組みを検討することが重要です。ただ、なにから実施すればいいのかわからない方が多いのではないでしょうか?自社の現状把握はアンケートを活用しましょう。 ・健康に対して持っている意識 こういった従業員の現状を知ることで、自社に適した効果的な取組みを実施することが可能です。以下より無料でダウンロードできますのでぜひご活用ください。
・健康に対しておこなっている取組みはなにか
コロナ時代に求められる福利厚生ランキング
では、新型コロナウイルス感染症が拡大した昨今において、福利厚生にはどのような変化があったのでしょうか。
コロナ禍で起きた福利厚生のニーズの変化
株式会社OKANが実施した「withコロナで変化する「働くこと」に関する調査」によると、新型コロナウイルス感染症の影響により家庭・家族で過ごす時間が増えたことで、従業員が「より生活に根ざした福利厚生」を求めるようになったことがわかります。
現に、2019年度は1〜3位が順に「住宅手当・家賃補助」「食堂・昼食補助」「特別休暇」だったのに対し、2020年度は「特別休暇(リフレッシュ休暇・アニバーサリー休暇など)」「慶弔支援(結婚祝金・弔慰金手当など)」「ファミリーサポート」が上位にランクインしています。
リモートワークを充実させる福利厚生
新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの企業がリモートワークを導入。それに伴い「リモートワークを充実させる福利厚生」も導入されるようになりました。
テレワーク手当
テレワーク手当(在宅勤務手当)とはその名のとおり、在宅勤務中の従業員に支給される手当のことです。具体的には、光熱費や通信費を企業が支援します。
ランチ・飲み会・コミュニケーション手当
ランチ・飲み会・コミュニケーション手当は、リモートワークによるコミュニケーション不足の解消を目的とした手当です。ランチ1回につき一人500円、飲み会1回につき一人1,000円などと、企業がそれぞれのシーンに合った支援を行います。
家具やデジタル周辺機器の補助
リモートワークにおいて、業務中に使用する机や椅子、パソコンなどの購入費用を企業が負担する福利厚生です。
新型コロナとインフルエンザの同時流行に備えた対策を! 新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症は、オフィス内でクラスター(集団感染)を引き起こすきっかけになりがちです。
クラスターが発生すると生産性が低下し、事業計画が正常に実行されない可能性もありますので、健康経営や安全配慮義務として感染症対策を徹底しましょう。
感染症対策の中でも、在宅勤務が実施しづらい企業ではワクチン接種が効果的です。
無料でダウンロードできる資料は下のボタンからご確認ください。
さいごに
今回、従業員に奮起の福利厚生と福利厚生に力を入れている企業、筆者が厳選した「福利厚生取り組み事例」をご紹介しました。
- 求職者の方は、福利厚生に力を入れている魅力的な企業
- 企業担当者の方は、自社でも導入したい福利厚生の種類や取り組み事例
が、それぞれ見つかったのではないでしょうか。
これからワークライフバランスが重視される流れは一層加速し、福利厚生にも多様性が求められていくでしょう。
これからも、最新の事例を押さえてご紹介していければと思います。
福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」をおすすめする3つの理由
福利厚生の充実は、従業員満足度を向上させ、採用や離職防止にも役立ちます。
もしこれから福利厚生の導入を検討するのであれば、自社で新たな制度を一から作るよりも、低価格で手間をかけずに簡単に導入ができるアウトソーシングサービスを利用すると良いでしょう。
数あるサービスの中でも、業界でトップシェアを誇る「ベネフィット・ステーション」の導入をおすすめします。
ベネフィット・ステーションが支持されている理由は、以下の通りです。
・約140万件以上のサービスが利用できるため、年齢や性別関係なく、従業員の多様なニーズに応えることができる
・福利厚生会員数は業界最大の1,548万人(※2022年4月現在)
・サービス利用率は、一人当たり一年に約6回使用!業界トップクラスの600%
従業員が企業担当者を介さずサービスの利用申し込みを行うため、導入後の事務作業はほとんどありません。
ぜひこの機会にご検討ください。