職場コミュニケーションのポイントとは?組織編と個人編を解説
あなたの会社では「職場コミュニケーション」が活発に行われていますか?
この記事をご覧いただいている方の多くは
- 職場でのコミュニケーションをもっと活性化したい
- 会社・組織をもっと元気にしたい
- 個人として、職場でコミュニケーションをうまくとりたい
と、悩んでいるのではないでしょうか。
職場コミュニケーションが活発になると、
- メンバーのモチベーションが高く保たれる
- 問題解決・判断のスピードが速まる
- 労働生産性が高まる
といった好循環が生まれます。
今回の記事では、職場コミュニケーションに悩んでいる方に向けて、個人と組織の観点から以下のような点について論じていきたます
- 組織:職場コミュニケーション向上の取り組み
- 個人:職場コミュニケーションをうまくこなすための秘訣
ぜひ参考にしてください。
福利厚生のアウトソーシングについて 福利厚生の充実は、従業員満足度を向上させ、採用や離職防止にも役立ちます。 総合福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」は ・140万件以上のサービスが利用できるため、年齢や性別関係なく、従業員の多様なニーズに応えることができる ぜひこの機会にご検討ください。
・福利厚生会員数は業界最大級の1,100万人(※2024年4月現在)
・「福利厚生」「健康支援」「教育・研修」をサポート
目次
組織編:職場コミュニケーション活性におすすめの取り組み4選
組織的に職場コミュニケーションを向上させたいというリーダー・経営者の方は多いと思います。
あなたの職場を、よく観察してみてください。以下のような状態に陥っていないでしょうか。
- 朝の挨拶は交わすが、必要以上の会話がない
- 盛り上がっているグループが一部に限られる
- 部署が違えば、名前も顔も知らない、というメンバーが多い
- 上長、経営層から情報を発信する機会が少ない(月1回~など)
これは、職場コミュニケーション不全を起こしている組織に見られる特徴の一例です。
上記の状態がひとつでも見られるようなら、ここでご紹介する取り組みによって改善の余地があります。
ぜひ、どれかひとつでも明日から実践されることをおすすめします。
【1】上司面談と合わせて、ナナメ面談を実施
直属の上司と定期的な面談をするという仕組みは、多くの企業で取り入れられています。
ヤフー株式会社が早くから1on1面談として実施して、組織活性化に大きな成果を出したのは有名です。
時間は30分程度が多いようですが、頻度は週に1度や月に1度など、企業や部署によってさまざまです。
もし1on1面談を実践していなければ、まずこれから取り組んでみましょう。
そして筆者としては、上司面談に加え、部署・職種を超えた「ナナメ面談」を実施することをおすすめします。
これは他部署・他職能のマネージャーと、月1~2回程度面談をするというものです。
時間は同じく30分程度、話す内容は
- 仕事、それ以外での困っていること
- 悩んでいること
- 自分の個人目標、チーム目標について
- 上司との関係
などです。
特定の面談フォーマットは作らず、自由に相談できる空気を作ります。
それによるメンバーへの効果は以下のようなことが見込めます。
- 普段とは違った角度のアドバイス、解決策がもらえる
- 悩みを相談できる人が増える
- 職種を超えたメンターができる
- 他職種への理解が促進される
また、社員のモチベーションを左右する大きな要素は「直属の上司との人間関係」であるという調査結果ががあります。
上司本人には相談できない人間関係の悩みを打ち明けられる場としても、このナナメ面談は有効に機能します。
部門・職種という縦軸の面談だけでなく、他部門のマネージャーという「ナナメ」にネットワークができることで職場コミュニケーションが向上できます。
「こんな話せる人だったんだ!」とメンバーが感じれば、あらたな信頼関係を創出してくれるもとにもなるでしょう。
また、これはマネージャー自身の成長にもつながります。
世の中のマネージャーを対象にした調査では、固定化した業務しか経験してこなかった方が多い結果になりました。
ナナメ面談を通して
- 他の職能のメンバーがどのようなことに悩んでいるか
- 自分たちの職能がどのように見えているか
を理解することができ、より全社的な視点が持てるようになります。
【2】シャッフル形式ランチ
ランチの時間を活用して「普段話さないメンバーと会話する機会」としてシャッフル形式ランチを実施することもおすすめです。
普段、どのようなメンバーでランチに行っているか見直してみると、
- 同じチームのメンバー
- 同期メンバー
- 年が近いメンバー
などが多いのではないでしょうか。
また、ランチに行くメンバーは固定されがちです。
シャッフルすることで、メンバーの新たな一面も発見できるでしょう。
シャッフルの形態は何でもかまいませんが、実際に筆者が実践していた事例をご紹介します。
- 好きな食べ物(洋食・和食・イタリアン・中華など)
- 好きなアーティスト
- 出身地
ポイントは、1組あたり6人以上にしないこと。
大きなチームだと、どうしても組分けしたときの人数が増えてしまいがちですが、1人1人と会話できることも限られてしまいます。
たとえば「Googleアンケート」などでスキマ時間にアンケートを取って、組分けをしてあげるとスムーズです。
「この人と自分はこんな共通点があったんだ!」と、新たなコミュニケーションが生まれるきっかけになるでしょう。
【3】懇親会の開催
懇親会は、職場コミュニケーション活性化のためにも大切なイベントです。
しかし、漫然と懇親会を行っても、ただ集まって飲むだけの会になっては意味がありません。
以下の4つのポイントを押さえて行いましょう。
ポイント1:頻度は2か月に1回程度がおすすめ
職場懇親会の頻度は、チームの規模にもよりますが、2か月に1回程度の頻度がおすすめです。
理由としては、以下の2点があります。
- 集まって飲むだけの会になってしまう
- 幹事メンバーに業務負荷がかかる
もちろん、有志のメンバーで飲みに行く機会は多いに越したことはありません。
ポイント2:幹事担当は持ち回りに/新人と中堅メンバーをセットで
幹事担当は持ち回りにすること。
懇親会の幹事は、意外にやることが多いものです。
ざっと挙げても以下のようなやり取りが発生します。
- 会場の選定・予約
- メンバーの出欠の確認・確定
- イベントの企画
- 上司へのスピーチ依頼
- 当日の司会・進行
ポイントは
- 持ち回りの担当制にすること
- 幹事は新人と中堅メンバーをセットにする
ことです。
新入社員に幹事を担当してもらうことで、職場メンバーへの働きかけを習得してもらう期待ができます。
また新人だけに任せるのではなく、中堅メンバーと組ませることで新人が
- 人を巻き込むスキル
- パートナーシップ
を身につけることができます。
新入社員は、覚えることも多く目の前の仕事で手いっぱいになっていることが多いものです。
職場懇親会が負担のかかるイベントにならないよう「楽しいイベントを考えてみようよ!」という働きかけをしてみてください。
ポイント3:モチベーションを高めるイベントとして考えよう
さきほど、ただ飲むだけの会にならないように、とお伝えしました。
職場懇親会は、チームのモチベーションを高める場として位置づけることをおすすめします。
具体的には、懇親会の場で
- 成果を挙げたメンバーやチーム
- チャレンジしたメンバーやチーム
- 失敗してしまったが、前向きに取り組んだメンバーやチーム
を表彰し、称えるイベントを企画してみましょう。
皆が集まる場所で頑張りや成果をほめられることは、モチベーションアップに非常に効果的です。
ポイント4:懇親会で会社・チームのビジョンを共有しよう
会社やチームのビジョンは、メンバーが仕事に社会的使命感をもって、前向きに取り組むために必要です。
「何のために仕事をしているんだろう…」と定期的に思ってしまうような職場では、コミュニケーションの活性化も充分にできません。
普段の仕事よりも、楽しい場の空気を活かしてビジョンや目標を伝えた方が、浸透しやすくおすすめです。
【4】スキマ面談の実施
面談の手法として、上記で「ナナメ面談」についてお話ししましたが、もうひとつおすすめが、よりカジュアルな上司面談としての「スキマ面談」です。
この場合は直属の上司との面談ですが、
- ランチタイム
- 移動時間中
- 出張先でのスキマ時間
などを利用し、よりカジュアルにメンバーから話を聞くものです。
ポイントは、このカジュアルな空気感を活かすこと。
”さぁ、話してみようか””これから面談をするよ”という空気を出さずに、自然に話を聴く姿勢をつくります。
もし、定期的な上司面談で「メンバーの課題や想いが聞き出せていないな」と感じたら、一度ナナメ面談・ランチ面談形式に切り替えてみることをおすすめします。
参考事例:ほめ合うことを促進する「スマイル給」(株式会社カヤック)
※引用:カヤックコーポレートサイト
ここで、IT企業のカヤックが職場コミュニケーション向上のために行っている取り組みをご紹介しましょう。
カヤックといえば、サイコロで出た目によって給与が支払われる「サイコロ給」制度が話題になりましたが、今回取り上げるのは「スマイル給」制度です。
具体的な流れとしては、月の初めに、社員に対して「今月ほめる対象となる社員」が指定されます。
1か月その社員をよく見て、ほめるところを探します。
月末の給与支給日に、相手の長所・ほめるところを「●●給」というキャッチをつけて提出します。
それが、相手の給与明細に記載される仕組みです。
- 積極的に進行役を引き受けてくれてサン給
- 何事にも全力投給
- 3か月間のプロジェクトお疲れ様給
などです。
実際の給与額と連動するわけではありませんが、ネットワーク上で誰が誰をほめたのか、わかるようになっています。
「やる気を出させる」記事でもお話ししていますが、人は「自分が頑張った自覚があること」に対してほめられると嬉しいものです。
自分を見てくれている人がいるとモチベーションも上がり、パフォーマンスも向上することが証明されています。
社員でお互いにしっかり関心を持ち、ほめ合う文化を作る取り組みとして参考になるでしょう。
「規則や制度」ではなく「ルール」として柔軟に定着させる
カヤックの事例からは、具体的な取り組み以外に、職場コミュニケーションの取り組み上大切なポイントが見えてきます。
それは、これらの取り組みを規則や社内制度ではなく、ルールとして位置づけている点です。
まずは始めてみて、うまくいけば継続し、思ったような効果が見込めなければ早々に廃止します。
社員から発案されたことも多くあります。
規則や社内制度として取り入れていては、こうはいきません。
取り組みを始めるにもハードルが高く、一旦規則として導入したものを廃止するのは決断が必要です。
取り組みをあくまでカジュアルなものとして位置づけ、楽しみながら実践するのが職場コミュニケーション向上の秘訣といえます。
個人編:職場でのコミュニケーションがうまくいく会話の秘訣3選
この記事をご覧いただいている中には、他の人とうまくコミュニケーションをとりたい、と悩んでいる方もいると思います。
そういった方に向けて、職場コミュニケーションをうまくとるための会話の秘訣をお伝えしましょう。
- 相手の業務・職種に関心を持つ
- 結論→理由の順番で話す
- アイスブレイクは短くとも必ず入れる
- 相手を自然にほめること
部下との接し方に悩んでいる上司の方、上司や同僚とうまくいっていない…という方は、ぜひ最後までご覧ください。
【1】相手の業務・職種に関心を持つ
職場コミュニケーションは、同じ部署やチームの中だけではありません。
他部署や他職種のメンバーと業務関連やプライベートで会話することもあるでしょう。
そういった場合「相手の業務や職種」に関心を持つことが大切です。
これは筆者の経験によるのですが、新卒で入社した会社のある部署は、エンジニアと営業担当の仲が悪いことで有名でした。
お互いの仕事に特に関心がなく、自分たちのことを分かってくれない、という不満を抱いていたのです。
職種が違えば、細かい業務内容までは知らなくて当然です。
しかし「あなたの仕事について知りたい・関心を持っている」という態度を示すことが、相手の信頼を勝ち取る第一歩です。
業務上、他部署と折衝する必要が出てきたときも、上記に注意しておけばやり取りがスムーズに進むでしょう。
「あの部署でも、あの人は特に信頼できる・うちのことを分かってくれる」という存在になれれば言うことなしです。
【2】結論→理由の順で話す
結論から話すというのは、ビジネスメールでは基本のルールとして浸透していることです。
しかし、職場でのコミュニケーションとなると、これがうまくできていない事例があります。
口頭で話す場合でも
- 結論
- 理由
の順番で話すことを心がけてみましょう。
【3】アイスブレイクを短くとも必ず入れること
しかし、コミュニケーションが苦手な方が結論から話そうとすると、会話の流れが単刀直入すぎて、ともすれば相手に不快な思いをさせてしまうことがあります。
その対策として、会話の冒頭には「アイスブレイクの言葉」を必ず入れるようにしましょう。
アイスブレイクとは、営業トークのスキルとしてよく知られています。
「氷を解かす」という意味通り、話しやすい雰囲気をつくるために、場の空気をやわらげる発言をするものです。
たとえば、以下のようなテーマがあります。
- 天気の話
- 相手の持ち物に関する話
- 今日食べたものに関する話
- 有名なTV番組
- 時事ネタ・ニュースに関するもの
正直「今日は暑い(寒い)ですね」程度でも、入れると入れないのでは大きく違います。
部下との面談で、悩みや課題を引き出すことが上手いマネージャーの多くは、まずアイスブレイクで悩みを相談しやすい空気をつくっています。
笑いを狙う必要はありませんので、ぜひ無理のない範囲で取り入れてみましょう。
【4】相手を自然にほめること
人は、ほめられると悪い気がしないものです。
自分が自信を持っていること・頑張ったと思っていることをほめられると、非常に良い気分になり、コミュニケーションがはずみます。
しかし、職場コミュニケーションを苦手とする方は、相手をほめることはハードルが高いと思っていないでしょうか。
以下のほめ方と注意点を覚えておけば、自然と喜ばれるほめ方ができますよ。
幅広く使えて、効果的なほめ方のポイントは3つです。
- 人を介してほめる
- 皆の前でほめる
- プロセスをほめる
詳しくお話ししていきましょう。
ポイント1:人を介してほめる
直接ほめるのではなく、他人を介してほめると大いに効果があります。
「●●さんがこう言ってほめていましたよ」
と言われると、たとえ大げさにほめていたとしても疑念なく受け取ってもらえます。
ポイント2:皆の前でほめる
ほめる場合、ミーティングや打ち合わせの場など、できるだけ多くの人がいるところでほめましょう。
もしあなたが上司の立場なら、周りのメンバーも一緒になってその人をほめてくれるのでより効果的です。
ポイント3:プロセスをほめる
これには、相手の働きぶりを関心を持って見ていることが必要ですが、効果的なほめ方です。
成果・結果をほめるのではなく
- あそこで●●をして風向きが変わりましたね
- プレゼンのあの発言、相手に響いてました
- その資料を作ったから、企画が通ったんだと思います
など、プロセスをほめることで「自分をちゃんと見てくれている」という気持ちになります。
注意:ほめることがマイナスになることもある
しかし、なんでもかんでもほめれば良いということではありません。
逆にほめることがマイナスになる場合を知っておく必要があります。
それは以下の3つに当てはまる場合です。
- 根拠なしにほめる
- 具体的でないほめ方をする
- 操作的なほめ方をする
根拠なしにほめる
根拠なしにほめることも要注意です。
人がほめられるときには、それに自分も心当たりがあると納得し、うれしくなります。
しかしその根拠が理解できないときは、簡単なことをほめられた時と同様
- 何か裏があるのではないか
- とりあえずほめておけばいいと思われている
と感じてしまいます。
具体的でないほめ方をする
仕事を成し遂げたとき、
- あなたは本当にすごい人だね
- このミッションに本当に一生懸命取り組んでいたね
と言われると、どちらが納得感があるでしょうか。
この場合より納得感があるのは後者です。
具体性に欠けるほめ方は、上記と同様、嘘くさいと思われてしまう恐れがあります。
操作的なほめ方をする
これは、ほめることで相手を自分の意図通りに動かそうとしている、と捉えられてしまった場合です。
ほめた直後に具体的なお願いをすることで陥りやすいとされています。
例えば、同僚から
- あなたは本当に頑張って、良い成績を残している
- だから、次の課題を一緒にやってくれないか
と言われたらどうでしょう。
普段から信頼関係があれば、問題なく受け取れますが「ほめれば協力してくれると思われているのか?」と感じてしまう方もいるかもしれません。
さいごに
いかがでしたか。今回の記事では、明日から実践できる
- 職場コミュニケーション向上のための組織的な取り組み
- 個人の職場コミュニケーションを改善するための秘訣
をお伝えしました。
ぜひ参考にしていただき、活発なコミュニケーション・雰囲気の良い職場作りにつなげていってください。
150%以上の売り上げUPに成功
社員のやる気を引き出すインセンティブ・ポイント
労働力人口が減少している今、一部の調査では日本で働く人の70%は“やる気がない”とも言われています。
優秀な人材が辞めてしまう…
営業のモチベーションが上がらない…
職場に活気がなく生産性が上がらない…
上記のような問題は、社員のモチベーションを向上させることで解決ができます。
モチベーションの向上は社員のエンゲージメントを高め、労働生産性の向上にもつながります。
社員のやる気を引き出すオリジナルのポイント制度”インセンティブ・ポイント”は、
・多様なニーズに合わせて、約20,000点から好きなアイテムと交換できる
・コミュニケーションが活性化され、社内環境の改善につながる
・導入により150%の売り上げUPに成功した例も。確実な導入効果を実感できる
すでに業界トップシェアを誇る576社が導入、404万人の社員が利用しています。
ぜひこの機会に、社員のやる気を引き出すオリジナルのポイント制度を検討してみましょう。