健康経営の高みを目指す! 「ホワイト500」「ブライト500」取得のために求められる取り組みとは!?
国内企業において人手不足感が高まる中、生産性の向上に課題を抱える企業が増えつつあります。こうした課題を解消するために、従業員の健康保持・増進に取り組む健康経営を推進する企業が少なくありません。この記事をお読みいただいている方の中にも、すでに社内で健康経営への取り組みを進めているという方は多いのではないでしょうか。
そうした健康経営に積極的な企業を認定するための制度として、「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人」が知られています。こうした中、2020年には認定法人の中でも優良な企業に認められる冠として、「ホワイト500」がリニューアルされました。また、2021年には「ホワイト500」の中小企業版として「ブライト500」が創設されました。
そこで本コラムでは、2018年に健康経営銘柄2018、2019年に健康経営優良法人2019(ホワイト500)、2020年に健康経営優良法人2020(ホワイト500)、2021年にも健康経営銘柄2021を取得したベネフィット・ワンの知見から、「ホワイト500」「ブライト500」の概要や評価方法について、詳しく解説していきます。
目次
「ホワイト500」「ブライト500」とは?
健康経営銘柄と健康経営優良法人
「健康経営」とは、「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」を指します(※1)。企業が従業員の健康に対して投資を行うことで、従業員の活力向上や生産性の向上といった組織の活性化につながり、ひいては業績や株価の向上が期待できます。
こうした取り組みを進める企業を「見える化」し、企業が社会的に評価される環境の整備を推進するため、経済産業省では平成26年度から「健康経営銘柄」の選定を行っています。これは、経済産業省と東京証券取引所が共同で、東京証券取引所の上場企業の中から優れた健康経営を実践している企業を選定するものです。
また平成28年度には、上場企業に限らず、未上場の企業や医療法人などから「健康経営優良法人」を認定する「健康経営優良法人認定制度」を創設しました。
健康経営について、詳しくはこちら(5分でわかる健康経営!取り組みのステップと企業事例を完全解説)のコラムもご一読ください。
(※1)経済産業省Webサイトより引用
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
新たに創設された「ホワイト500」「ブライト500」
「健康経営優良法人」の認定は、大規模法人部門と中小企業法人部門に大別されます。
「ホワイト500」は、健康経営優良法人制度の設立当初、大規模法人部門の認定企業全体を指していました。しかし「健康経営優良法人2020」からは、大規模法人部門で認定された企業のうち、特に優良な取り組みを行っている上位500社を「ホワイト500」として認定するようになりました。
また「健康経営優良法人2021」からは、健康経営を全国に浸透させるため、中小企業法人部門の認定法人においても上位500社を「ブライト500」として認定しています。「ブライト500」は、中小企業の中でも優良な取り組みを実施する法人を積極的に認定することで、健康経営のすそ野を広げる役割を担っています。
「ホワイト500」「ブライト500」を取得するメリット
2015年に創設された健康経営銘柄について、選定された企業は次のように様々なメリットがありました。
投資家等への情報発信
有価証券報告書やCSR報告書、就活生向けの会社案内資料、社内報などに健康経営銘柄の選定について記載することで、投資家をはじめ、社内外に自社が健康への意識が高い企業であることを発信することができます。
また、自社のWebサイトやパンフレット、名刺などで取り組みを紹介することで、健康経営の取り組みに関する取材が増えて、メディアへの露出機会の増加につながったというケースもあります。
社内における行動変容
社内においては、役員や従業員の健康に対する意識改善も期待できます。取り組むべきアクションを明確化し、継続的に実行することで、健康経営の習慣化にも繋がります。
具体的には、役員からの取り組み強化の指示によって健康増進計画やプログラムを拡充したり、健康経営推進組織を設置したりといった、新たな健康経営の取り組みを模索する動きが社内で継続的に行われるようになったというケースがあります。
採用力強化・他業種とのコネクション強化
企業の認知度が向上することで、就活生の応募増加や内定辞退率の低下、優秀な人材の確保につながります。
また、健康経営銘柄を取得した他企業との情報共有を通じて他業種とのつながりを獲得できたというケースもあります。
「ホワイト500」「ブライト500」を取得した場合には、これらのメリットをより大きく享受できると考えられます。
「ホワイト500」「ブライト500」に選定されるためには
「ホワイト500」「ブライト500」に選定されるためには、前提として、健康経営優良法人の認定企業
となることが必要です。そのためには、健康経営度調査で求められる基準を満たすことが不可欠です。
健康経営度調査は法人の健康経営の取り組み状況などを分析するもので、「健康経営銘柄」の選定や「健康経営優良法人」の認定に必要な情報を得るために実施されている調査です。調査は、経営理念(経営者の自覚)、組織体制、制度・施策実行、評価・改善、法令順守・リスクマネジメント(自主申告)の5つの大項目で構成されていますが、大企業と中小企業とでは評価項目や認定要件が異なります。
「ホワイト500」「ブライト500」は、こうして認定された健康経営優良法人の中で、上位500法人に入らなければなりません。そのため、健康経営度調査で定められている項目について、高い基準でクリアし、他の企業より優れた結果を出す必要があります。
一方で多くの企業にとって、自社と他の企業の調査結果を比較する機会を得ることは難しいでしょう。そのため「ホワイト500」「ブライト500」を目指すのであれば、健康経営度調査の前に、健康経営への取り組みについて第三者的な視点での評価を得ておくことが望ましいと言えます。
「健康経営」何から始めたら良いの?
とお困りの企業担当者の方へ
恒常的な働き手不足など、社会を取り巻く環境が大きく変化していく中、企業は従業員の健康管理を組織単位で個々の管理またはケアをしていくことが重要です。
改めて「企業は従業員に支えられている」「従業員の健康が企業の存続に影響する」といった考え方を再認識し、従業員の健康管理は「経営課題」として捉える必要性があります。
しかし「健康経営に取り組みたいけど時間とマンパワーがない」、「なにから取り組めば良いのかが分からない」「健康経営優良法人や健康経営銘柄の選定項目に対する取り組み方法を知りたい」という企業の方は、ぜひ一度弊社にご相談してください。健康経営優良法人「ホワイト500」と健康経営銘柄に認定された弊社がサポートをします。
前年度比116%を実現した労働生産性の向上と定期健診受診率100%を維持し続けるといった、健康経営優良法人「ホワイト500」と健康経営銘柄の認定に至った弊社のノウハウを提供します。
何からはじめていいかわからない方はぜひご相談ください。この機会に従業員の健康経営について考えましょう。