「ベネステ」って?福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」を大解剖

福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション(ベネステ)」とは
企業が従業員やその家族に対して提供する福利厚生。その福利厚生を企業から委託されて提供しているのが福利厚生サービスです。
福利厚生サービスで業界最大の規模を誇るのが「ベネフィット・ステーション(ベネステ)」。ベネステとはどのようなサービスなのか、プランや特徴、できることなどを分かりやすくご紹介します。
ベネステとは
ベネフィット・ステーション(ベネステ)とは、株式会社ベネフィット・ワンが手掛ける総合福利厚生サービスです。グルメ・レジャー・ショッピングなどの身近なサービスをはじめ、育児・介護、引っ越しなどライフイベントに関わるサービス、eラーニングなどの学習コンテンツなど、140万件以上のサービスを導入企業の従業員やその家族に優待価格で提供しています。
導入企業は約18,100団体、会員数は1,220万人(※)と、業界最大規模の福利厚生サービスです。
※2025年4月時点/福利厚生、CRMおよびパーソナルの合計会員数
ベネステのプランと料金・特徴
ベネフィット・ステーションのプランには「Netflix得々プラン」「Netflixプラン」「学トクプラン」「得々プラン」の4つがあり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
プラン名 | サービス内容 |
---|---|
Netflix得々プラン | 福利厚生サービスにNetflixとサービス利用を促進するポイントがセットになったプラン |
Netflixプラン | 福利厚生サービスにNetflixがセットになったプラン |
学トクプラン | 福利厚生サービスに健康支援や教育、研修支援とサービス利用を促進するポイントがセットになったプラン |
得々プラン | 福利厚生サービスにサービス利用を促進するポイントがセットになったプラン |
料金体系は会員数(従業員数)ごとの月額制で、会員数10名以下の場合は一律10名分の料金となります。
月額費用のほか、初月のみ会員数(従業員数)に応じて以下の入会金が必要です。
なお、ベネステは原則従業員全員の加入が必要ですが、雇用形態ごとの加入にも対応しています。パート・アルバイトの雇用が多い企業では、パート・アルバイトの平均就労時間と正社員比率に応じて最大50%の月額料金の割引が受けられる「パート・アルバイト割」も利用可能です。
ベネステでできること
従業員がベネステを通じて利用できるサービスカテゴリは、大きくライフサービス・トラベル・ベネ通販の3つです。
ライフサービスには、レジャー・エンタメ・グルメ・暮らし・育児・介護・健康など、日常に関わるあらゆるサービスが含まれています。映画やカラオケなどの身近なレジャーからファミレスやカフェ、ファッションまで、幅広いジャンルの割引や特典が揃っているほか、スキルアップに役立つeラーニングや会員限定のオンラインセミナーなどの受講も可能です。
トラベルには国内・海外の宿泊施設のほか、航空券やパッケージツアー、旅行関連サービスなどにおける予約申込が可能。ベネステ限定のオリジナルプランやベネステ直営施設の予約のほか、予約サイトや旅行代理店の利用における割引やポイント特典が用意されています。
ベネ通販は、ベネステ会員を対象としたネットショッピングサイトです。人気のグルメやファッション、家電製品などをお得な価格で購入できます。
【プロが解説】ベネステ導入を検討するなら知っておきたいこと
福利厚生の効果を高めるには、従業員が使いやすく満足してもらえるサービスを選択することが重要です。ここでは、ベネステを含めた福利厚生サービスの違いや、離職率低減・採用強化などの目的ごとにおすすめなベネステのプランをご紹介します。
他の福利厚生サービスとの違い
福利厚生サービスといえば余暇や宿泊・レジャーに関する内容をイメージする方も多いと思われますが、ベネステはインフレ対策や日常生活の支援に特化したサービスが豊富に含まれているのが他の福利厚生サービスとの大きな違いです。
近年ではインフレが進行して賃上げへの動きが進んでいますが、ベネステでは、その動きに対して、福利厚生で日常生活の支出を抑制できるようサービスを強化しています。
ガソリンの割引や、決済アプリへのチャージを通じたコンビニやスーパー、ドラッグストアでの割引などはその一例です。利用料を給与から天引きで決済する「給トク払い」を利用すれば、光熱費や通信費が割引になったり利用料金に応じたポイントバックが受けられたりするため、従業員が福利厚生を通じて生活費を節約することができるのです。
さらに、プランによっては従業員に年1回5,000ポイントが付与されます。ポイントはベネステのサービス利用以外にも他社ポイントへの交換が可能なため、多くの従業員が使いやすい特典です。
福利厚生を活用した宿泊やレジャーの利用機会は、年に数回程度しかないことがほとんどでしょう。日常生活支援が中心であれば日々利用する機会が生まれるため、利用頻度には大きく差がつきます。そのため、一般的な福利厚生サービスの利用率は30%前後とされていますが、ベネステの利用率は85.3%と圧倒的に高くなっています (2024年4月~2025年5月におけるNetflixプランにおける利用率)。
日常生活で利用できる福利厚生は、レジャー向けにまとまった休みが取りにくいサービス業や小売業、医療業界などの福利厚生にもマッチします。
導入後のサポート体制が充実していることも、ベネフィット・ステーションの特徴です。従業員の利用率分析や担当者向けセミナーなどを通じて導入企業の従業員満足度向上に向けて伴走するため、平均利用率は85.3%と高く、導入企業の多くが継続利用しています。
目的別のおすすめプラン
拡充によりどのような目的や課題解決を行いたいのかによって、最適なプランは変わります。
採用強化と定着を目的としているなら、ベネステを全面的に導入することで140万ものサービスが利用可能となるため、福利厚生の充実度をアピールすることができるようになります。
人材育成を強化したいなら、ベネステに含まれる自己啓発のeラーニング2,000タイトルを活用するのがおすすめです。語学やビジネススキル、資格試験対策などの講座があり、従業員のスキルアップやリスキリングをサポートします。
また、ビジネスリテラシーやチームマネジメント、経営分析など、あらゆる社員層に対応するeラーニング1,300講座をいつでもどこでも受講できる定額制研修サービス「ベネアカデミー」を追加すれば、費用を抑えつつ企業研修を充実させられます。福利厚生費用に含められるので、独自に育成ブログラムを開発・導入するよりもコスト面で有利です。
女性や子育て世代が多い企業なら、女性の健康を支援するヘルスケアアプリ「女性のリズム手帳」やオンラインピル診療サービス「mederi Pill(メデリピル)」などのフェムテックのサービスや育児サポート制度の活用がおすすめです。ベネステ紹介の託児所やベビーシッターの利用費用に対して補助金が受けられる仕組みで、従業員の子育てと仕事の両立を支援します。
健康経営を推進したいなら、ベネステを導入することで禁煙やメタボ対策などあらゆるテーマに対応可能です。健康セミナーや健康に関するeラーニング、医薬品やフィットネスクラブの優待特典、メンタルヘルスの無料相談窓口や関連サービスの割引などがあります。
ベネステを導入・活用すれば、企業のさまざまな課題を解決することが可能。特に育児・介護・健康・自己啓発の4分野は他の福利厚生サービスよりも充実度が高く、会社としての社会的責任を果たせる点でも大きな意義があります。
採用においてユニークな福利厚生を打ち出したい企業様には、Netflixプランがおすすめ。
Netflixはいつでも・どこでも利用できる動画配信サービスですから、多くの従業員から喜ばれます。新卒者の離職ゼロを達成した企業もあるほど好評な福利厚生のため、社員の定着に逼迫しているほど導入効果を期待できるでしょう。
利用率が低い時はどうする?導入後のサポート体制
ベネフィット・ステーションのような福利厚生サービスは、ただ導入しただけで従業員に利用してもらえるわけではありません。サービスの内容をアナウンスしたり活用方法を提示したりすることで利用率が上昇し、90%、100%の利用率につなげていくことができます。
ベネステでは毎月の利用実績を抽出し、どのようなサービスがどの程度利用されているのかを分析したレポートを提供しています。加えて、定期的に担当者向けセミナーでベネステの利用傾向やおすすめサービスとその活用法などをご紹介。セミナーはアーカイブ配信も実施しており、多くの導入企業の担当者が参加・視聴しております。
2024年にはベネフィット・ワンが第一生命HDの一員となったことで、2社のリソースによる周知活動やサポートを提供できるようになりました。ベネステのサービスにおいても第一生命グループが展開するヘルスケアアプリ「QOLism」の提供を開始しており、福利厚生と健康経営の一体化によって従業員のWell-being 向上と企業成長や生産性向上を実現できるというメリットがあります。
【福利厚生でこんな変化が】ベネステ導入事例集
福利厚生の充実は、従業員満足度の向上につながるだけではなく、人材の定着や採用力の向上といったさまざまな効果を企業にもたらします。ベネステ導入によりどのような成果が得られるのか、具体的な事例を見てみましょう。
利用率90%超・新卒の離職率が0%に(広島トヨペット株式会社様)
トヨタ自動車の新車・中古車販売を手掛ける広島トヨペット株式会社様は、社員が活気を持ち活動できることが顧客利益や会社発展につながると考え、「みんなで幸せになろう」をミッションとしています。社員が輝ける環境を実現するため、福利厚生の充実を目指してベネフィット・ステーションを導入いただきました。
導入前の福利厚生は山口県にある自社保養施設の利用や人間ドックの受診などで、全社員が利用しやすいものではありませんでした。そこで、世代を問わず社員が幅広く利用できる福利厚生サービスとして導入されたのがベネステです。
ベネステにはグルメやレジャー、ショッピングなど日常生活のさまざまなシーンで利用できる特典やスキルアップに役立つサービスが充実しています。広島トヨペット様ではNetflixを視聴できる「Netflixプラン」をご利用いただいていますが、特にNetflixは社員に好評で、2025年2月末時点で利用率は92%に達しました。
また、2024年度の新入社員の離職率は0%となり、離職防止にも効果が見られています。会社説明会における福利厚生の紹介でも学生から良い反応があり、採用活動においても強みになっていると感じられているそうです。
独自の福利厚生にプラスすることで、従業員満足度を向上(株式会社はとバス様)
東京・神奈川の定期観光バスや貸切バスの運行、東京都の路線バス受託などを手掛ける株式会社はとバス様。社員の定着や満足度向上のために福利厚生の充実に取り組んでいます。
はとバス様では慶弔給付や社員旅行のほか、家族で自社の企画旅行や定期観光を楽しめるファミリーサマーチケットの支給などを独自の福利厚生として実施してきました。
しかし、これらはいずれも利用できる機会やタイミングが限られるため、社員がいつでも公平に利用できる福利厚生を追加したいという思いから、ベネフィット・ステーションをご導入いただきました。
ベネステはいつでもWEB予約が可能という利便性の高さに加え、サービス内で自由に使える5,000ポイントが付与される点が社員に好評。日常的に利用できる割引が多いため、無駄なく活用できることが喜ばれているといいます。
自社の労働組合内に設置された福利厚生部の積極的な周知によって、従業員満足度やエンゲージメントの向上につながっています。
社員から学生スタッフまで活用できる福利厚生で採用力強化(立川ワシントンホテル様)
立川ワシントンホテルを運営するFrom One’s Heart株式会社様。会社の魅力向上につながり幅広い従業員に対応できる福利厚生サービスとして、ベネフィット・ステーションをご導入いただきました。
自社でも福利厚生制度の充実を図っていたものの限界があったため、会員数・提供サービス数ともに業界最大規模の福利厚生サービスであるベネステを選択。学生スタッフや子育て中の社員、シニアスタッフなど、さまざまな従業員の多様なニーズに対応できるサービスを提供することで「人を一番大事にしたい」という会社の想いを従業員に伝えています。
From One’s Heart様では、雇用形態にかかわらず勤続半年でベネステへの加入資格を付与しており、従業員の長く働きたいというモチベーションにつながっているといいます。また、家族も利用できる福利厚生であることが会社への信頼感をもたらし、正社員登用を後押しすることも期待しているそうです。
採用サイトではベネステ加入をPRポイントとして掲載することが面接時の話題づくりに役立っているといい、採用力強化にも一定の効果が得られています。
