人事担当者必見!新入社員研修で伝えるべきスキルと離職防止の注意点

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人事担当者必見!!新入社員研修のおすすめ&離職防止の注意点を解説!

会社は新入社員を迎える際には入念なフォローをするものだと思います。

入社式を終えると導入研修を行うことが多いですが、ここでは

  • 会社、事業の理解
  • ビジネスマナー
  • 基本業務知識の習得
  • 期待されるスキルの習得

など、企業ごとに多岐にわたる内容が用意されています。

企業側の目線で考えると、新入社員には、これから組織の一員としてチームを活性化させる役割を期待し、以下のようなことが悩みとして挙げられます。

  • 新入社員研修をどう行えばいいのか
  • 内部での研修でいいのか?外部にも依頼すべきなのか
  • 新入社員研修が現場でも活かされるにはどうしたらいいのか

また新入社員研修では、これまでの経験をクリアにし、社会人として新しい価値観やビジネススキルを身に着けるため、ある程度の厳しさが必要なこともあります。

しかし、新入社員にとって学生生活から一変するビジネスライフは緊張の連続。

導入研修を終えた後のフォローを怠ると、一気にモチベーションが下がり「数か月で離職」ということになりかねません。

実際ニュースを見ると「導入研修後に心が折れて早期離職」「自信をなくし、会社に来なくなった」という事例も珍しくありません。

そこでこの記事では、新入社員導入研修のポイントや、おすすめの外部研修サービス、「新入社員が安心して職場に定着できるようにするための現場の心がけ」をお伝えしたいと思います。

新入社員研修は、導入研修そのものだけではありません。

ビジネスマンの学びの比重はOJTが多くを占める以上、配属後も含めて新入社員研修ととらえるべきです。

期待を一身に受けて、活躍してくれる新入社員を育てるために、今回の内容をぜひ参考にしてください。

新入社員研修の大まかな流れ

一般的な企業の場合、新入社員研修は大きく以下の流れになります。

  • (入社式)
  • 新入社員導入研修(最初のOff-JT)
  • 配属先でのOJT
  • 随時、Off-JTによるフォロー研修

Off-JTやOJTについて、改めて以下で整理しておきます。

Off-JT(新入社員導入研修)

Off-JT(Off the Job Training)とは、業務の実践以外に用意された育成の場、つまり研修ということです。

代表的なものとしては、

  • 新入社員導入研修
  • 管理職研修、マネジメント研修

などが挙げられます。

その他にも、専門的な知識が求められる職場では、スキルアップ研修やキャリアプランニング支援研修などが存在しますが、実施している企業は限られます。

OJT(On the Job Training)とは

人材育成の手法として、もっとも有名なものがOJT(On the Job Training)でしょう。

その名の通り、業務の実践を通じて教育を行うものです。

正確には「現場が主体となって、現場で実施される人材育成」を総称してOJTと呼びます。

現場で学ぶことは、世代やスキルを問わず有効な育成方法です。

アメリカでの調査では、経営幹部となったビジネスマンへの調査で「もっとも役に立った出来事は何か」と質問したところ、70%が「仕事上の経験に関すること」と回答しました。

それだけ、現場での体験が人材育成に与える影響は大きいといえます。

ちなみにOJTには、カリキュラム化されたOJTとそうでないものがあります。

新入社員を対象としたOJTはある程度カリキュラム化されたものが多いのですが、中途採用に対しては、OJTが整備されていないことも多いようです。

OJTの注意点

OJTは「名ばかりの人材育成」になってしまうことがあります。

教育担当の社員がついてはみるものの、ともすれば放置されがちになるといった事例はよく耳にします。

こういった、OJT機能不全による育成の問題を解消するためのポイントも、後半でお伝えしていきます。

研修を通して新入社員に身に着けさせたいスキル

新入社員のうちからぜひ身に着けておきたいスキル

新入社員研修で教えることは多岐にわたりますが、どんなスキルが身に着くようにデザインすべきなのでしょうか。

業界・自社内の専門知識や基本的なビジネスマナー以外に、筆者がぜひ身に着けさせるべきだと考えるスキルについて、くわしくお話しします。

リーダーシップを新入社員段階から身に着けさせる

入社後の育成のポイントとして「リーダーシップを新人段階から身に着けさせる」ことがあります。

リーダーシップ開発には時間がかかり、アシスタントマネージャー・マネージャー候補になってからでは間に合いません。

また、社会人的な基礎スキルとして

  • 対人スキル
  • 対自己スキル
  • 対課題スキル

がありますが、そのうち対人スキル、対課題スキルの2つはリーダーシップに大きく影響します。

注意点:リーダーシップはメンバー全員が発揮すべきこと

新入社員に、面談などの場面で「リーダーシップは誰が発揮するもの?」と問いかけると、さまざまな答えが返ってきますが、正解は「リーダーシップは全員が発揮するもの」です。

リーダーだけがリーダーシップを発揮するチームは、主体性をなくし、組織が硬直してしまうことになりかねません。

より掘り下げてお話ししましょう。

リーダーシップは

  • 目標達成行動・・・対課題スキル
  • 集団維持行動・・・対人スキル

の2つに分けられます。

新入社員が導入研修などで行うグループワークでも、これらの事例をみることできます。

たとえば、結論が出やすいワークの方法を提案したり、積極的にアイデアを出す、意見をまとめるといった行為は目標達成行動です。

全員の意見が尊重されるように配慮したり、意見を言いやすい空気を作ったり、良い意見を出した人を称賛したりするのは集団維持行動にあたります。

これらの行動は、誰か1人がすればいいというものではありません。リーダーシップの形はひとつではないのです。

新入社員には、自分がどちらのリーダーシップを発揮しやすいか、問いかけてみるのも有効です。

リーダーシップを身に着ける3つのステップ

「いきなりリーダーシップといわれても、ピンとこない」という新入社員も多くいるでしょう。

リーダーシップ獲得の壁となるのは、リーダーシップの誤った認識といっても過言ではありません。

リーダーシップを身に着けるステップ

リーダーシップを身に着けるステップ

リーダーシップは、

  • パートナーシップ
  • フォロワーシップ
  • ボスマネジメント

の3つのステップによって身に着けさせることをおすすめします。

(1)パートナーシップ

リーダーシップの原点となるのはこのパートナーシップ、つまり「一緒に働く仲間を信頼し、対等な関係を築くこと」です。

パートナーシップは新入社員であっても、仕事をする上で欠かせません。

もしパートナーシップのないリーダーシップがあったとしたら、それはただの空回りになってしまいます。

リーダーシップ論も時代とともに変化しており、カリスマ型のリーダーより、対等な関係の中でリードしていく、パートナーシップ型のリーダーが良いとされています。

(2)フォロワーシップ

次のフォロワーシップですが、以下の2つの要素によって構成されます。

  • 貢献力
  • 批判力

貢献力とは、会社やチームの方針にしたがって、目標達成のためにできる限り貢献すること。

批判力とは、上司の指示に対し、自分なりに考えたうえで、必要があれば上司に提言することです。

フォロワーシップという言葉のイメージから「イエスマン」や「上司に媚びる人」という風に感じるかもしれませんが、推奨されるフォロワーシップというのは

  • 誠実な貢献
  • 建設的な批判

によって成り立ちます。

媚びを売ったり、ゴマをするのは正しいフォロワーシップとはいえません。

注意点として、パートナーシップとフォロワーシップを身につける順序が逆になると、その新入社員が会社にとって害をもたらす人物と捉えられかねません。

あくまで、パートナーシップ(=信頼ある対等な関係)を築いたうえで、貢献・批判をすることがリーダーシップ発揮への道です。

(3)ボスマネジメント

パートナーシップ・フォロワーシップを身に着けた後は、リーダーシップの核心に迫るボスマネジメントを身に着ける段階です。

上司に対してリーダーシップを発揮し、自分や仕事・チームへの支援を引き出すというスキルです。

たとえば、上司を以下のような存在にできるかどうかがボスマネジメントの有無といえます。

  • 困難な仕事に一緒に挑んでくれるパートナー
  • ノウハウを教えてくれる師
  • 問題が起こったときに解決してくれる存在
  • 企画提案に「お墨付き」をしてくれる承認者

ボスマネジメントの実現のためには、まず上司に関心を持てるようになることです。

たとえば、配属後の新入社員は自分の上司(もしくはあなた自身)をどのように見ているでしょうか。

  • 上司は今どのような仕事を抱えているか
  • 上司は、さらに上の上司からどのような期待をされているか
  • 上司は仕事に対してどのようなこだわり、信念をもっているか

これらを、新入社員が自分の言葉で語ることができれば、上司に関心を持つステップは合格です。

これに加えて、上司の仕事を理解し、本人よりも早く取り組んだり、提案したりするといった「先手を取るスキル」を身に着ければ、ボスマネジメントは完成に近づきます。

これらのことが習慣になれば、新入社員は信頼され、リーダーシップを発揮できる存在になるでしょう。

新入社員研修を外部にも依頼するメリット

では、これらのスキルをはじめとした必要知識を、どうやって新入社員に伝えていけばよいのでしょうか。

スタンダードなやり方は、例えば以下のように内容に応じて教育者を変える方法です。

  • 社内で必要になる知識の教育:社内メンバー
  • 仕事の姿勢やリーダーシップの考え方:外部の研修サービス
  • 仕事をしながらリーダーシップやビジネススキルを身に着ける:現場の配属先

社外の講師や研修サービスを利用した場合は、社内の専門知識まで教えることはできません。

その反対に、社内メンバーで講師に慣れている人であっても、リーダーシップの伝え方やビジネススキルの教育はプロにおよばないこともあります。

それぞれの強みを活かして、講師を分担するのが良いでしょう。

そのために人事担当者は、全体の研修設計や、日々のフィードバックを行っていくなどの役割を担うことが求められます。

BOWGLを運営するベネフィット・ワンでも、eラーニングと対面研修をかけ合わせた研修サービス「Bene Academy」(ベネアカ)を展開しています。

ビジネスマナーなどの基礎的な内容から、プレゼンテーションや企画書作成、ロジカルシンキングなどの実践的なプログラムまで、幅広い研修メニューが毎月定額で学び放題。サービスの詳細はこちらから。

新入社員研修を成功させるために知っておきたい・3つの問題点と対策

新入社員研修を成功させるために知っておきたい・3つの問題点と対策

ここからは、研修の振り返り方や、外部講師の良し悪しを判断する観点も踏まえて、研修を効果的なものにするための方法を紹介していきます。

新入社員導入研修で濃い時間を過ごせたとしても、その日限りで終わってしまっては意味がありません。

研修の一番の問題は、当日の満足度よりむしろ「やりっぱなしになってしまうこと」の方にあると思っています。

特に新入社員は、研修に対する反応が素直なため、その場が盛り上がった様子を見て「研修は成功だ!」とその時は思いがちです。

しかし、これまでの研修の中で、以下のような状態になってしまった経験はないでしょうか。

  • 学んだことが、配属後の業務で活かされていない
  • 受け身でやらされている感のある参加者がいる(当然、後日振り返らない)
  • 配属先の上司の理解が得られておらず、行動につながりにくい

これらのほとんどは、残念な新入社員研修といってよいでしょう。行動につながらない研修や正しく振り返られない研修は、やるべきではありません。

ここでは、新入社員導入研修で陥りやすい落とし穴と解決方法をお伝えします。

研修を開催した後で、そのサービスを継続するかどうかの判断もつくようになるでしょう。

(1)当日だけのことを考える講師は危険

当日だけのことを考える講師は危険

新入社員導入研修は、まだ業務に入っていない状態だからこそ、これからのベースを作るためのものです。

よって、そこで学んだことを正しく振り返り、行動に落とし込むことで初めて価値があります。

その点で、以下のような講師は要注意といえます。

  • 参加者を感動させることを重視している
  • 自分のことを話しすぎる
  • アイスブレイクを元気にすればいいと思っている

残念ながら、新入社員導入研修では、場を盛り上げようとして、過剰な演出をする講師も少なくありません。

アイスブレイクや自己紹介も、適度に行えばその後の研修がスムーズに進みます。しかし、講師が自分のアピールや自己陶酔に時間を割こうとするのは、良い研修とはいえません。

研修の最後だけ盛り上げる講師には要注意

特に注意すべきなのは、担当研修の最後にテンションを上げて盛り上げようとする講師です。

例えば、

  • 決意表明と称した熱い発表
  • 感動を呼ぶ感謝の発表

が続くことは珍しくありません。

新入社員導入研修では、最後を劇的に結んだ方が、研修満足度が上がりやすいといった傾向も出ています。

そのため、講師としては感動的に結んで、継続的な依頼につなげたい思いもあるでしょう。

どちらにせよ、最後に熱い意見を交わせれば、研修自体の印象もよくなりますし、研修満足度のスコアも上がると思います。

しかし、その場の一時的な盛り上がりは、後の行動に続きにくい、といった側面があります。

むしろ、その後業務に活かすことを考えれば、多少不完全燃焼で終わった方が行動に結びつくこともあるでしょう。

(2)「有意義な研修でした」の落とし穴

研修の最後に「研修受講後アンケート」なるものを行っていることも多くあります。

これは、研修内容の改善・ブラッシュアップのために実施されるものです。

担当者としては、このアンケートを見ることで「この導入研修は成功だったか」といったことや、外部に委託している場合は「今後、この研修を依頼し続けるか」を判断する基準にするでしょう。

しかし、この受講後アンケートには3つの欠陥があるといえます。

  • 他人のための作業である
  • 回答環境がバラバラ
  • アンケート満足度を上げる研修テクニックが存在する

他人のための作業である

受講後アンケートは、研修内容の改善のために行われるため、研修サービスの提供者・講師・人事担当者からみれば価値があります。

しかし、参加者にとっては答える意義が見出しづらい、価値がないのも事実です。つまり、丁寧に本音を書くことが保証されません。

回答環境がバラバラ

上記の点もふまえて、人によって回答環境が変わる点があります。人によっては真剣に回答することもあれば、そうでない人もいます。

また研修の最後に行われるアンケートでは、整理に時間がかかる人は細かいことまで書き込む時間がないこともあります。

参加者全員が同様の回答環境ではないため、統計分析には向かないものなのです。

アンケート満足度を上げる研修テクニックが存在する

上で書いたように、新卒向けの研修では、最後を感動的に盛り上げれば満足度が上がりやすいといった風に、満足度を上げるテクニックがあるのも事実です。

また、外部講師の場合はアンケート用紙自体を自前で用意している場合もあります。このこと自体は悪いことではありませんが、高評価を得るための研修になっていないかどうか、委託する側としては注意が必要です。

(3)行動計画が「言葉遊び」になってしまう

導入研修の後半において、今後の行動計画を立ててもらうことはよくあります。

しかし、いざ配属後になると、その計画が実践されないことが多いのも現実です。

特に新入社員の場合は、業務にまだ携わっていないため、具体的な計画・目標が立てにくいのです。

ではどうなるかというと、例えば「視野をもっと広げて、適切に報告・共有する」など、言葉遊びのような行動計画になってしまう場合も往々にしてあります。

しかし、行動計画を立てた本人はいたって真面目で、そのときは間違いなくこれで実行できる!と思っているのです。

そこで「こんな行動は無理でしょ」と言ってしまうと、こちらの想像以上に傷つくことがあります。

正しい行動計画の立て方を知らないだけなので、それを教えてあげるのも新入社員研修に必要なことだと思います。

では、これらのマネジメント研修で陥りがちな落とし穴を脱するにはどうしたらいいのか。

上記にような明らかに「ハズレ」講師は継続を断念するとして、社内での取り組みで防げることがあります。

筆者としては、2つの対策をおすすめします。

対策(1)高すぎる目標を立てさせない

高すぎる目標を立てさせない

これは、参加者の上司になる人物や研修講師と連携してやるべきことですが、高すぎる目標を立てさせないようにするというのは、研修改善に有効に働きます。

高すぎる目標を立てると、達成する前に行動が続かなくなってしまうことが多いものです。

これは、研修当日に意識がいった講師の場合でも起こりやすいことです。

これは以下の2つが影響しています。

  • 講師の心情:研修効果が高いと思わせたい
  • 参加者の心情:気負いがある・低い行動目標を見せるのは恥ずかしい

研修サービスとしても、今後受注するために「立派な目標を立ててもらいたい」という想いが出てきます。

特に若手社員の場合は、気負いが先にたって、無理とも思える壮大な目標を立ててしまうことも少なくありません。

結果、配属されてからやりきることができずに終わってしまうと、非常にもったいないですよね。

  • 高すぎる目標はブレイクダウンする
  • 無理なく続けることができる行動目標にする

ということを経営層、上司にも浸透させることです。

これは、参加者一人ひとりに働きかけても効率が悪いため、研修全体のコンセンサス(約束事)として徹底しておくと良いでしょう。

対策(2)目標を立てるとき「適宜」「コミュニケーション」「積極的」は使わないことを教える

行動目標が「言葉遊び」になってしまうことを防ぐためには、以下の言葉を使わない目標設定を新入社員に徹底させてみましょう。

  • コミュニケーション
  • 適宜
  • 積極的に
  • もっと
  • 品質向上
  • 徹底
  • モチベーション

どれも、耳障りはいいですが、具体性のない目標に散見される言葉たちです。

たとえば、配属後の目標として「今よりもっと視野を広く、積極的に提案する」では達成したかどうかは自分のさじ加減になってしまいます。

「上司に対して、定例報告のタイミングで業務の問題点とともに改善策の提案をする」といった行動目標にすれば、一気に具体性が高まると思いませんか。

対策(3)導入研修のワークシートを使った面談を配属後に実施する

新入社員導入研修では、これからの行動や、アクションプランを書いたワークシートを作成することがあります。

そのときこそ、宝物のように扱うメンバーもいる一方で、それ以降まったく見直すことがない場合も多くあります。研修の終わりに捨てられてしまうこともあるのです。

恥ずかしながら筆者自身も、新入社員研修の際に作ったワークシートは、早々に紛失してしまいました。

しかし、本来そこには未来への希望・情熱とともに、研修のエッセンスが詰まっているはずなのです。

そこで会社としては、配属後に導入研修のワークシートを使った面談を実施してみましょう。

そうすると、継続的に行動することを意識づけられると同時に、導入研修がその後の行動に影響を与えていたか、答え合わせができるため「この研修は有効だったのか?」と判断するヒントになります。

すぐ辞めてしまうことを防ぐ!現場に配属されてからの新入社員の注意点

現場に配属されてからの新入社員の注意点

新入社員研修は数週間から、長いところでは数ヶ月におよぶこともあります。

新入社員が定着するかどうかは、入社後数か月が鍵を握るといっても良いでしょう。

  • モチベーションの低下
  • 能力開発の機会損失

を放置すれば、新入社員は「辞めたい」という気持ちが高まってきます。

最後に、入社後3か月間の時系列にわけて、新入社員に対する教育・フォローの仕方のポイントをお伝えしましょう。配属先の現場の上司・リーダーが知っておくべきポイントが多くなりますが、ぜひご覧ください。

  • 1か月目:業務支援
  • 2か月目:精神支援・ストレスケア
  • 3か月目:振り返り支援

1か月目:業務支援・関係構築に注力する

入社後、最初の1か月は、仕事について覚えてもらう期間として考えます。導入研修はその最たるものです。

同時に注意してほしいのが「関係構築に注力する」ということ。

人事担当者や配属先の上司は、とにかく、社員同士の関係や、会社との関係を構築することに力を入れましょう。

この理由は「入社時の印象が、その会社に対する長期間のイメージを左右する」からです。

新入社員はさまざまな想い・不安をかかえて入社してくるため「面接時と職場の雰囲気が違ってみえる」といったことがあると、急に不安感や違和感を覚えます。

導入研修の初期と、配属直後の上司面談などで、

  • どんな気持ちで働きたいか
  • 入社するまでどんな気持ちだったか

を丁寧に確認することをおすすめします。「本当にこの会社でいいのか?」という不安を取り除いてあげることが肝心です。

社員全員に挨拶できる時間を確保する

社員全員に挨拶できる時間を確保する

新入社員が「この会社に入ってよかった」と安心するためには、会社全体から受け入れられているという気持ちを持ってもらうことです。

そのため、この1か月、社員全員に浸透させてほしいのが「全社員で新入社員を迎え入れているよ」という雰囲気作りです。

おおげさに騒ぎ立てる必要はありませんが、新入社員は、既存社員のふるまいに想像以上に敏感になっていると思った方が良いでしょう。

そのため、全員と挨拶する時間はぜひ取っておきたいものです。

忙しい既存社員でも、少ない時間で効率よく自己紹介をしてもらうため、そして関係構築のための課題を発見するために、以下の試みをやってみましょう。

  • 事前に既存社員の紹介シートを新入社員に渡しておく
  • 新入社員のレポートには、社員との挨拶についても書いてもらう

既存社員の名前や趣味が入っておくと、会話するにも余裕が持てるでしょう。

また、レポートで挨拶について書いてもらうことで、

  • 周りの社員に何を求めているのか
  • どこに反応するのか

を知ることができます。

気になる新入社員の配属:誰と組ませるか?

配属後、新入社員の育成担当を誰にするかも悩むところです。

1期前の新卒社員に、後輩を持たせる経験を兼ねて担当してもらうこともよくあります。

しかし、もし社内に時短勤務をしている社員がいれば、その社員と組ませることをおすすめします。

その理由は「早くに責任を持たせることができ、成長をうながせる」からです。

1期前の新卒や若手の社員は、ただでさえ忙しく、目の前の仕事を覚えるのに精いっぱいです。後輩の面倒を見きれずに放置されたり、同行・同席させるだけで、部分的な仕事を任せるのみになりがちです。

それでは新入社員のモチベーションは下がる一方です。

時短勤務の社員と組ませることで

  • 時間の制約があるため、責任ある仕事も新入社員にどんどん渡せる
  • 新入社員も1人で責任を持つ時間が生まれ、短期間で成長できる

という効果があります。

もちろん、入りたての新入社員を1人で放置することは望ましくありません。その間の業務については、マネージャー・現場の上長が確認しましょう。

2か月目:精神支援・ストレスケアに注力

2か月目は、精神支援、ストレスケアに注力しましょう。押さえておくポイントは以下の3つです。

  • 社内で孤立していないか再度チェックする
  • 不用意に距離を置くような言葉を遣わない
  • ただし、わがままを受け入れる必要はない

孤立していないか再度チェックする

入社2か月目からは、一人で仕事をし始めることも多いのではないでしょうか。

そのとき、つい上司や研修担当も「もう安心だな」と思いがちですが、ここが改めてメンタルケア・定着のためのマネジメントを行うべき時期です。

一人で仕事をすることが増えた新入社員が「孤立していないか」再度チェックしましょう。

もちろん、一人で仕事をする=孤立ではありません。

業務に対して

  • 分からないことがあったとき、相談できる雰囲気がある
  • 仕事の進捗を確認する体制がある

ということです。

一週間に一度は、状況確認の面談を欠かさず行うことをおすすめします。

この場合、必ずしも同じ上司が面談をすることはありませんが、面談担当は明確に決めておくべきです。

「誰かがやると思っていた」といった思い込みが、新入社員を放置してしまうことにつながる可能性があるからです。

不用意に距離を置くような言葉を遣わない

新入社員にとって、配属先のリーダーは多大な影響力を持っています。

リーダーが彼ら・彼女らにとって「嫌われるリーダー」だと、一気に仕事が辛くなり、辞めたいと思うようになってしまいます。

この場合の「嫌われるリーダー」とは、相手の心を遠ざけるリーダーと言い換えられます。

何気なく発する言葉ひとつでも、相手を遠ざけたり、遮断・否定する言葉をよく使う傾向があります。

例えば、以下のようなものです。

  • で?
  • だから?
  • それで?
  • どうせ
  • だったら

新入社員が悩みやミスを抱えていて、リーダーに対して冷や汗をかきながら報告する場面を思い浮かべてみてください。発する言葉が「で?」だったとしたら、一気に意気消沈してしまうでしょう。

わがままを受け入れる必要はない

この期間は、新入社員の精神支援に力を入れるべきとお伝えしましたが、気を遣うあまり「なんでも許してしまう」ことはNGです。

新入社員の

  • あの仕事がしたい
  • この仕事はやりたくない

といったことを、すべて受け入れる必要はありません。

「YES」「NO」をはっきり伝えることを意識しましょう。

ポイントは、新入社員からの要望に対して、なぜやりたくないのか・やりたくないかをまず明確にすることです。

その想いを聞きだし、納得できたなら受け入れてあげましょう。

しかし、許容できるものでなければ「NO」としっかり伝えてあげることです。また、その際は理由や背景にある考え方を添えるなど、お互いにとって次につながるやりとりができるとベターです。

3か月目:振り返り支援

入社して3か月が経つと、仕事を覚え始め、一人でもある程度業務がこなせるようになります。

3か月目は、これまでの研修や仕事を改めて振り返り

  • 自分がどんな位置にいるのか
  • 何がこれからの課題なのか

を振り返るサポートをしてあげましょう。

認められる場を用意してあげること

人は誰しも「認められたい」「承認されたい」という想いを持っているものです。

希望と不安を抱える新入社員であればなおさらでしょう。

新入社員の成長エンジンとなるのは

  • 仕事で成果を挙げることができた
  • 前はできなかったことができるようになった

という成長実感です。

しかし、自分で正確に成長を把握できる人はごく少数です。

もっとも成長を実感するのは「周りから認められたとき・ほめられたとき」と言っていいでしょう。

とはいえ毎日、認めてあげる材料を見つけるのは難しいと思います。そこで「人事評価制度の面談を利用し、認め上げる場」を作りましょう。

入社してからの行動・成果を確認し、できていた部分や達成できたことを面談時に伝え、ほめてあげることです。

加えて、これからどんな行動をしてほしいかまで伝えることで、いっそうモチベーション高く働くことができるようになるでしょう。

ミスをした際は反省会ではなく、改善会に

もし新入社員がミスをした際、リーダーが行うべき重要なことは

  • 一緒に対策を考えること
  • 同じミスを起こさないようにすること

といって良いでしょう。

そのときにやってしまいがちなのが「間違い探しによる反省会になってしまう」ことです。

例えば、

  • 何が問題だったのか
  • 誰が間違っていたのか
  • あれがダメだった

といったことです。そして多くの場合、新入社員を不必要に圧迫する結果になってしまいます。

ダメな材料を洗い出すことも重要ですが、このタイミングの新入社員に対しては

  • あれを直せば改善できるよ
  • この部分を直せば良くなるよ

など、改善材料を探す機会として捉えましょう。

言葉だけの違いかもしれませんが、これだけでも新入社員の意見の出し方や受け止め方は大きく変わると思っています。

さいごに

これから多くの知識や経験をものにし、活躍してくれるであろう新入社員は、会社の大きな資産といっても良いでしょう。

それだけに、OJTを含む新入社員研修では「せっかく育成してきた社員を離職で失う」ことがないように、かつ研修を最大限に活用できるようにサポートすることが大切です。

今回の内容を参考にしていただくことで、あなたの会社の一員となる新入社員が、かけがえのない人材となることを祈っています。

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社員それぞれの働き方に合わせた研修を
定額制学び放題研修サービス BeneAcademy

働き方改革の達成には残業時間の抑制だけでなく、個人の生産性向上も必要不可欠です。

しかし、生産性向上のため研修を企画しようにも、社員ひとりひとりに必要なスキルや働き方が異なるため、以下のような課題が出てきます。

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是非この機会に教育研修の充実を図りましょう。


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