福利厚生

【令和版】企業のための「リスキリング」の教科書

近年、注目を集めている「リスキリング」とは、新たな職務や分野にて新しいスキルを習得することを指す用語です。リスキリングにはさまざまなメリットがあるため、現在、多くの企業がリスキリングの導入や、導入の検討をしています。

そこでこの記事では、リスキリングの定義やその重要性、企業がリスキリングに取り組むことによるメリットを詳しく解説します。

また、実際にリスキリングを実施している企業の事例もあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

リスキリングとは

【1分で分かる】リスキリングとは

リスキリング(Reskilling)とは、働き方の多様化や技術革新に伴い、今後発生する業務のトレンドに対応するために必要なスキルや知識を新たに学ぶことです。

新しいスキルの中でも、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関するスキルを身につけるケースも多く、リスキリングがDXスキルの習得を指すこともあります。

また、経済産業省によると、リスキリングは次のように定義されています。

「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応して、必要なスキルを獲得する/させること」

引用:リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流―

経済産業省によるリスキリングという言葉は、従業員に学びを働きかける企業側の視点に主軸が置かれているものです。しかし、リスキリングは学ぶ従業員の主体性なくしては始まりません。従って、定義の最後の部分では「獲得する」と「獲得させる」という両者の立場からの言い回しが記されています。

リスキリングと似た用語との違い

項目 リスキリング リカレント教育 アンラーニング 生涯学習
定義 目指す将来のため、新しいスキルや知識を習得する。新しい分野を対象とするケースが多い。 教育機関を通じて必要な知識やスキルを学び直す。 英語では“Unlearning”、「学習棄却」「学びほぐし」を意味する。 過去の学びを取捨選択し、新しい知識やスキルを習得する。 個人が主体的に学ぶこと。趣味の延長や職業能力の向上など、対象分野は幅広い。
目的 個人のキャリアアップや企業の競争力強化を目的とする。 雇用の安定化に役立つケースもある。 労働者の能力開発、キャリアアップ、再就職を支援する。個人の自己実現や生活の質の向上、社会貢献にも役立つ。 変化の激しい環境に対して柔軟な思考を持ち、新たな知識やスキルで適応できるようにするため。企業全体の変革も目指す。 自己実現、生活の質の向上、社会参加など。社会の変化に対応するためのスキルアップも含まれる。
対象範囲 従業員、求職者、学生など、特定のスキルや知識を必要とする人々。 キャリアアップやキャリアチェンジを目指す社会人全般、または定年退職後の社会人。 個人や企業など、組織など、変化が求められる環境に所属する人々。 リーダーシップ、イノベーションなど、ポジションの変化の中にいる人々。 あらゆる年齢層、職業、社会的地位の人々。学習内容も趣味、教養、資格取得、健康増進などと幅広い。
具体例 プログラミング、デジタルマーケティング、AIなどのセミナー、異業種交流会への参加など。 大学卒業後の大学院進学、定年後の大学やスクール進学、MBA取得、企業内研修への参加など。 既存のプログラミング言語から新しい言語を学ぶ、ビジネスモデルやマネジメントスタイルを切り替える。 カルチャースクールの受講、オンラインでのレッスン参加、地域のボランティア活動、スポーツクラブでの運動など。
特徴 現在の職業に対し、実践的な学びを目的とする。 個人の主体的な学びが中心。休職または退職後に始めるケースが多い。 既存の知識やスキルから離れるため、心理的なブロックが働くこともある。 個人の意思に基づく学習であるため、内容や方法、期間は限定されない。
背景 デジタル技術やAIなどのテクノロジーの進化、政府や企業のリスキリング推進の動き。 少子高齢化による労働力不足、技術革新の加速、個人のキャリアに対する意識の変化など。 テクノロジーの進化、市場の変化、顧客ニーズの多様化などによって、従来のビジネスモデルやマネジメントスタイルが通用しなくなっている。 高齢化社会、情報化社会、価値観の多様化などにより、生涯学習の重要性が高まっている。学習機会の提供や、オンライン学習の普及が進んでいる。

リカレント教育との違い

リスキリングと混同されがちなものの一つに、リカレント教育があります。リスキリングが就労した状態で新たなスキルを獲得するのに対し、リカレント教育は就労を一旦ストップして、仕事に関する知識やスキルを学ぶ点が大きな違いです。

リカレント教育もリスキリングも、新しいスキルの習得を目指すという意味では似ているものの、それぞれ取り組み方に違いがあります。リカレント教育は、基本的に何を学ぶにしても学びに専念する期間と就労の期間を分けるため、基本的に学習期間中に就労は行いません。

一方、リスキリングは企業に在籍して就労しながら新たなスキルを習得することを前提としています。リスキリングは、就労を続けながら行うものと認識しておくと良いでしょう。
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スキルアップとの違い

スキルアップも、リスキリングと混同されやすいものの一つです。いずれも就労を続けながら行う点は共通していますが、リスキリングは新しい職務に移ることを目的とするのに対し、スキルアップは現在の職務でのスキル向上を指します。

例えば、スキルアップは英語を話せる人がより高度な英会話を身につけるなど、すでに持っているスキルセットをより充実させ、専門性を深めることを意味します。つまり、現在の職務に関連した能力の積み上げを目指すものです。

一方、リスキリングは、現状とは異なる業務や職務に移行するために新しいスキルセットを得ることを指します。すなわち、横方向に広がる能力向上を目指すといえるでしょう。

アンラーニングとの違い

アンラーニングとは、これまで学習した知識やスキルのうち有効でなくなったものを手放し、代わりに新たな知識やスキルを習得することです。「学びほぐし」や「学習棄却」とも表現され、古くなった知識やスキル、考え方を意図的に捨てることを重視します。

対して、リスキリングは新しい知識やスキルの獲得に重点を置いています。

アンラーニングとリスキリングの両方の手法をバランス良く組み合わせることで、変化の激しい現代社会に適応する力を身につけられるでしょう。

生涯学習との違い

生涯学習とは、生涯を通じて学習活動を継続することや、人生のさまざまな段階で行われる学びのことを指します。生涯学習の領域は、学校や家庭における教育のみならず、ボランティア活動やスポーツ、文化的な趣味まで広範にわたります。

リスキリングが勤労中の職務に関するスキル習得を指して用いられるのに対し、生涯学習はより幅広いライフステージで人間性を充実させることを目指しています。

生涯学習における学びの目的は、人生をより豊かで充実したものにすることです。そのため、職業的な観点からの学習だけでなく、幅広いトピックが含まれます。個人の成長や人間性を高めるための学びも、生涯学習の重要な側面です。

一方、リスキリングは職業に焦点を当て、業務や職務に役立つ知識とスキルの習得を目指すのが一般的です。そのため、学ぶ内容も業務に関連する領域が中心となります。

リスキリングが注目される理由

近年、リスキリングに注目が集まっている背景には、産業構造の大きな変化や技術革新、国内や世界における情勢など、さまざまな理由が挙げられます。

ここからは、リスキリングが注目される主な理由をそれぞれ詳しくみていきましょう。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術によって業務やプロセスに変革をもたらすことです。デジタル技術を活用して業務を行うことによって、業務効率や競争力を向上させる取り組みを指しています。

DXの実現には、デジタル技術を理解し活用できる人材が必要です。そのため、従来の業務では一部の人にしか必要のなかったコンピュータやデジタルに関する新しいスキルや知識が、至るところで求められるようになりました。

つまり、DXを実現していくために、新しいスキルや知識のリスキリングが求められているというわけです。

例えば、データ分析やAI技術の活用などの専門的なスキルがDXには必要とされています。これらのスキルは、DX関連の業務が未経験の人にとっては、従来のスキルセットには含まれておらず、新たに獲得する必要があります。その結果、リスキリングが脚光を浴びることになったのです。

新型コロナウイルス感染症流行による働き方の変化

新型コロナウイルス感染症の流行を受け、働き方が変化したことで多くの企業がリスキリングの必要に迫られることになりました。リモートワークを導入したり、商談を対面からオンラインに切り替えることとなったのです。

これにより、デジタルツールの適切な活用やオンラインコミュニケーションのスキルが求められるようになりました。

しかし、それまでの従業員のスキルセットには、デジタルスキルが含まれていない場合が多くありました。

結果として、従業員のデジタルスキル不足が浮き彫りになり、課題に直面した多くの企業がリスキリングを導入するようになったのです。

世界中でリスキリングに関する宣言がされた

世界中の有識者や指導者層によって、リスキリングに関する宣言がされたことも注目されている理由の一つです。

その一例が、2020年に開催された世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)です。この会議では「2030年までに地球人口のうち10億人をリスキリングする」と発表されました。

また、日本経済団体連合会(経団連)も2020年11月発表の「新成長戦略」において、企業のDXに伴い生まれる業務に、円滑に人材を配置するためのリスキリングの必要性を訴えています。

このように、リスキリングの重要性は国境を越えて認識されており、国内外でリスキリングに関する宣言や取り組みが行われています。リスキリングのグローバルな流れが形成されつつあるのです。

経済産業省のリスキリング事業(補助金アリ)

リスキリングが大きな注目を集める中、経済産業省は2023年にリスキリングを支援する事業『リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業』を開始しました。

その背景は、日本における社会学習や自己学習の遅れです。他国と比較した際に転職やキャリアアップのために学び直しや訓練をする人が少ないことが問題視されており、国単位での競争力を高めるためにも国を挙げての支援に注力しているのです。

支援事業では、経済産業省が認定した事業者から無料のキャリア相談やリスキリング講座の受講、転職支援のサービスなどを受けることができます。

受講の際には、補助金を受け取ることも可能。リスキリング講座の受講を修了したタイミングで費用の50%相当額(上限40万円)、転職先で1年以上就業している場合には費用の20%相当額(上限16万円)が追加されます。つまり、費用を抑えてキャリアアップのための学びができるのです。

対象者はリスキリング後に就業先を変更する社会人。正社員や契約・派遣社員、パートやアルバイトを指し、経営者や取締役、役員、フリーランスは該当しません。また、補助金を受給するには経済産業省認定のキャリア相談とリスキリング講座を受ける必要があります。

企業にとってのリスキリング~メリットとデメリット

メリット

人材不足の解消につながる

企業がリスキリングに取り組むことで、人材不足の解消に大きく寄与することが期待されています。

労働人口の減少が見込まれる現代では、新しいスキル、特にDX時代に必要とされるスキルを持つ人材採用は容易ではありません。

しかし、リスキリングによって従業員のスキル向上を図ることで、企業は長期的なリソースの確保が可能になります。優れた人材を内部で育成することで、外部からの新規採用を減らす人材戦略を選択できるのです。

また、リスキリングによって従業員が高度なスキルや複数のスキルを持つようになると、企業は状況に応じた柔軟な人材配置が可能となります。その結果、将来的な人材不足にも対応できるようになるでしょう。

自律型の人材を育成できる

自律型の人材が育成できるという点も、企業がリスキリングに取り組むことで得られる大きなメリットです。リスキリングによって従業員が新たなスキルや知識を身につける過程で、従業員の中に自ら学び、成長することに積極的になる姿勢が生まれるためです。

また、スキルセットの拡大は、新たな分野へのチャレンジを可能にします。新しい挑戦への意欲も増し、自発的に新しいスキルや業務に挑戦する人材が育成されるという好循環が生まれるでしょう。

さらに、リスキリングは既存の従業員を対象として学びの機会を提供するものであるため、新規採用にかかるコストを抑えながら人材を育成することも可能です。すでに事業や業務への理解があるため、スムーズに人材育成を進められるでしょう。

企業内に新しいアイデアが生まれやすくなる

リスキリングによって、従業員はスキル獲得にとどまらず、新たな価値観や視点を得ることもできるでしょう。それによって、従来の業務への考え方に柔軟性が加わり、企業内に新しいアイデアが生まれやすくなります。

新しいアイデアを活用できれば、既存の枠組みにとらわれることなく日々の業務にも取り組めるようになります。その結果、目まぐるしい時代の変化によって収益が悪化したり、自社のサービスや商品が時代のニーズに取り残されてしまったりすることも防げるでしょう。

業務効率化につながる

リスキリングによって習得したスキルは、さまざまな部署での業務効率化に大きく寄与します。

例えば、データ活用のスキルを身につけることで、資料の処理やデータ入力の時間を短縮し、他の業務に割り当てる余裕が生まれることが期待できます。

従業員は少ない時間でより質の高い仕事を遂行することが可能となるため、結果として残業時間や休日出勤の頻度が減り、ワークライフバランスの実現が見込まれるでしょう。さらに、業務の効率化によって企業の生産性が向上し、競争力を高めることも期待できます。

デメリット

導入にあたって負担がかかる

リスキリングを導入する際は、企業や従業員へ負担がかかる点に注意が必要です。リスキリングに取り組む際は、経営戦略に基づいて必要な人材やスキルを明確に定義し、それに合わせた適切な教育を提供することが重要です。

また、多くの場合、リスキリングは就業時間内に行われることが一般的です。そのため、既存の業務に負担をかける可能性があるでしょう。業務時間をリスキリングに割くことで、本来の業務に十分な時間が割けなくなり、他の従業員に影響が出ることもあるかもしれません。

リスキリングを導入する際には、学習と本来の業務にかけるリソースのバランスをうまく取ることを意識しましょう。

従業員のモチベーションを維持する仕組みが必要

リスキリング中のモチベーション管理にも、経営者や指導者は注意を払わなければなりません。リスキリングの途中で、モチベーションを保てなくなる従業員が一定数出てくる可能性があるためです。

モチベーションが下がる原因としては、周囲よりも習得が遅れてしまったり、知らないことを学ぶ中でストレスを感じたりすることが挙げられます。リスキリングの効果を最大化するためには、モチベーションを維持する仕組みを構築することが重要です。

例えば、仲間との協力や適度な刺激、報酬や認定制度の導入、成功体験の共有などはモチベーションの持続に有効に働くでしょう。

社内で協力してもらえる体制・環境を整える

リスキリングへの賛同者が社内に少なければ、リスキリングの継続はおろか、導入自体も難しくなってしまいます。従って、経営陣は従業員に対してリスキリングのメリットをしっかりと伝え、将来的にプラスになることを理解してもらうように努めましょう。

導入後も、リスキリングの進捗や成果をこまめに報告する仕組みを作り「見える化」することで、進捗状況や効果測定がスムーズになります。経営陣が自らリスキリングの環境構築に取り組み、他の従業員に対してもその重要性を示すことも肝心です。

また、リスキリングに対する賛同者を集めることは、リスキリングを行いやすい社内協力体制を強化でき、前向きに取り組みやすい雰囲気作りにもつながります。リスキリングを進めるにあたっては、社内の支持を得るためのコミュニケーションとリーダーシップが欠かせないといえるでしょう。

社内のリスキリングに合うコンテンツにする

リスキリングの効果を最大化するためには、社内の課題にマッチしたコンテンツを選定しなければなりません。どれだけ高レベルなコンテンツを準備しても、社内で抱える課題や従業員の現状レベルにマッチしていなければ、有用な効果は見込めないでしょう。

もし、社内でリスキリングのコンテンツ選びに迷った場合は、外部の専門家のアドバイスを仰ぐのも一つの方法です。豊富なリスキリングの実績を持つ専門家は、社内の状況に合った最適な提案をしてくれるでしょう。

コンテンツ選定はリスキリングの成否に大きく影響するため、慎重に進めることが大切です。

【企業担当者向け】リスキリング促進マニュアル

どんな分野のリスキリングを促進すべき?

リスキリングを促進すべきスキルは多岐に渡りますが、主に以下の5つが学ばれています。

ITスキル

プログラミングや情報セキュリティ、ネットワーク、データ管理などの知識や技術は、自社で対応できる人材がいるとより効率的な業務革新につながるスキルです。

ITパスポートや基本的情報技術者試験、Python3エンジニア認定試験、AWS認定資格、情報セキュリティマネジメントなどの資格取得に向けたリスキリングを促進し、取得手当などでモチベーションアップを図るとよいでしょう。

マーケティングスキル

商品開発や市場分析、SEOなどのマーケティングスキル、デジタルマーケティングは、売れる製品やサービス作りにとても役立つものです。顧客満足度の向上や新規顧客の獲得などでの強みにもなります。

マーケティング検定やWebアナリスト検定、Internet Marketing Analyst(IMA)検定などの取得促進を進めると良いでしょう。

データ分析

統計検定やデータサイエンティスト、G検定の資格、データベーススペシャリスト試験、Python3エンジニア認定データ分析試験などのスキルに長けた人材を育成すれば、データの整理や加工、分析などの対応力を身につけた人材の輩出に寄与します。

語学スキル

海外に拠点を持つ、あるいは今後に海外進出を検討している企業にとって、従業員の英語スキルは不可欠です。TOEICやTOEFLの目標点を決めて取得手当などでリスキリングを促進すれば、海外向け人材の育成につながるでしょう。

マネジメントスキル

リーダーやマネージャーなどの中間管理職の不足が課題なら、企業のリソースやチーム連携などを管理するマネジメントスキルの取得を促進したいところ。プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(PMP)、プロジェクトマネージャー試験などに向けたリスキリングを支援すれば、企業の中核となる人材育成の下支えになります。

リスキリング実施のステップ

①事業戦略やデータを基に獲得したい人材像やスキルを定める

「どのような事業戦略を目指しているか?」「どんな人材やスキルなら、今後の計画に貢献できそうか」などを確認します。

②従業員のスキルを可視化する

「どの従業員にどのようなスキルが適しているか」を可視化すれば、リスキリングプログラムの設計や人材配置が最適な形になります。人材管理システムの利用も効果的です。

③実施方法や教育プログラム内容を考える

報酬やインセンティブ、成果に応じて評価制度を用意すると、モチベーションアップに寄与します。

社内学習専用スペースやリモート環境の整備など、従業員がリスキリングに集中できるような体制を提供することも検討しましょう。

④メンター制度やキャリアパスを整備する

従業員が学習に不安を感じるとき、経験者や専門家などのメンターの存在があると悩みを気軽に相談できます。

また、リスキリングの成果や将来などのキャリアパスを従業員に明示しておくと、学習の意義やメリット、自身の成長を見出せるようにもなります。

⑤従業員に取り組ませる

整備した学習環境やメンター制度、キャリアアパスを活かし、リスキリングを導入します。

⑥習得したスキルや知識を実践で生かす

知識・スキル向上や資格取得などの結果が見えてきたら、実際の業務で活用してもらいましょう。必要なスキルを適切な場で使えば、個人はもちろん企業としての力も強くなります。

⑦効果検証・見直しを行う

リスキリングも通常の業務と同様、改善と革新が必要です。導入して完結するのではなく、問題点や課題点を必ず探し、より良い制度になるようPDCAを回ししましょう。

大手企業のリスキリング事例

富士通株式会社

日本を代表する総合エレクトロニクスメーカーである富士通株式会社は、従業員のDXスキル育成や生産性向上を目的にリスキリングを実施しています。

特に営業職へのアプローチが革新的で、「業種の枠を超えた新たなビジネス創出を担うビジネスプロデューサー」として、デザイン思考やアジャイル開発などの教育プログラムを提供しています。

Microsoft(マイクロソフト)

世界最大手のソフトウェア開発企業であるマイクロソフトは、社外に向けてのリスキリング・再就職プログラムを整備しています。

コロナ禍で失業した社会人に無償のリスキリング支援を全世界で提供、グループ企業や他社との連携、ICTスキルのeラーニングなど、自社の経験とノウハウを活かした教育環境を展開しています。

【注目】「従業員が受けたくなる」「エンゲージメントも上がる」リスキリングの手段とは?

「リスキリングも促進できる福利厚生」という選択肢

ベネフィット・ステーションは、グルメ・レジャー・ショッピングに加え、eラーニングなどの学習コンテンツ、育児・介護、引っ越しなどライフイベントに関わるものまで140万件以上のサービスをご提供する総合福利厚生サービスです。「多様かつ高品質なサービスを優待価格で利用できる」と多くの企業様にお喜びいただいています。

ベネフィット・ステーションのを活用したリスキリング

ベネフィット・ステーションでご提供している『フリーeラーニング』を活用すれば、追加で費用を掛けることなく従業員のリスキリングを促進できます。

特徴①約2,000種類の学習をご提供

フリーeラーニングでは、ネットラーニング、BISCUE®、レビックグローバル、テンミニッツ・アカデミー、ゼミネット、トレジャーフットといった多岐に渡る講座をご用意しています。

ネットラーニングでは、情報技術やビジネススキルはもちろん、Office・マネジメントスキル・語学・資格試験対策などの講座を受講できます。行動基準やマネーリテラシーなどの講座もご提供しており、多角的なスキルアップが可能です。

利用者様の学習スタイルも考慮し、体型立ててじっくり学ぶ『認定修了コース』とトレンドを抑えて5分で学ぶ『マイクロラーニングコース』の2種類から、就業環境や生活に合わせたコースを選んでいただけます。

BISCUE®では、情報技術やビジネス基本、ヒューマンスキル、IT、マネジメント、財務など、必要性の高いテーマを展開しています。効率的に学べるコースや『期間限定・新作お試し』、管理オプションなどのサービスも豊富です。

レビックグローバルでは、内定者や新入社員、管理職などポジションに合わせた講座が揃っています。社会人基礎力やビジネスマインド・スキル、ロジカルシンキング、コミュニケーションなどのほか、倍速仕事術や経営分析・戦略といったユニークな講座も豊富です。上位コンテンツを常に公開しており、必要性や効果の高い講座を選びやすくなっています。

テンミニッツ・アカデミーは、ビジネス経営や時事・社会、生き方や学びについて、日本を代表する有識者による講座を受けられます。内容はテキストでも確認可能です。

そのほかにも、約2,000時間分の資格試験対策を展開する『ゼミネット』、リスキリングや副業、AIを用いたスキルアップについて解説する『トレジャーフット』など、目的に応じたコースを多数ご提供しています。

特徴②好きな時間に受講できる

フリーeラーニングは、スマートフォンやタブレットでも視聴可能です(一部パソコンのみのコースあり)。ご自分のペースで繰り返し受講もでき、仕事や生活スタイルに合わせたリスキリングができます。

スクールに通学する必要がなく、オンラインで学びが完結する点がメリットです。

特徴③繰り返し受講できる

ご提供する講座には「繰り返し」の機能がついているため、重要なポイントや聞き逃したポイントなどを再確認できます。

特徴④マイページ機能の充実

「マイページ機能」では受講状況が更新され、ご自身の学習進度を把握できます(一部マイページのないコースあり)。

福利厚生拡充×リスキリング促進の成功事例

中部電力株式会社

中部地方を中心にエネルギー事業を展開する中部電力株式会社は、ベネフィット・ステーションを通じ、カフェテリアプランを用いたリスキリングの促進を行いました。

従来は住宅や教育、育児・介護など生活に根差した支援が多かったところ、多様化する従業員のニーズに応えるべくカフェテリアプランのメニュー充実に注力。加えて、2023年10月に「自らの学び」を支援するための取り組みとして、語学・資格取得に関する教材費、自己啓発にかかる費用を支援する制度を導入。学習時間を確保するため、育児・介護施設サービス利用にかかる費用の補助も加えました。

結果、従業員の大半が講座を受講し、社内ではスキルや生活の質の向上について高評価を得られています。

株式会社はとバス

関東地方を中心に、定期観光バスや路線バス、貸し切りバスを手掛ける株式会社はとバスは、ベネフィット・ステーションの導入で人材定着の取り組みを実践しました。

社員旅行やファミリーサマーチケットを復活させ、従業員の方々が快適に働ける環境づくりを推進。「ファミリーサマーチケットが家族から喜ばれた」「家族から、自身の成長を褒められた」など、従業員の方からも喜びの声が寄せられています。

賃上げ以外でも従業員の方の所得を上げるため、ベネフィット・ステーションのフリーeラーニングを活用したリスキリングに注力していく方針です。

日本出版販売労働組合

全国の出版社や書店、コンビニエンスストアの間で書籍や雑誌の流通を担う日本出版販売株式会社の従業員の方々で構成されている日本出版販売労働組合は、組合設立65周年を機にベネフィット・ステーションを導入。eラーニングを通じてリスキリングをサポートし、従業員の方のスキルアップにつなげています。

「すき間時間を活用できる」「過去問題を確認できる」など、従業員の方の意欲も高まっているといいます。

総合福利厚生サービス ベネフィット・ステーション

ベネフィット・ステーションは、従業員満足度を向上し、健康経営やスキルアップを促進する総合福利厚生サービスです。

グルメやレジャー、ショッピングだけでなくeラーニングや介護・引っ越しなどライフイベントに関わるものまで、

140万件以上のメニューを取りそろえています。

さらに
Netflixが見放題のプラン
お得な特典や割引がついた給与天引き決済サービス

などをご用意しています。


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