株式会社はとバス
旅行・宿泊 501-1000名- 取り組み内容
- ・コロナ禍以降、観光業が急激に回復しており人材不足が顕著なため、採用と定着に注力
∟採用:夏季インターンシップの実施、学生向けの仕事体験の機会を創出、オンラインでの会社説明
∟定着:働きやすい環境整備とより会社に愛着心を持っていただくための取り組みとして、社員旅行およびファミリーサマーチケットを復活
・ベネフィット・ステーションの利用促進
- ベネフィット・ステーション導入の目的と決め手
- ・全社員がいつでも気軽に福利厚生、共済事業を使える機会を提供したいため
∟慶弔給付やファミリーサマーチケット、慶弔給付は1年間の中で利用や給付されるタイミングが限られている
∟共済会費として社員からお金をいただいている中で「どのタイミングでも全社員に公平に利用できる福利厚生を提供したい」という思い
- ベネフィット・ステーションの社内周知の方法
- ・労働組合の福利厚生部(運転士、バスガイド、整備士、事務職の代表者が福利厚生について議論・検討する組織)によるベネフィット・ステーション周知のポスター作成
- 今後の課題
- 社員の定着とスキルアップをより図っていく
∟労働環境の改善や賃金を含めた待遇面の検討、賃上げ以外でも福利厚生で社員の可処分所得を上げる
東京、神奈川の定期観光バスをはじめ、郊外への募集型企画旅行や修学旅行などの貸切バスの運行、東京都交通局からの路線バス受託事業などを手掛ける株式会社はとバス様。特に、主力事業である観光バス事業では、時代のトレンドや新たな名所などを取り入れた多彩なコース展開で運行開始から76年間愛され続けています。
そんな株式会社はとバス様は、「社員の定着とスキルアップを目指して、より社員に喜んでもらえるような制度設計」に取り組んでいらっしゃいます。
今回は、株式会社はとバス様の具体的な人事施策の取り組み内容や、ベネフィット・ステーションの活用状況についてお聞きしました。
安全・安心を第一に、「おもてなしの心」を大事にしたバス旅を運行開始から76年間お届けする会社
ー事業内容について教えてください。
高柳:当社は、黄色いバスで東京観光をするという印象を持っていただいておりますが、東京、神奈川の定期観光バスをはじめ、郊外への募集型企画旅行や修学旅行などの貸し切りバスを運行しています。また東京都交通局からの路線バス受託事業や、ホテル事業、不動産事業についても手掛けております。
特に、主力事業である観光バス事業では、時代のトレンドや新たな名所などを取り入れた多彩なコース展開で運行開始から76年間ご愛顧をいただいております。バス旅を知り尽くしたはとバスが企画するツアーは、気軽な日帰りツアーからゆったり楽しめる宿泊ツアーまで安全・安心を第一に、「おもてなしの心」を大事にしたバス旅をお届けしています。
ー現在、どのような職務をご担当されていらっしゃいますか?
高柳:人事部門の課長として、人事に関する全体を見させていただいております。募集から採用、また給与から制度、福利厚生に関することなど多岐にわたります。また、研修課長でもありますので、入社後の初期研修から階層別研修や資格取得まで研修に関わる全般を担当しております。
ーどういう思いをもった社員の方が多いですか?
高柳:当社は、接客業を主体とした企業ということもあり、おもてなしの心を大切に、どのようにしたらお客さまに喜んでもらえるかという思いを持った社員が多いと感じます。
総じて、明るく元気な社員が多く、はとバスに入社を希望される方も接客や人を喜ばせる仕事をしたいという思いを持った方が多いのが印象です。あと、旅行が好きという社員は多いですね。
観光業以外にも路線バス受託事業や不動産事業など、様々な事業に取り組んでいますが、どの分野でもお客さまにいかに喜んでいただけるか、満足していただけるかを考えている社員が多いです。
会社に愛着心を持ち続けてもらうため福利厚生の充実に尽力
ー人事として現在力を入れていることを教えてください。
高柳:現在、力を入れていることは、採用と定着の二つです。コロナ禍以降、観光業が急激に回復しており人材不足が顕著であり、人材の採用と定着は優先して取り組まなければならない課題と認識しています。
ーそうなんですね、採用についてはどのような取り組みを行っていますか?
高柳:採用については会社について深く理解してもらうために事務総合職では夏季インターンシップを昨年から始めたり、事務に限らずバスガイドでも就職活動をしている学生さん向けの仕事体験の機会を設けています。遠方からでも参加できるようオンラインでの仕事紹介も積極的に行っています。
ー続いて定着についてはどのような取り組みをしていますか?
高柳:定着については、働きやすい環境整備とより会社に対して愛着心を持っていただけるための取り組みを実施しています。働きやすい環境整備としては、女性の育児休業はもちろんのことですが男性の育児休業を取りやすい環境を作ること、利用しやすい時短勤務制度の構築等を実施しています。
会社に対して愛着心をもって働き続けてもらうための取り組みとして福利厚生の充実に力を入れています。コロナ禍で実施が出来ていなかった社員旅行の復活や、夏に社員に配布されるファミリーサマーチケットと呼ばれる招待券の復活を行いました。
ーファミリーサマーチケットはどのようなものですか?
高柳:ファミリーサマーチケットは社員に年一回支給されるはとバスの企画旅行や定期観光を家族で楽しんでもらうためのチケットです。コースにもよりますが、複数名が無料で乗車することが出来ます。
毎年、9割以上の消化がされており、社員からの評判も良い福利厚生の一つとなっています。例えば管理部門の社員や路線バスの運転士など、普段はとバスの商品に触れ合うことが少ない社員とそのご家族にも、当社の商品を深く知ってもらいエンゲージメントを高める機会を作っています。
ー他にはどのような福利厚生がありますか?
高柳:はとバスの定期観光や企画旅行は一部を除き最大30%の社員割引が何度でも適用されたり、当社の整備部門で手掛けるマイカーの車検、点検の社員割引なども行っています。共済会としても慶弔給付などを実施しています。
社員旅行についても冬の時期に希望者のみではありますが全社員を対象に実施しています。普段接することのないような社員同士の接点を作ることにより、お互いの仕事理解にもつながり仕事を円滑に進められるきっかけづくりをしています。
若手には敬遠される傾向にある社員旅行ですが、行ってみると意外と楽しいという意見を聞いております。一時は参加率の低下で廃止も検討されたことがあるのですが、他社様の社員旅行を手掛けるはとバスが自社の社員旅行を廃止してはならない、との意見があり存続しております。
これからも社員の声を取り入れて続けていきたいと考えています。
ーはとバス様ならではの特徴的な福利厚生ですね。
高柳:はい。ありがとうございます。
とはいっても、慶弔給付やファミリーサマーチケット、社員旅行は、一年間の中で利用や給付されるタイミングはどうしても限られてしまいますので、年間通じていつでも利用できる福利厚生としてベネフィット・ステーションを導入しています。
どのタイミングでも全社員に公平に利用できる福利厚生を提供したいという思いからベネフィット・ステーションを導入
ー先ほどお伺いしたベネフィット・ステーションについて導入いただいている理由について教えてください。
高柳:全社員がいつでも気軽に福利厚生、共済事業を使える機会を提供したいという思いでベネフィット・ステーションを導入しています。先ほどもお話した通り、慶弔給付やファミリーサマーチケット、社員旅行は、一年間の中で利用や給付されるタイミングはどうしても限られてしまいます。
共済会費として社員からお金をいただいている中で「どのタイミングでも全社員に公平に利用できる福利厚生を提供したい」という思いからベネフィット・ステーションの導入を行っています。
ー過去、一度退会して再度導入されたとのことですが、どういった理由で退会されましたか?
高柳:以前、導入していた際は利用率が低迷しており、退会に至りました。当時はWEBサイトがなく大きな冊子から利用したいメニューを選ぶというシステムでしたが、「使いづらい」という意見が社内で上がり、これまで福利厚生として提供していたファミリーサマーチケットや社員旅行をより充実させ社員の満足度を図っておりました。
ーそういった中で、再度導入に至った経緯について教えてください。
高柳:退会してから数年が経過し、先ほどお話した共済会からの慶弔給付や社員旅行、ファミリーサマーチケットを中心に福利厚生制度を整えていましたが、通年にわたって何か社員に接点を持ち続けられるものはないかと検討しておりました。
そのタイミングでベネフィット・ワンの営業担当より、5,000ポイント付きのプランやWEBサイトからの予約ができるようになったことを案内いただき、社内で再検討したところ2015年に再導入に至りました。時代の流れに合わせて紙からWEBサイト、アプリケーションとより使いやすいサービスへと変化していることを評価し契約継続をしています。
ーそのようにおっしゃっていただきありがとうございます。契約を再開したことで社員の方からの反響はありましたか?
高柳:やはり、「WEBサイトから予約ができることで使い勝手が良くなった」という意見がありました。また、毎年付与される5,000ポイントが非常にお得感があるという声を頂戴しています。
ーベネフィット・ステーションの利用率は60%と高いですが、利用率向上の秘訣を教えてください。
高柳:他社と比較して利用率の向上につながっている要因としては、やはり5,000ベネポの付与の効果が大きいのではないかと考えています。
ベネフィット・ステーション内で使えるポイントを事前に付与することで、社員の興味関心を引くことができています。
このポイントを使うためにログインする必要があり、ベネフィット・ステーションの利用のきっかけになっているのではないかと考えています。失効期限の1~2か月前に労働組合からチラシやポスターにて案内することで、「急いでログインして使用した」という方や「使い方がわからないので教えて欲しい」等の声をいただくこともあります。
労働組合が制作する福利厚生制度をお知らせするポスターにより利用率の向上へ
続いて福利厚生の取り組みについてどのように周知していますか?
木村:労働組合としても、福利厚生制度の充実は組合員のために重要なことだと考えています。毎年労働組合の運動方針(スローガンのようなもの)を決めるのですが、必ず「福利厚生の充実、福利厚生の拡充」といったように、“福利厚生”という文言が入っており、組合員が福利厚生制度を重要視していることがわかります。
そして、労働組合内には福利厚生部という各職種(運転士、バスガイド、整備士、事務職)の代表者が集まって福利厚生制度について議論・検討する組織も存在しています。ここで話し合われたことを会社に届けることで、組合員の意見が反映された福利厚生制度になっていると感じます。
また、福利厚生制度をお知らせするポスターの作成も、この福利厚生部が担っています。ベネフィット・ステーションのベネポ付与など、組合員にとって大切なお知らせを目に留まりやすい凝ったデザインで作成し、福利厚生制度が組合員に万遍なく行きわたるための大きな役割を果たしてくれています。
今後の目標としては、福利厚生制度をより効果的に組合員に周知するための、リーフレット(冊子のようなもの)を作成・配付したいと考えています。
ー取り組みの結果、どのような効果が出ましたか?
高柳:愛着心やエンゲージメントの向上、業務の円滑化に寄与していると実感しています。普段あまり接することがない社員同士の交流により、次に一緒に仕事をする際の円滑化や、他の職種の同僚も現場で頑張っているというのが共有され、会社の一体感がうまれるきっかけになりました。
また、ファミリーサマーチケットや社割等で自社の商品を利用することによって改めて商品の良さや作り手、運行側の気持ちに気付いてもらい、社員がより会社に愛着をもって働き続けられるようになったと実感しています。
社員の声
ー会社の人事制度や福利厚生制度についてどのように思いますか?
楮本様:現在あります福利厚生制度の1つ、ファミリーサマーチケットは親孝行ができるはとバスならではの福利厚生だと考えております。
私は感染症対策により配布がなくなった時期を除き入社以来、毎年両親を招待しまして、私が案内するバスに乗ってもらっております。両親に「楽しかったよ」とか「上手だったよ」「去年より成長したよ」と言われると、やはり一番嬉しいですし、非常にやりがいを感じます。
はとバスにいるからこそできる親孝行だと考えておりますので、今後も毎年1度配布されるファミリーサマーチケットを両親にプレゼントして、親孝行をしていきたいなと考えております。
ーその中でもベネフィット・ステーションについてはどのように思いますか?
楮本様:今年から新たにベネフィット・ステーションのアプリがリリースされて以前よりも使いやすくなったなと感じております。また、年に1度配布される5,000ポイントも様々なポイントに交換することができるので、私が普段使っているポイントに交換をして無駄なく利用しております。
先日も温泉施設で利用しました。また温泉施設だけでなくテーマパークや飲食店など身近な施設でお得に買い物であったり食事ができるのも魅力です。今後も5,000ポイントだけでなく普段の生活にうまく活用していきたいと考えております。
社員に喜んでもらえる制度設計を行い、定着とスキルアップを図る
ー人事として今後の課題、展望、取り組みたいことがあれば教えてください。
高柳:今後の課題としては、社員の定着とスキルアップをより図っていきたいと考えています。具体的な定着への対策としては、労働環境の改善や賃金を含めた待遇面を変えていく必要があると考えています。
労働環境の改善としては、子育てと仕事の両立を会社としてもより支援し、子育てをしながらでも安心して働き続けられる制度を設計していきたいと考えています。
待遇面の改善については、福利厚生も大きな要素だと考えています。物価も上がり続けていく中で、賃上げ以外でもいかに社員の可処分所得をあげていくか、ということも重要だと思います。社員のスキルアップという面については、残念ながらまだ利用の少ないベネフィット・ステーションを利用したeラーニングの活用などを社としても検討していきたいと考えております。
ベネフィット・ワンのサービスを活用し、社員に喜んでもらえるような制度設計をして、社員の定着・スキルアップを図ってまいりたいと思います。
「福利厚生」に取り組もうと
お考えの企業担当者さまへ
ベネフィット・ステーションは、従業員満足度を向上し、健康経営やスキルアップを促進する総合型福利厚生サービスです。
グルメやレジャー、ショッピングだけでなくeラーニングや介護・引っ越しなどライフイベントに関わるものまで、幅広いメニューを取りそろえています。
さらに
・Netflixが見放題のプラン
・お得な特典や割引がついたサービスを会員企業の従業員様が給与天引きでご利用頂ける、給与天引き決済サービス
などをご用意しています。