人材育成

【2026年最新】マネジメントとは|基礎と手法、トレンドまで徹底解説

人材不足や働き方の多様化により、マネジメントに求められる役割は大きく変化しています。

本記事では、マネジメントの定義やドラッカーの基本理論から心理的安全性・リモートワーク・DEIB・人的資本経営といった令和の最新トレンドまでを体系的に解説。さらに、マネジメント能力を高める具体的な方法や現場で陥りがちな課題への実践的な解決策も網羅しています。

【5分で理解】マネジメントとは?の基礎

マネジメントとは

マネジメントの定義

マネジメントとは単なる「管理」や「監督」ではなく、「組織の目標を達成するために「ヒト・モノ・カネ・情報」といった経営資源を効果的に配分し、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を継続的に回しながら成果を最大化する戦略的な活動」を指します。

部署が増えて組織構造が複雑になったり人材が多様化して個々の事情やライフステージが異なったりすることなどによって、従来の画一的な管理手法では対応が困難な課題が数多く発生している現代の中堅企業から大企業においては、マネジメントを「組織全体を動かす仕組み」として捉える必要があります。

昨今、多くの企業が直面している「離職率の高さ」「人材獲得競争の激化」「管理職育成の困難さ」といった課題は、個人のスキル不足だけでなく組織の制度や運用ルールの構造的な問題に起因するケースが少なくありません。目標設定が曖昧なまま厳格な評価が行われていたり権限が与えられないまま責任だけが求められたりする状況では、優秀な人材であっても十分な成果を上げることは困難です。そのため、現代におけるマネジメントは「管理職個人のスキル」という従来の捉え方を超えて「組織全体で設計・運用すべき統合的なシステム」として位置づけられています。評価や目標管理、福利厚生などの人事制度を通じてマネジメントを支援する土台を構築することが、企業の成長には不可欠といえるでしょう。

ドラッカーが提唱した「マネジメント」とは

「マネジメントの父」とも呼ばれるピーター・F・ドラッカーは、マネジメントを「組織に成果を上げさせるための道具・機能・機関」として定義しました。また、マネージャーを「組織の成果に責任を持つ者」と位置づけ、役職や肩書きで判断するのではなく、成果への責任を負うすべての人をマネージャーとして捉える革新的な視点を提示しています。

職位だけが与えられて予算や人員、実質的な権限が伴わない状態では、ドラッカーが定義したマネジメントの機能を果たすことはできません。権限と責任のバランスを適切に設計し、管理職が成果に対して実質的な責任を果たせる環境を整備することが求められます。

ドラッカーは、マネジメントが果たすべき役割として以下の3つを挙げています。

1. 自らの組織に特有の使命(ミッション)を果たすこと

企業の存在意義と社会への貢献を明確化し、その実現に向けて経営資源を戦略的に配分することを指します。そのためには、企業のミッションを従業員の日常業務に落とし込む仕組み作りが重要。日々の業務指導やコミュニケーションに加えて評価や目標管理、研修、福利厚生などの人事制度も活用し、従業員一人ひとりがミッション実現に参画できる環境を構築する必要があります。

2. 仕事を通じて働く人を生かすこと

従業員の強みを活かし、能力を最大限に発揮できる環境を整えることを指します。環境整備とは単にその人に合った部署に配置するだけでなく、成長する機会を提供する・公正に評価する・働きがいのある職場をつくるといった人を育て生かすための総合的な取り組みにまで及びます。従業員の学びを支援する制度や自己啓発を促す福利厚生も、従業員を生かすための重要なマネジメント施策といえるのです。

3. 社会の問題解決に貢献すること

企業を「社会の一員」として捉え、利益を追求するだけでなく雇用を創り出す・地域に貢献する・環境に配慮するといった社会的責任を果たすことを指し、近年注目される「人的資本経営」「ESG経営」「サステナビリティ経営」もこの考え方の延長線上にあります。人材への投資を「コスト」ではなく「将来の価値を生み出す原動力」として位置づける視点が求められます。

3つの役割は、マネジメントを「業績向上のための管理技術」という狭い概念から「組織・人材・社会を統合的に発展させる仕組み」という広い概念へと発展させました。現代の人事・総務担当者にとって、自社の人事制度や福利厚生施策を設計する際の根本的な指針として活用できる考え方といえるでしょう。

特に重要なのは、ドラッカーが「責任」をマネジメントの中核概念として位置づけた点です。成果・部下の成長・社会への影響に対する責任を自覚し、それを果たすための仕組みを構築することが、真のマネジメントの本質なのです。

※参照:P.F.ドラッカー(著)、上田惇生(訳)『ドラッカー名著集13 マネジメント[上]課題、責任、実践』(ダイヤモンド社、2008年12月)p.43(https://drucker.diamond.co.jp/works/detail/28.html

リーダーシップとマネジメントの違い

ビジネスの現場では「リーダーシップ」と「マネジメント」が混同されがちですが、両者は異なる概念であり、経営学の領域では「マネジメントは物事を正しく行うこと(doing things right)、リーダーシップは正しいことを行うこと(doing the right things)」という表現で両者の違いが語られています。

管理職の育成や評価制度の設計を進める際には、この違いを理解することが重要です。特に近年のVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)時代においては、従来の管理中心のアプローチだけでは組織の成長は望めません。上意下達の組織運営が主流であったかつての日本企業では「管理・調整」能力が重視されてきましたが、今や変化に対応し組織を牽引する力も同様に求められているのです。

項目 リーダーシップ マネジメント
本質的な役割 組織の方向性を示し、
変革を促す
組織の仕組みを整え、
目標達成を確実にする
問いかける内容 「どこに向かうべきか」
「なぜそれをするのか」
「どのように進めるか」
「誰が何をするか」
重視する視点 中長期的なビジョン 短期・中期の実行計画と
進捗管理
人を動かす力の基盤 信頼・共感・人間的な魅力 役職・権限・組織のルール
何に働きかけるか 人々の心や意欲
(モチベーション・エンゲージメント)
業務の進め方や経営資源
(ヒト・モノ・カネ・情報)
変化との関わり方 変化を起こし、新しい方向性を決める 変化を管理し、
安定した運営を保つ

重要なのは、リーダーシップとマネジメントは対立する概念ではなく車の両輪のように補完し合う関係であるということ。ビジョンだけがあっても実行する仕組みがなければ絵に描いた餅になりますし、効率的な管理体制だけがあっても進むべき方向が定まっていなければ組織は迷走してしまいます。

現代の管理職、特に実務と管理業務を兼任するプレイングマネージャーには、「業務遂行能力は高いが部下を導けない」「実務に追われてチーム全体のビジョンを示せない」といった課題が頻繁に見られます。管理職を育てる際は、リーダーシップとマネジメントの両方を段階的に身につけられる研修の仕組みを整える必要があるのです。

例えば新任の管理職である係長や主任クラスにはチーム運営やメンバー育成のスキルを、経験豊富な管理職である部長や課長クラスには部署全体のビジョン策定や変革のためのリーダーシップを重点的に強化するなど、役職や経験に応じた能力開発とそれを適切に評価する制度の設計が必須といえます。

マネジメントはなぜ必要?その役割とは

経営学者チェスター・バーナードは「組織は共通目的・貢献意欲・コミュニケーションの3要素によって成立する」と提唱していますが、これらが連動して機能するためにはマネジメントが重要な役割を果たします

  • 仕事の進め方を見直して生産性を高める
  • 多様な働き方に合わせて業務を調整する
  • 人材を育てて長く働いてもらう
  • 働きやすい職場環境をつくる

マネジメントが上記4つの役割を担うことで、企業の成長と従業員満足度を同時に実現する土台となるのです。

一例として、神奈川県の住宅会社「建新」では、企業理念として掲げる「All-Win」(関わるすべての人を幸せに)を実現するため、週休2日制が無いことも珍しくない建設業界で週休2日制を導入。2021年には週休3日制を試験的に導入し、翌年には全社員に月1回の週休3日制を適応するというスピーディな取り組みを進めました。
残業の抑止や労働時間短縮のため20時完全閉館を導入。より効率的に働けるようクラウド上で工数管理ができる現場管理システムも導入し、健康経営の推進と社員の余暇充実に寄与しています。

また、社員のスキルやマネージャーの管理能力向上のため年代別・役職別・部門別など細かくセグメントされた自社オリジナルの研修を実施しています。
結果的に、2019年度は平均40時間だった残業時間を約20時間にまで減らしつつも、業績は3年連続前年比130%増を達成。ブランドイメージの向上により、採用応募者数も増加しているといいます。

働きやすい環境を整えることでワークライフバランスを実現し、個々にマッチした研修の実施で人材を育成して生産性を高める…というマネジメントの4つの役割が連動して機能している好例といえるでしょう。

※参照:内閣府「全ての人が活躍できる働き方の推進に向けた取組事例集」(令和5年度)(https://wwwa.cao.go.jp/wlb/research/wlb_r0609/2.pdf

マネジメントの種類

マネジメントは、組織における立場や対象領域によって求められる役割が異なります。人事・総務担当者が管理職育成や制度設計を行う際には、これらの違いを理解することが重要です。

階層別マネジメントとは

組織の階層によって、マネジメントの範囲と責任は大きく変わります。

階層 主な対象 中心的な役割
トップマネジメント 企業全体 ビジョン・戦略策定、経営資源の配分決定
ミドルマネジメント 部門・部署 戦略の具体化、上層部と現場の橋渡し
ローアーマネジメント チーム・現場 日常業務の直接管理、メンバーの指導・支援

それぞれの階層で必要なスキルや視点が異なるため、階層別の研修設計や評価制度の構築が求められます

業務別マネジメントとは

対象となる業務領域によってもマネジメントは多様化します。代表的なものとして、プロジェクトの進行管理を行う「プロジェクトマネジメント」・従業員の配置や戦略的育成を担う「タレントマネジメント」・組織の知識共有を促進する「ナレッジマネジメント」、事業継続リスクに備える「リスクマネジメント」などがあります。

セルフマネジメントとは

セルフマネジメントとは管理職自身が自分の感情や健康、時間やキャリアを主体的にコントロールする能力を指し、タイムマネジメントやストレスマネジメントなどが含まれます。
ドラッカーが指摘するように、自分自身を適切に管理できない者が他者をマネジメントすることは困難です。あらゆるマネジメントの基盤となる最も重要なスキルといえるでしょう。

【5分で把握】マネージャーが行うべきマネジメントとは

マネージャーが行うべきマネジメントとは

ドラッカー発・マネージャーが行う5つのマネジメント業務

ドラッカーは、マネージャーが果たすべき基本的な業務として5つの要素を提唱しました。

これらは業種や職種を問わず、あらゆる組織のマネージャーに共通して求められる業務とされています。マネジメント研修や評価制度を設計する際には、5つの業務が適切に遂行できる環境を整備するようにしましょう。

目標を設定する

マネージャーの最初の業務は、組織全体の目標を自部門やチームの具体的な目標に落とし込み、一人ひとりが達成すべき成果を明確にすることを指します。単に数値を掲げるだけでなく「何をもって成果とするか」を定義し、その実現のために誰が何をすべきかを具体化します。

目標設定において重要なのは、経営層の方針をメンバーが理解できるレベルまで翻訳すること。期限や優先順位を明確にして自分の仕事が組織全体にどのように貢献するのかを示せば、メンバーは働く意義を具体的にイメージし“自分ごと”として取り組むようになるでしょう。反対に目標があいまいなまま業務を進めるとメンバーに迷いが生じ、組織全体のパフォーマンスが低下するおそれがあります。

組織する(チームをつくる)

設定した目標を達成するために適切な人材を配置し、役割を明確にしてチームを構築することを指します。メンバーの強みや経験、成長段階を考慮しながら誰がどの業務を担当するかを決定し、必要な権限とリソースを提供します。

組織化には単なる人員配置だけでなく、業務プロセスや報告ライン、情報共有の場の設計も含まれます。メンバー同士が協力しやすい関係性を築き情報共有の仕組みを構築することで、チームが円滑に機能する土台をつくるのです。

動機づけとコミュニケーションを行う

メンバーの意欲を引き出し、主体的に業務に取り組める環境を整えることを指します。

ドラッカーは動機づけとコミュニケーションを一体のものとして捉え、対話を通じてメンバーの仕事への意欲を高めることの重要性を説いていますが、「対話」には1on1ミーティングや面談を通じてキャリアや不安を丁寧に聞き、進捗だけでなくできたことや成長した点を具体的にフィードバックすることも含まれます。

近年重視されている「心理的安全性の担保」もこの業務の重要なテーマです。

評価・測定する

ドラッカーは測定可能な目標を設定してその達成度を客観的に把握することの重要性を説いていますが、設定した目標に対する進捗状況や成果を定期的に確認し、必要に応じて軌道修正を行う業務がこれにあたります。

マネージャーには、年度末の人事考課だけでなく日常的な進捗確認や中間レビューを通じて何が成果につながったのか・どこに改善の余地があるのかをメンバーと共に考える姿勢が求められます。そのため、企業は公正で透明性の高い評価基準を整備し、マネージャーが適切な測定とフィードバックを行える環境を構築する必要があるのです。

人材を開発する(育成)

マネージャー自身も含めたメンバーの能力を高め、より高度な役割を担えるよう育成することを指します。日常業務を通じた指導(OJT)に加えて研修機会の提供や新しい挑戦の場を用意し、計画的に人材を育てていきます。

ドラッカーは「仕事を通じて働く人を生かす」ことをマネジメントの重要な役割として位置づけており、人材開発はその核心部分といえます。短期的な業績達成だけに目を向けるのではなく、中長期的な視点で組織の人材基盤を強化することがマネージャーの責務です。企業側は、マネージャーが部下育成に専念できる時間を確保できるよう業務負荷の調整が必要になってきます。

※参照:P.F.ドラッカー(著)、上田惇生(訳)『ドラッカー名著集14 マネジメント[中]課題、責任、実践』(ダイヤモンド社、2008年12月)p.26(https://drucker.diamond.co.jp/works/detail/29.html

マネージャーがマネジメントで担う4つの役割

マネージャーが日常的に担当する管理領域は4つに整理できます。これらは独立したものではなく、相互に関連し合う役割です。

業務管理

チームの業務を計画どおりに進め、品質や納期を守るための役割を指します。単に進捗をチェックするだけでなく、業務の優先順位を決めたりメンバーのスキルや作業量を考慮して仕事を振り分けたりすることも含まれます。

注意すべきは、特定のメンバーに業務が偏らないよう配慮すること。残業時間の偏りや属人化が起きていないかを定期的に確認し、必要に応じて業務の標準化やマニュアル整備を進めることで、チーム全体の生産性向上を図ります。
近年では、ITツールを活用した業務効率化の推進もマネージャーの重要な役割の一つとなっています。

人材管理

メンバーの能力や適性を一人ひとり把握し、最大限に力を発揮できるよう支援する役割を指します。評価面談や日常の対話を通じて、将来どのような仕事をしたいのか・何を大切にしているのか・得意分野は何かを理解し、適切な業務配置や育成計画に反映させていきます。

また、チームとして必要なスキルを見極め、誰をどのように育てていくかを中長期的に考えることも含まれます。優秀な成果を上げたメンバーには適切な評価とフィードバックを行い成長機会を提供することで、人材の定着と組織全体の能力向上を図ります。

労務管理

メンバーが健康で安全に働ける環境を維持する役割を指します。勤務時間や休暇取得の状況を把握し、長時間労働や休暇未取得のメンバーがいれば早期にフォローすることが求められます。

コンプライアンスの観点から、36協定の範囲内で業務を調整することはもちろんハラスメントの防止やメンタルヘルスケアにも目配りが必要です。問題の兆候に気づいた場合は現場や当事者だけで解決しようとするのではなく、組織全体で職場環境や業務プロセスの課題として対応する必要があります。

リスク管理

チームの業務遂行を妨げる可能性のあるリスクを事前に把握し、影響を最小限に抑える役割を指します。納期遅延・品質トラブル・情報漏えい・人材流出など起こりうるリスクを洗い出し、対策を講じておくことが求められます。

例えば、特定のメンバーにしか分からない業務がある場合はマニュアル化したり複数名で担当したりして業務が滞るリスクを軽減します。些細な変化や報告しづらい問題も気軽に共有できるようなチームをつくることも、リスク管理につながるでしょう。

マネジメントに必要な3つのスキル(カッツ・モデル)とは

ハーバード大学のロバート・カッツが提唱した「3つのスキルモデル」は、マネジメントに求められる能力を体系的に整理する枠組みとして管理職研修や評価制度の設計でも広く活用されています。

テクニカルスキル(業務遂行能力)

担当する業務分野の専門知識や実務能力を指し、営業部門であれば商品知識や提案スキル、製造部門であれば生産技術や品質管理の知識などが該当します。特にローアーマネジメント(係長・主任クラス)は現場業務を直接指導する場面が多いため、このスキルの重要度が高くなります。

株式会社月刊総務の調査によると「ミドルマネジメント層の約9割がプレイングマネージャー」という結果が出ており、実務に偏りすぎてチーム全体のマネジメントに時間を割けなくなるケースも見られます。昇進に伴い、他のタスクとのバランスを見直す必要があるでしょう。

※参照:株式会社月刊総務「ミドルマネジメントについての調査」(2024年3月)(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000060066.html

ヒューマンスキル(対人関係能力)

メンバーや関係者と良好な関係を築いて協力を得ながら成果を上げる能力を指し、傾聴力・交渉力・コーチング力・リーダーシップなどが含まれます。このスキルはすべての階層のマネージャーに共通して重要とされており、特に多様な価値観を持つメンバーをまとめる現代のマネジメントでは欠かせない能力といえます。

コンセプチュアルスキル(概念化能力)

複雑な状況を整理して物事の本質を見抜く能力を指し、論理的思考力・問題解決力・全体を俯瞰して判断する力などが含まれます。階層が上がるほど重要性が増し、トップマネジメントでは組織全体の方向性を決定する際に最も重視されるスキルです。

階層ごとに必要なスキルの違い

カッツ・モデルでは、3つのスキルの重要度が組織階層によって変化するとされています。ローアーマネジメントではテクニカルスキルとヒューマンスキルが中心となり、ミドルマネジメントでは3つのスキルがバランスよく求められ、トップマネジメントではコンセプチュアルスキルの比重が最も高くなります。

この階層によって重視されるスキルの違いを考慮し、新任管理職には実務指導やコミュニケーション、中堅管理職には戦略思考や問題解決を重点的に強化する研修設計が効果的です。

【+α】令和のマネジメントを知る~トレンドから課題、能力UPの方法まで~

DEIBのイメージ

令和のマネジメントで注目すべき5つのポイント

1.「心理的安全性の担保」できていますか?

心理的安全性とは、組織の中でメンバーの誰もが率直に意見を述べ、自由に質問できる状態を指します。ハーバード大学のエイミー・C・エドモンドソン教授が提唱したこの概念は、単に「仲が良い職場」や「居心地の良い環境」とは異なります。失敗を恐れずに懸念を伝えられる・反対意見を述べられる・分からないことを素直に質問できる環境こそが、心理的安全性の本質といえるでしょう。

パーソルファシリティマネジメント株式会社が従業員数50名以上の企業に勤めるワーカー約1,000名を対象に実施した調査では、心理的安全性という言葉を知っている人のうち、「考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境であること」と正しく認識している人は67.2%でした。一方で、「上司や先輩が優しく、叱責が少ない」(46.1%)、「休みが多い/休みが取りやすい」(42.2%)、「残業が少ない」(35.7%)といった働きやすさの指標と混同している人も約4割存在しています。

実際に自分の職場で「考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境」だと感じている人は62.3%(「そう思う」15.6%+「ややそう思う」46.7%)という結果でした。心理的安全性が高いと回答した人の職場では、「気軽に業務の相談や質問ができる」(55.7%)、「業務上困った時に周囲に助けを求めやすい」(52.3%)、「他愛のない会話や雑談がしやすい」(50.5%)といった特徴が見られ、業務に関する相談だけでなく日常的なコミュニケーションも活発であることが分かります。

この調査では、コミュニケーションが促されるような設備や作業効率を向上させるような環境といったハード面のアプローチも有効であることが示唆されています。リラックスエリアやカフェエリアといった休憩・気分転換ができる場所がある職場とない職場では、心理的安全性の高さに大きな差が見られました(高い層30.9%、低い層10.6%)。また、社員が自由に席を選べるフリーアドレスを採用している企業では心理的安全性が低い層が16.2%だったのに対し、自分の机が決まっている企業では43.4%という結果が出ています。

1on1ミーティングの導入や管理職向けの研修といったソフト面の施策に加えて、オフィスレイアウトの見直しや休憩スペースの充実といったハード面の整備も検討してみましょう。オフィス環境の改善が難しい場合は、福利厚生制度を活用して外部のリフレッシュ施設やカフェを利用できるようにするアプローチも効果的です。

※参照:パーソルファシリティマネジメント株式会社「約1,000名のワーカー対象『心理的安全性の実態調査』結果発表」(2025年3月)(https://www.persol-group.co.jp/news/20250318_03/

2.リモートワーク・ハイブリットワークにおけるマネジメントのコツ

コロナ禍を契機として普及したリモートワークは現在も多くの企業で継続されており、通勤時間の削減や柔軟な働き方を実現できる一方で、「部下の様子が見えにくい」「チームの一体感が薄れる」といった課題も生まれています。

しかし、成果で評価する仕組みを整えたりオンラインでのコミュニケーションルールを明確にしたりすることでこれらの課題を克服し、むしろ生産性や従業員満足度を向上させている企業も存在します。

厚生労働省が公開している「成功事例から学ぶ『テレワーク導入・定着』のための取組」では、テレワークを効果的に活用している企業の具体的な取り組みが紹介されています。これらの事例を見ると、リモートワーク・ハイブリットワークを機能させるマネジメントのコツとして以下の3点が重要であることが分かります。

コツ1:「場所」ではなく「成果」で評価・管理する仕組みを作る

「時間」と「場所」に捉われない働き方を実現するためには、どこにいても成果を出せるように業務を設計するのが肝要です。

アフラック生命保険株式会社は全社ペーパーレス計画を推進し、2022年までに3,930種類の帳票を廃止・電子化しました。生命保険会社の特性として紙を扱う業務が多いため、当初は「出社すればすぐ片付くのに、自宅で仕事をすると二度手間になる」という声も多くありましたが、1週間の中で業務を整理して紙を扱う業務以外をテレワークで行うなど、組織と社員が工夫を重ねながら少しずつ改善を進めています。

このように物理的な制約を取り除き、目標設定を明確にして進捗を定期的に確認する仕組みを整えることで、マネージャーは部下がどこで働いていても適切に支援できるようになります。

コツ2:意図的なコミュニケーション設計でつながりを維持する

リモートワークでは偶然の立ち話や雑談が減るため、意識的にコミュニケーションの場を設計する必要があります。

株式会社日本HPでは、テレワークを基本としつつ社員が出社した際には部門を超えたコラボレーションを図るため、オフィスのコミュニケーションスペースを充実させています。一方、リコーITソリューションズ株式会社では、「対面がベターな業務は対面で行う」という判断基準を明確化し、オンラインと対面を意図的に使い分けています。

週次のオンラインチームミーティング、月次の1on1面談、業務以外の話もできるオンラインランチなど、「業務連絡」と「関係づくり」が共に叶う場を計画的に用意するようにしましょう。

コツ3:ライフイベントとキャリアの両立を前提とした運用を行う

企業がリモートワーク導入するメリットは、働く時間や場所の制約を緩和することで多様な事情を持つ人材が長期的に活躍できるようになるという点です。

アフラック生命保険では20代女性の離職率が14%(2015年)から8%(2022年)へ、30代女性の離職率が7%(2015年)から4%(2022年)へとほぼ半減しました。また、育児で短時間勤務制度を利用している社員の割合も53.4%(2015年)から25.5%(2022年)へと大幅に減少しています。

育児や介護といったライフイベントがあっても働き続けられる仕組みを整えれば、人材の定着率向上と採用力強化の両方を実現できるでしょう。

※参照:厚生労働省「成功事例から学ぶ『テレワーク導入・定着』のための取組」p.3-22(20024年3月)(https://telework.mhlw.go.jp/example/pdf/doc_intro.pdf

3.ダイバーシティだけじゃない!次世代標準は「DEIB」

多くの企業で推進されてきた「ダイバーシティ(多様性)」ですが、近年は多様な人材を採用するだけでは不十分であり、その人材が実際に力を発揮できる環境を整備することの重要性が指摘されています。
この考え方を体系化したのが「DEIB」という概念。DEIBとは以下の4つの要素の頭文字を組み合わせた言葉です。

Diversity(ダイバーシティ:多様性)

性別・年齢・国籍・障がいの有無・雇用形態・価値観など、様々な属性や背景を持つ人材が組織に存在している状態を指します。従来から重視されてきた要素であり、採用活動において多様性を確保することが基本となります。

Equity(エクイティ:公平性)

すべての人に同じ機会や待遇を提供する「平等(Equality)」とは異なり、一人ひとりの状況や必要性に応じて適切な支援や配慮を行うことを指します。

例えば、育児中の社員と独身の社員に全く同じ業務量や時間を求めるのは「平等」ですが、それぞれの事情に合わせてリモートワークやフレックスタイム制を活用し、同じ成果を出せるよう支援するのが「公平」です。

Inclusion(インクルージョン:包括性)

多様な人材が組織に「いるだけ」ではなく、意思決定の場に参加したり意見を述べる機会が与えられたり、組織の一員として尊重され受け入れられている状態を指します。
心理的安全性とも深く関連する概念であり、誰もが自分らしく働ける職場文化の醸成が求められます。

Belonging(ビロンギング:帰属意識)

組織の一員として受け入れられているという実感を持ち、「この組織に自分の居場所がある」「ここで働き続けたい」と感じられる状態を指します。単に受け入れられるだけでなく、積極的に貢献したいという意欲を引き出すことが重要です。

多様な人材が存在し(Diversity)、一人ひとりに公平な機会が提供され(Equity)、全員が組織の一員として尊重され受け入れられる(Inclusion)ことで、初めて「ここに自分の居場所がある」という深い帰属意識(Belonging)が生まれます。4つの要素が相互に関連し合いながら同時に機能することで、組織の力を最大化できるのです。

マネジメントの観点では、管理職がDEIBの考え方を理解し、日常的なチーム運営に反映させるよう心掛けましょう。例えば会議で特定の人だけが発言する状況を改善したり、育児や介護で時短勤務をしている社員が重要なプロジェクトから外されないよう配慮したり、リモートワークの社員が情報から取り残されないよう意識的に情報共有することが求められます。

4. 「リテンションマネジメント」で人材流出を防ぐ

リテンションマネジメントとは、人材流出を防ぐための取り組みを行うと共にすべての従業員が継続的かつ安定して働き続ける環境を構築することです。維持や引き止めといった意味を持つリテンション(retention)と組織管理を意味するマネジメント(management)を組み合わせた言葉であり、単に「辞めにくい会社」をつくるのではなく、「ここで働き続けたい会社」をつくることを目指します。

リテンションマネジメントの定義については「リテンションマネジメントとは?必要性とメリット、導入事例を解説」もご参照ください。

近年リテンションマネジメントが注目されている背景には、人手不足が企業の事業継続に直結する深刻な経営リスクとなっている現実があります。

帝国データバンクが2025年に実施した調査によると、従業員の離職や採用難などを原因とする「人手不足倒産」は2025年に427件発生しており、3年連続で過去最多を更新しました。業種別では建設業が113件、物流業が52件といずれも過去最多となり、老人福祉事業や労働者派遣業、美容業、警備業など労働集約型の業種でも増加が目立っています。
特に深刻なのは、全体の77.0%に該当する329件が「従業員10人未満」の小規模企業だったという点。小規模企業では従業員一人ひとりの役割が大きいため1人の退職でも事業運営に大きなダメージを与え、最悪の場合は倒産につながる実態が明らかになっています。人材流出の防止はもはや人事部門だけの課題ではなく、経営の生命線を守るリスクマネジメントといえるでしょう。

エン・ジャパン株式会社が2024年に実施した「本当の退職理由」調査では、退職経験がある4,658名のうち54%が「会社に伝えなかった本当の退職理由がある」と回答しており、会社に伝えた退職理由と心の中に秘めていた本当の理由に大きな乖離があることが分かりました。

会社に伝えた退職理由の第1位は「別の職種にチャレンジしたい」(22%)でしたが、会社に伝えなかった本当の退職理由の第1位は「人間関係が悪い」(46%)という結果に。本当の退職理由として「給与が低い」も上位に挙がっており、処遇への不満が離職の重要な要因になっていることが明らかです。とはいえ、「給与が低い」という不満に対して企業としては安易に給与を上げるわけにもいかず、仮に給与を上げたとしても所得税や社会保険料などを差し引いた結果、手取りはほとんど変わらないというケースもあり得ます。

注目すべきは『福利厚生他、待遇が悪い』という項目。これは企業側が比較的容易に改善できる要素であり、給与と違って従業員がサービスの恩恵をそのまま実感できるため、早期にリテンションマネジメントを行うには「福利厚生の拡充」が有効だといえます。

福利厚生の拡充を検討する際には、多様な従業員の多様なニーズに対応できる選択肢を用意することが重要です。
総合福利厚生サービスである「ベネフィット・ステーション」では、従業員一人ひとりのライフステージやニーズに応えられるサービスを140万以上も提供しています。育児支援や介護支援、健康増進、自己啓発など幅広いメニューから従業員が自由に選択できるため、給与以外の面で従業員満足度を高め、人材の定着率向上に役立ちます。

どのようなサービスがあるかお知りになりたい方は、「「ベネステ」って?福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション(Benefit Station)」を大解剖」をご覧ください。

※参照:
帝国データバンク「人手不足倒産の動向調査(2025年)」(2026年1月)
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260108-laborshortage-br2025/
エン・ジャパン株式会社「『本当の退職理由』調査(2024)」(2024年7月)
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38267.html

5.「人的資本経営」もマネジメントが鍵

人的資本経営とは、人材を「コスト」ではなく将来の価値を生み出す「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる経営手法です。

少子高齢化で人材獲得競争が激しくなるなか、「会社が従業員を選ぶ」一方向的な関係から「従業員から選ばれる会社」へ変わることが求められています。人的資本への投資は既存従業員の成長支援だけでなく、優秀な人材を惹きつけ確保するための競争力強化という二つの目的を同時に果たすのです。

人的資本経営を実現するためのポイントは以下の3つになります。

ポイント1:社員ファーストの視点でマネジメントを実践する

満足感を得られるポイントはライフステージや人によって異なります。マネージャーは部下との対話を通じて一人ひとりが何を大切にしているかを把握し、仕事のやりがいや成長実感といった「内的報酬」を高める関わり方が求められます。

ポイント2:4つのエンゲージメントを意識してマネジメントする

日々のマネジメント業務の中で、夢中になれる仕事(Work)・信頼できる人間関係(People)・誇りの持てる組織(Community)・プライベートの充実(Life)という4つのエンゲージメントを意識するようにしましょう。

4つのエンゲージメントを統合的に高めれば、従業員は肉体的・精神的・社会的すべてにおいて満たされた「ウェルビーイング」な状態に近づけます。マネージャーが従業員の「幸福な体験」をプロデュースすることで、長期的な人材定着と企業の持続的成長を支える基盤となるのです。

ポイント3:従業員の「自己決定」を支えるマネジメントへ転換する

配属やキャリア、働き方などを上司が決めるマネジメントから、「自分で選んで働いている」という感覚を持てるよう環境を整えることがマネージャーの役割です。

その一環として、多様なニーズに応えるカフェテリアプランを導入し、メンバー自身が使いたいものを選択できるようにするという福利厚生の拡充も有効でしょう。

【福利厚生を活用した資本経営の例】

国内外に2,200以上の店舗を展開している衣料品専門店チェーンの株式会社しまむら様は、「社員にとって『いい会社』がすべてを好循環させる」という考えのもと、長く働き続けられる環境づくりに取り組んでいます。

同社ではパート社員にも賞与や有給休暇制度があり、求職者に「この会社で働きたい」と感じてもらえる要因となっています。また、2023年に正社員・パート社員合わせて約18,000人を対象に総合福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」を導入。 社内の動画配信アプリで説明動画を配信・店舗ごとの視聴率をデータで管理・視聴率が低いエリアには再度アプローチを行うといった徹底的な周知活動により、94%という高いアカウント登録率を実現しています。登録してもらうだけでなく利用率も向上させるため、福利厚生担当者自身がヘビーユーザーとなってサービスの魅力を理解し、熱意を持って発信を続けています。

しまむらの取り組みからわかるのは、制度を設計したりサービスを導入したりするだけでなく、従業員が実際に使いこなせるようになるまで徹底的に運用することの重要性です。制度が『ある』だけで終わらず、従業員が日々の仕事や生活の中でそのメリットを実際に感じられるようになって初めて「人的資本経営の土台が築かれた」といえるのです。

同社の取り組みについては、「常に社員のために何ができるか、を考え続けること 株式会社しまむら」もご参照ください。

マネジメント能力を上げる・マネジメント人材を育成するために

【スキル別】マネジメント能力を上げるには

コミュニケーション能力

部下との信頼関係を築き、円滑な業務遂行を促す能力です。「伝える力」だけでなく「聴く力(傾聴)」が重要になります。

1on1ミーティングでの傾聴練習や相手のタイプに合わせた伝え方を学ぶ研修などが有効です。日常的に部下の話を最後まで聞く習慣をつけることから始めましょう。

意思決定能力

確実な状況下でも迅速かつ適切に決断を下す能力です。完璧な情報が揃わない中でもリスクを恐れず責任を持って判断することが求められます。

日常業務で小さな決断を積み重ねる訓練や、過去の成功・失敗事例を振り返る習慣が効果的。判断の根拠を明確にする癖をつけることも重要です。

ロジカルシンキング(論理的思考力)

物事を体系的に整理し、筋道を立てて考える能力です。問題の原因分析や解決策の立案には不可欠で、部下への説明時にも威力を発揮します。

フレームワーク(情報をもれなく整理するMECEや原因を掘り下げて分析するロジックツリーなど)を用いた思考訓練のほか、報告書作成を通じて論理構成力を磨くことが推奨されます。

分析能力

データや現状を客観的に捉え、課題や傾向を読み解く能力です。感情や思い込みを排し、事実に基づいて判断するために必要です。

数値データの読み解き方を学ぶ研修のほか、現状を客観的に分析する手法を実務で活用する機会を増やすことが有効です。

アセスメントスキル(評価能力)

部下の能力や成果を公正に評価し、適切なフィードバックを行う能力です。納得感のある評価は部下のモチベーション向上に直結します。

評価者研修では、実際のケースを用いた演習やフィードバック面談のロールプレイングを通じて評価基準の理解と伝達スキルを向上させます。評価の根拠となる具体的な行動や成果を伝えられるようになることが重要です。

アカウンタビリティスキル(説明責任能力)

組織の方針や自身の判断の根拠を明確に説明する能力です。納得感を得ることで組織の一体感を高めます。

上司への報告や会議でのプレゼンテーションを通じて、論理的かつ説得力のある説明力を養います。「結論→理由→具体例」という構成を意識するのがポイントです。

コーチングスキル

部下の自発的な行動を引き出し、成長を支援する能力です。答えを教えるのではなく、問いかけによって気づきを促します。

コーチング研修での実践練習や、部下との対話で「どう思う?」「他にはどんな方法がある?」といったオープンクエスチョンを意識的に使う訓練が効果的です。

社員のマネジメント能力向上のために企業が行うべきこと

個人の努力だけでマネジメント能力を伸ばすには限界があります。組織として「どんなマネージャーを育てたいのか」という方針を定め、育成プロセスを設計することが欠かせません。

まず、主任・係長・課長・部長といった役職ごとにどのレベルのマネジメントスキルを求めるのかを整理します。主任・係長クラスでは自分と数名のメンバーの業務管理、課長クラスでは部署目標の設定・評価やメンバー育成、部長クラスでは部門戦略の立案や組織開発といった形で「求める役割」と「必要なスキル」をセットで定義し、それらを昇格要件や評価基準に反映させると、社員も自分がどの段階で何を身につけるべきかを描きやすくなります。

次に、スキルを身につけるための研修や自己学習の機会を継続的に提供します。対面での研修だけでなくオンライン学習を組み合わせると、忙しい管理職でも学び続けやすくなるでしょう。

福利厚生の一環として社員の学びと成長を支援し、人材の定着にも効果を発揮するのがベネフィット・ステーションの「フリーeラーニング」です。

約2,000タイトルの講座を追加費用なしで利用可能。マネジメントに関する講座も充実しており、「リーダーシップ」「チームが活性化するコミュニケーション」「マネジメントの基本」「経営戦略概論」などの立場や課題に合わせた多様なコンテンツをPCやスマート

フォンから好きなタイミングで学べます。対面で学んだ内容をeラーニングで復習するよう研修プランを構成しておけば、学びの定着にもつながるでしょう。

研修をやりっぱなしにしないためには、マネジメント能力の向上が評価や処遇に反映される仕組みも必要です。部下育成やチームの働きやすさへの貢献を評価項目に含めたり、eラーニングや研修の受講履歴を昇格要件の一つとして位置づけたりすることで、「学び続けるマネージャー像」を組織として後押しできます。

学んだ内容を実務に定着させるためのポイントや、自社の課題に合った研修の選び方については専門的な知識が必要になります。外部の研修サービスの選び方や研修後の振り返りや定着のための具体的な対策については「マネジメント研修とは?内容やおすすめサービスをご紹介」で詳しく解説していますので、ご参照ください。

【Q&A】マネジメントでマネージャーが陥りがちな問題と解決策

Q. マネジメントに向いている人・向いていない人は?

A. マネジメントの適性は生まれつきの才能ではなく、経験を積むことで身につけられるものです。

向いている人の特徴としては、人の成長に関心があり、自分の成果よりもチームの成果を重視できることが挙げられます。一方、一人で仕事を抱え込みやすい人や、人に任せることに不安を感じる人は意識的にスタイルを変える必要があります。

ただし、こうした傾向も任せる範囲や責任を少しずつ広げていくことで改善していけます。

Q. 適切な指示の出し方が分かりません

A.指示が伝わらない原因の多くは、「何を」「いつまでに」「どのレベルで」やるのかが曖昧なことです。

まず仕事の目的(なぜやるのか)を伝え、どのような状態になれば完了なのかを具体的に示します(A4一枚の資料にまとめる、5項目のチェックリストを作るなど)。次に期限と優先度を明確にします。加えて、「ここまでは自分で判断してOK」「ここから先は相談してほしい」という判断の境界線を共有しておくと相手も安心して動けるようになるでしょう。

Q. メンバーとの関係構築が難しいと感じています

A.関係構築のポイントは「雑談の量」ではなく、「仕事の話を安心してできる関係かどうか」です。定期的な1on1の時間を確保し、業務の困りごとやキャリアの希望を聞く機会を作りましょう。

相手の意見にすぐ結論を出したり自分の考えを述べたりせず、「なぜそう感じるの?」と相手をより知ろうとする姿勢が信頼関係を築きます。また、本人の前ではもちろん、目の前にいないメンバーの悪口を言わないようにすることも大切です。

Q. マネージャーのキャパオーバーで業務が回りません

A.プレイングマネージャーに多い問題です。まず、自分しかできない仕事と他のメンバーに任せられる仕事を整理し、任せられる業務は「7割の完成度でOK」と割り切って任せましょう。

上司には「管理業務の時間確保」の重要性を理解してもらい、実務を抱え込みすぎないよう調整が必要です。

Q. 公平で納得感のある評価をすることが困難です

A.期の初めに役割ごとの期待値を具体的にすり合わせ、目標には数値だけでなく行動指標も含めておきます。評価するときは感想ではなく、具体的な事実(どんな行動をしたか、どんな成果を出したか)に基づいて伝えましょう。

評価面談では結果を伝えるだけでなく、「次の期間で何に取り組めばよいか」を話し合うことに時間を割くと相手にとって前向きな面談になります。

成果を最大化する鍵—「インセンティブ・ポイント」とは

販売代理店や営業組織のモチベーションを高める「インセンティブ・ポイント」をご存じですか?
本資料では、導入効果やポイント付与基準の事例、制度設計のポイントを詳しく解説しています。

  • ✅ 多様なニーズに対応: 約40,000点のアイテムから選べる楽しさを提供。
  • 従業員の満足度を高める仕組みで、継続的なモチベーション向上を支援します。
  • ✅ コミュニケーションの活性化: 「サンクスポイント機能」により職場全体の
    雰囲気を改善。組織の一体感を醸成します。
  • ✅ 運用イメージをご紹介: ポイント付与基準や管理者機能の例をご紹介します。

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