【給与vs福利厚生】大手企業の福利厚生が充実している3つの理由
この動画でわかること
- 福利厚生の実施目的は大きく3つに分けられる
- 従業員を採用し定着させて社内に確保するため
- 福利厚生は募集要項だけではなく、説明を行うことも大切
優秀な人材確保は「福利厚生」で決まる!現代企業が福利厚生を重視する理由

企業にとって「福利厚生制度」は単なる従業員サービスではなく、組織の競争力を左右する重要な戦略です。求人票や企業ホームページでも福利厚生の充実度が前面に押し出される今、なぜこれほどまでに企業は福利厚生を強化するのでしょうか。
本記事では、「人材の確保」と「働きがい向上」を中心に、福利厚生を導入する3つの目的と具体的なポイントをわかりやすく解説。採用担当者や経営層だけでなく、これから就職・転職を考える方にも役に立つ最新の福利厚生事情をまとめます。
福利厚生の3つの導入目的―採用・定着・働きがい向上
企業が福利厚生を実施する目的は様々ですが、大きく分けて以下の3つに集約できます。
1. 人材の採用と定着率の向上―優秀人材の獲得と流出防止
福利厚生は、自社に優秀な人材を集めるための「採用戦略」に欠かせません。特に、
- 自社の採用ホームページ・募集要項で福利厚生制度を明示してアピール
- 住宅補助・奨学金返済支援など太い生活支援で若手にアプローチ
- 多様な働き方(育休・フレックス・リモート)でライフステージに対応
アンケート調査でも「福利厚生が充実している会社は入社後のミスマッチが少ない」「長く働き続けたいと思える」といった意見が目立ちます。
また採用だけでなく、定着率向上にもメリットがあります。働きやすい環境・成長できる制度が社員の離職防止に直結します。
2. 人材戦略の実現―多様性・ワークエンゲージメントの向上
企業の持続的成長には、社員一人ひとりのニーズに合わせた人材戦略が不可欠です。福利厚生はそれを支える武器となります。
- カフェテリアプランなど個別志向に応える選択型福利厚生
- 奨学金返済支援・住宅手当の拡充で若手の経済的不安も解消
- 柔軟な働き方支援で育児・介護との両立も実現
このような制度は、「ここで働きたい」「自分らしく成長したい」と感じる働き手のワークエンゲージメント(仕事への熱意・会社への愛着)を高め、結果的に企業価値の向上へとつながります。
3. 企業ブランド向上と対外的な魅力発信
福利厚生は採用活動だけでなく、企業ブランド の向上や社会的責任(CSR)の取組みとしても効果的です。
- 求人票・採用パンフレットに福利厚生の充実を強調
- 広報・PR・SNSを活用し福利厚生の魅力を発信
- 地域社会や親会社との信頼性向上にも寄与
多様なニーズへ対応する姿勢は、応募者や家族、取引先からも「魅力的な会社」と評価を受けるポイントとなります。

具体的事例―企業が選ばれる福利厚生とは?
学生・若手人材に刺さる福利厚生メニュー
若手人材や就職活動中の学生が求める制度には、従来型の福利厚生以上に新しいニーズが生まれています。
- 奨学金返済支援の導入(経済的負担の軽減)
- 住宅手当や家賃補助、地方配属時のサポート
- 結婚・育児支援やカフェテリアプランによる選択肢の拡充
例えば「奨学金返済補助」は若手社員から大変支持されているメニュー。学生時代の負担が大きい今だからこそ、目立ったPRが採用の決め手になることがあります。
定着率UPのためのポイント
福利厚生制度の中身を「わかりやすく丁寧に案内すること」も重要です。学生や中途入社者は福利厚生の内容に疎いことも多いため、募集要項や面接などで具体的に説明することが定着率につながります。
- 福利厚生内容の「見える化」と明瞭な説明
- 担当部門によるフォローアップと相談窓口
- 入社後のミスマッチを防ぐサポート体制
まとめ~福利厚生は企業の未来を支える「人材戦略」の要

福利厚生制度は、採用から定着率の向上、社員満足度UPや企業ブランド向上まで、多重のメリットをもたらします。
- 優秀な人材を獲得し、長く定着してもらうための有効な手段
- 多様な働き方・個別ニーズに合わせ、企業価値とエンゲージメントを高める
- 企業のPR・ブランディングでも重要な「対外的な魅力」
自社に合った福利厚生の設計と、的確な情報発信が今後ますます重要になっていくでしょう。定期的な見直し・改善を進め、時代のニーズに合わせた「従業員満足度NO.1企業」を目指しませんか?
千葉商科大学会計大学院会計ファイナンス研究科 教授(専攻:社会保険、企業年金、企業福祉) 可児俊信
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