【共済会の秘密】福利厚生でお金を給付するためにお金を集める??
この動画でわかること
- そもそも共済会とはどういう仕組みなのか
- 福利厚生の歴史からひも解く日本の職場ではなぜ共済会が普及しているのか
- 共済事業交流会について
【共済会のメリット徹底解説】安心して働ける職場づくりの要!福利厚生としての共済会活用ガイド
今こそ学びたい!共済会とは何か?福利厚生における役割と重要性
現代の企業で「共済会」という仕組みを活用している会社は多いですが、その目的や有益性を正しく理解している社員は、実はあまり多くありません。
歴史ある制度でありながら、今なお“安心して働く”ための大切な役割を担う共済会。今回は、その仕組み・意外なメリット・歴史的背景まで分かりやすく解説します。
【基礎からわかる】共済会の仕組みと運用方法
共済会の基本~社員による相互扶助と会社の協力で成り立つ
共済会とは、社員同士および会社が協力して福利厚生を運営する組織。会社によって「親睦会」「社員会」「福祉会」「互助会」など名称は様々です。職場の一体感や自助・相互扶助の心を象徴する制度と言えるでしょう。
- 社員の給与から会費を天引きするのが一般的
- 会社も同額やそれ以上を拠出し、資金を積み立てる
- 集めた資金で各種給付(慶弔・医療・休業等)や貸付事業を実施
会社・社員双方が資金を出し合う点が、日常の福利厚生制度とは違う大きな特徴です。
給付金は何のため?歴史から学ぶ共済会の役割
共済会のはじまりは、戦前日本に公的な健康保険や年金・労災保険がなかった時代に遡ります。
1905年、鐘淵紡績(現・カネボウ)で初の共済組合が設立。社員が困った時、会社や仲間が助けてくれる“セーフティネット”として重要な役割を果たしてきました。
- 医療費・休業時収入・老後年金・労災補償などを手厚く保障
- 社員退職時には勤続年数に応じて年金支給もあった
- 金融機関が使えない時代には、共済会からの貸付も生活の足に
制度設計のベースとなる「相互扶助」の精神が、組織の結束と働きやすさを守ってきたのです。
【進化する共済会】現代社会での役割と最新トレンド
社会保険普及以降、共済会の機能はこう変化した
戦後、公的健康保険・厚生年金・労災保険が整備されると、共済会の役割は「公的制度の上乗せ」や「心のケア」にシフト。
今では慶弔給付(結婚・出産・入院・死亡時)や、貸付事業・職場内でのコミュニケーション強化が柱となっています。
- 社会保険の制度にプラスして休業給付・医療費給付など“手厚いサポート”を提供
- 慶事・弔事の給付で社員同士・会社全体の想いを形にできる
- 貸付事業は金融機関利用が難しい時や急な出費の“頼れる味方”に
【実例紹介】共済会が生み出す職場の安心感と団結力
現代職場での共済会活用~コミュニケーションツールとしても重要
今、多くのサービス業や新興企業では「共済会=気持ちの表現・コミュニケーション手段」としての役割も拡大。
結婚祝い金・死亡弔慰金などは、会社や社員全体の“温かい想い”を共有する象徴となっています。
- 職場一体で慶事・弔事の気持ちを形にすることで、社員同士の繋がりを強める
- 福利厚生の歴史的DNAを受け継ぎ、時代とともに機能を柔軟に進化
- 貸付・給付金制度で、金銭では得られない“安心と信頼”の職場づくり実現
まとめ~共済会の活用で「安心・団結・幸せ」な職場を創る
共済会は、社員同士による相互扶助・会社支援で成り立つ歴史ある制度です。
- 戦前から現代まで、社会保険や福利厚生制度の“礎”として職場の安心をサポート
- 社会保険の上乗せ給付や慶弔給付・貸付など手厚い支援が継続
- 社員の気持ち・一体感・信頼感を“形”にするコミュニケーション制度としても活躍
企業の成長・安定には人材の安心感が不可欠。「共済会」を見直し、活用することが、働きやすく幸せな職場づくりの本当の近道です。ぜひ自社の制度導入や運用改善の参考にしてみてください。
千葉商科大学会計大学院会計ファイナンス研究科 教授(専攻:社会保険、企業年金、企業福祉) 可児俊信
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