社員が心身ともに健康で活き活きと働ける職場環境の実現を目指して

MR派遣を中心としたCSO事業、食品臨床試験や医薬品の臨床研究・臨床開発支援、臨床開発モニター派遣によるCRO事業を展開するアポプラスステーション株式会社様。
「いのちの現場の力になりたい」という思いのもと、医療・ヘルスケアの価値創造に尽力していらっしゃいます。

今回は、アポプラスステーション株式会社様の具体的な人事施策の取り組み内容やベネフィット・ステーション 及びカフェテリアプランの活用状況についてお聞きしました。

「いのちの現場の、力になりたい。」と想いで医療を支え続ける

・貴社の事業内容について教えてください

光山：当社（アポプラスステーション）は、MRの派遣を中心としたCSO事業と食品臨床試験、医薬品の臨床研究・臨床開発の支援、そして臨床開発モニターを派遣するCRO事業の2本柱で展開しています。（MR：医薬情報担当者）
CSO事業のMR派遣事業では、MR認定試験合格者もしくは合格予定者である当社社員が、製薬メーカーに派遣され、その製薬メーカーのMRとして医薬品の情報を医療機関に伝えたり、医療現場のニーズを確認するなどの活動を行っています。また、医療IT/医療機器メーカーには医療業界に知見のある営業人材を派遣しています。

当社は1993年に設立し、30年以上にわたる豊富な実績を積み上げてきました。2000年に国内企業として初めてCSO事業を開始し、医療現場に適したスキルや経験を持つ人材の提供や、製薬メーカーの多様なニーズに応えながら医療業界の課題と向き合い、現場の力になれるよう取り組んでいます。CRO事業の食品臨床試験支援では、「この食品って本当に体にいいのでしょうか？」という不安を、実際、人に食べていただき確かめる試験のお手伝いをしています。製品の効果をきちんと証明したい、機能性表示食品として売り出したい、と考えているメーカーさんを、私たちは開発パートナーとして全力でサポートしています。

当社の特徴として特定保健用食品（トクホ）の申請を目的としたヒト試験や、機能性表示食品の届出を目的としたヒト試験での多くの実績があります。
また、医薬品の臨床開発では、新薬を医療現場で使用できるようにするために、人を対象とした臨床試験（治験）の実施を医療機関と連携してサポートしています。

さらにデータマネジメントや統計解析といった医療統計に精通している専門チームを組んでの支援や、治験が安全に正しく進んでいるかを確認する臨床開発モニターであるCRAの派遣も行っています。臨床開発事業では業務が多岐に渡る為、今後当社の中でも特に人員増加をして拡大していく可能性がある分野です。

・貴社の社員構成やどういう想いをもった社員の方が多いか教えてください。

光山：2025年9月現在、当社には約850名が在籍しています。そのうち8割強の社員が全国にある製薬メーカーや医療機器メーカーの営業所で活躍しております。
本社勤務の社員含め、全社員に共通しているのは「いのちの現場の、力になりたい。」という想いです。責任と誇りをもって取り組んでいます。

個のキャリア形成と企業価値向上を両立する研修設計を推進

・現状力を入れている人事施策や取り組みについて教えてください。

光山：当社の中核事業であるMR派遣の専門性を強化するため、独自の研修カリキュラムを体系化し、社内制度として制度化しています。医師や医療従事者に情報提供するための幅広い知識や対話スキルを座学とロールプレイ研修で習得し、医療現場から求められるMRへ育てることに取組んでいます。

近年では、がんや免疫疾患など専門性の高い薬が増えているため、研修内容も常にアップデートし、最新知見の習得を支援しています。
また、ヒトが経営資源であると考えており、健康経営にも取組み、今年「健康経営優良法人2025（大規模法人部門）」に認定されました。
社員の健康診断100％受診をはじめ二次健診促進、腹八分目運動など多角的な施策に取組んでいます。

・取り組みを開始した時期と背景について教えてください。

光山：研修カリキュラムの強化には10年以上前から取り組んでいます。近年では、より専門性が高く、的確な情報提供が求められるようになってきました。こうした医療現場や情報ニーズの変化に対応するために、MR自身のキャリア形成と、企業としての価値向上の両面を意識した取組みを進めています。
健康経営については社員が心身ともに健康で活き活きと働ける職場環境の実現を目指し、当社では「社員自身が健康であること」の重要性を改めて認識し、一昨年、健康経営に取り組むこととしました。
また、グループ会社が2022年から4年連続で健康経営優良法人の認定を取得したことも大きなきっかけとなりました。

余暇充実・健康増進・自己啓発を支える福利厚生を制度化するために福利厚生パッケージを導入

・ベネフィット・ステーションの導入に至った背景を教えてください。

平松：社員の「余暇の充実」「健康増進」「自己啓発の促進」を目的に、社員一人ひとりの働きやすさや生活の充実を支援することで人材の確保や定着に繋げるため、2015年8月に「えらべる俱楽部」（現在のベネフィット・ステーション）と「カフェテリアプラン」を導入しました。
レジャー施設や育児・介護支援、など様々なサービスを優待価格で利用できるため、社員の多様なニーズに対応できることから、導入の決め手となりました。

・ベネフィット・ステーションの導入にあたり、工夫された点や苦労された点があれば教えてください。

平松：ベネフィット・ステーションは割引優待サービスだけではなく、社員のスキルアップやキャリア形成を支援するeラーニングメニューも利用できるため、企業の人材育成にも取り組むことができました。
カフェテリアプランの導入にあたっては、幅広い世代の社員がそれぞれのニーズに合ったメニューを利用できるよう検討しました。また、申請ルールや承認基準の設定、および社内への周知には苦労しました。

・ベネフィット・ステーションの利用率について目標は設定されましたか？設定された場合、目標値や内容を教えてください。

平松：ベネフィット・ステーションの利用率、目標値は設定せず、まずは社員にサービスの内容を知ってもらうことを目的として取り組みました。
ベネフィット・ワンの営業担当者の方からは、当社の2024年度の利用率は約32％と伺いました。一方で、カフェテリアプランについては、社員全員が活用できる状態を目指しています。

・利用率を上げるために行った施策を教えてください。

平松：ベネフィット・ステーションを社員にとって身近で利用しやすいものにするため、定期的に社内イントラネットで利用方法やお得な情報を発信しました。また、社内報ではおすすめのサービスや実際に利用した社員の声を紹介し、具体的なイメージを持ってもらえるよう工夫しています。
カフェテリアプランについては、社員アンケートを実施し、要望の多かったメニューを追加するなど、社員のニーズに応える取組みを行っています。

・施策を行う中で、苦労されたことがあれば教えてください。

平松：ベネフィット・ステーションの存在は社員に認知されていても、実際の利用促進には課題がありました。サービスの種類が非常に幅広いためという理由もあると思うのですが、「自分にとっての使い道」がイメージしにくいことが一因だと考えられました。
また、管理サイトへのアクセス方法や使い方に慣れるまでは、情報発信の効果を測定するのが厳しい状況もありました。

・苦労した点について、どのように乗り越えたのか教えてください。

平松：利用を促進するために、具体的に利用できるサービスの紹介や季節に合わせたおすすめ情報の発信を積極的に実施しました。
社員が利用シーンを具体的にイメージできるよう、社内イントラネットで季節やイベントに合わせたサービス紹介を定期的に紹介し、「自分にも使えそう」「使ってみたい」と感じてもらえるよう工夫しています。また、入社時には利用方法の説明を実施し、スムーズに利用できるようサポートしています。
利用率の把握については、定期的にベネフィット・ワンの営業担当の方から全体の利用率やサービスメニューごとの利用者数を定期的に共有いただいており、より効果的な利用改善に活用しています。

具体例の周知で「使える実感」を醸成し利用促進を実現

・ベネフィット・ステーションを導入していることでの社内での反響はいかがですか。

平松：当社は事業の特性上、全国に展開しているため、社員が各地で利用できる福利厚生はエンゲージメント向上に寄与していると考えています。
特に、日常生活に役立つサービスやレジャー施設の割引など、社員一人ひとりのニーズにあった福利厚生が提供されることで満足度の向上につながっています。

『こんなサービスが使えるなんて知らなかった！』という声も多く寄せられており、福利厚生をきっかけに社内コミュニケーションの活性化にもつながっています。福利厚生の充実が、働きやすい職場づくりの一助となっていると感じています。

・特に反響の大きいメニュー、人気のメニューなどあれば教えてください。

平松：当社では特にスポーツ施設の利用や映画鑑賞の割引サービスが好評です。ライフスタイルや趣味に合わせて活用しているようです。
カフェテリアプランでは、書籍購入費用補助メニューが人気となっており、目まぐるしく変化する医療業界において自己啓発に利用する社員が多い印象です。

・ご担当者様ご自身は、普段どのようにベネフィット・ステーションを活用されていますか。

平松：主に外食時に利用しています。最近は色々なものが値上げされている中で、旅行先でも割引が受けられるのはとてもありがたいです。
また、外出先でもアプリで割引情報をすぐに確認できるので利用しやすく大変便利だと感じています。
また、映画鑑賞のチケットは必ずベネフィット・ステーションのサービスを利用しており、毎回お得に鑑賞できて助かっています。

・ご担当者様が感じているベネフィット・ステーションの導入の効果を教えてください。

平松：ベネフィット・ステーションを導入したことで、社員の福利厚生の選択肢が大幅に広がり、満足度の向上につながっています。特に、ライフスタイルに合わせてサービスを自由に利用できる点が好評で、社員のモチベーションや定着率の向上にも効果を実感しています。
また、福利厚生の充実は採用活動における大きなアピールポイントとなり、優秀な人材の確保にも貢献しています。

「会社が社員のことをちゃんと考えてくれているんだな」と実感

・自社の福利厚生制度についてどのように思っていますか？

二神：福利厚生制度は、日々の業務へのモチベーションにもつながっていると感じています。特にスポーツ施設の利用補助は、運動不足の解消や気分転換にもなり、健康への意識も自然と高まっている気がします。他にも健康診断やメンタルヘルスサポートなどの制度があり、こうした制度があると、「会社が社員のことをちゃんと考えてくれているんだな」と実感できて、働くうえでの前向きな気持ちにもつながります。

・ベネフィット・ステーションについてどのように思っていますか？

二神：ベネフィット・ステーションは、幅広い福利厚生の中から自分に合ったものを選べるので、仕事だけでなくプライベートも充実させてくれる心強い制度だと感じています。映画や旅行など、さまざまなカテゴリーのサービスを少しずつ活用できるのも魅力で、社員一人ひとりのライフスタイルに合わせて選べるのが嬉しいポイントです。プライベートが充実することで、仕事にも意欲的に取り組めるようになっています。

事業価値の最大化を目指して、キャリア形成支援・働きやすい職場環境づくりに注力

・今後の人事、人材戦略としての展望や実現したいこと、社員の方へのメッセージなどあれば教えてください。

光山：社員の皆さんのキャリア形成を支援し、CSO・CRO両事業の価値向上に資する人事制度の構築を目指しています。また、生産性向上に寄与する働きやすい環境整備にも注力し、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる職場づくりを推進していきたいと考えています。

・今後ベネフィット・ワンに期待していることを教えてください。

平松：人材派遣業を展開している当社として、ベネフィット・ワンの福利厚生サービスには、社員の多様な働き方やライフステージに寄り添った、より柔軟で充実したサービスを期待しています。
特に、全年代が利用しやすいメニューの拡充や、全国の配属先エリアでの支援につながるサービスがあれば、エンゲージメント向上による生産アップにもつながることで、クライアント企業への価値提供にもつながると考えています。