中小企業でも採用に困らない!福利厚生を戦略的に活用する方法

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求人への問い合わせが少ない。
採用した優秀な人材がすぐに辞めてしまう。

こうした悩みを抱える企業担当者は少なくないのではないでしょうか。

会社の成長には、優秀な人材が欠かせません。

しかし、労働人口の減少により「売り手市場」と言われる現代において、優秀な人材の確保は決して容易ではないのも事実です。

こうした人材確保戦争を勝ち抜く方法の一つとして、求職者に福利厚生をアピールする施策があります。

福利厚生を揃えただけでは、正しく活用しきれているとは言えません。

本記事では、採用で一歩優位に立つための福利厚生の活用方法をお伝えします。

中小企業ほど優秀な人材の採用に苦労している

そもそも中小企業は、大企業よりも人材の確保が圧倒的に困難と言われているのをご存知でしょうか。

以下は、大卒予定者に対する求人倍数(2010〜2020年卒)を、従業員数別に比較した表です。

※求人倍率とは、仕事を求めている者(求職者)1人に対して何件の求人があるかを表す指標です。この数値が大きいほど労働需要が高いことがわかります。 

また、ここではボーグル読者でもっとも多い「従業員300人未満の規模を中小企業」とし、調査結果を見ていきます。

従業員数300人以上の企業では、求人数の推移は横ばいで1倍前後に留まっています。

従業員規模5,000人を超える大企業の場合は0.5倍を切っており、これは2〜3人の新卒求職者が、1つのポジションを取り合っている状態を表しています。

一方で、従業員数299人以下の中小企業では、過去10年間における求人倍率が最低でも約3倍(2012〜2014年卒)、最大で9.91%(2019年卒)となっています。

これは、労働希望者数が求人数の3分の1、深刻な時では10分の1しか満たせていない労働人口不足を示しています。

参考:リクルートワークス研究所|大卒求人倍率調査<2020年卒>(P.2)

このように、企業規模が小さい組織ほど、人材不足に悩まされている傾向が強いことが否めません

それでは、なぜ中小企業には求人数に対して十分な人材が集まりにくいのでしょうか。

理由は多く考えられますが、一つには、求職者が選びたい企業のイメージに中小企業が当てはまっていない可能性があります。

そこでもう一つ、転職サービス大手の株式会社マイナビが、2020年卒業予定の大学生(48,064名)を対象に行った「2020年卒マイナビ大学生就職意識調査」を例に見てみましょう。

学生の企業選択のポイントに関する調査について、「安定している会社」(39.6%、前年比6.6pt増)が、「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」(35.7%、前年比2.4pt減)を抜き、2001年に同調査が開始されて以来、初めてトップに躍り出ました。

中小企業だから安定していないとは必ずしも言い切れないものの、老舗大手企業の方が、事業規模もネームバリューも大きいため、例年一定数の求職者を確保していることは否めません。

この時点で、中小企業は多くの求職者の第一候補から外れてしまっている可能性があると推測できます。

こうした社会状況の中でも、自社で優柔な人材を確保するためには、より多くの求職者に「この企業でなら働きたい」と思ってもらえるような施策が不可欠となります。

求職者が企業を判断する最も大切なポイントは「福利厚生の充実」

そこで、多くの求職者に自社の魅力を伝えるために取り組んでいただきたいのが、福利厚生の打ち出しです。

なぜ、給料でもやりがいでもなく、福利厚生をアピールする必要があるでしょうか?

2019年新入社員のデータを参考にしてみましょう。

拍子抜けするかもしれませんが、多くの求職者が重要視するポイントは「福利厚生の充実」という結果が出ています。

これは、転職サービス大手の株式会社マイナビが、2019年卒の大学生(4,466名)を対象にした「2019年卒 マイナビ大学生広報活動開始前の活動調査」の結果です。

同調査内の「企業選びで最も注目するポイントは何か?」という問いに対して、「福利厚生(14.3%)」が首位となりました。前年は4位(11.5%)であったと考えると、関心は右肩上がりの傾向にあります。

より多くの人材が求めているということは、そのポイントを抑えれば、より多くの求職者に訴求できることになります。

従って、自社の福利厚生を求職者に認知してもらうことは、採用にあたって強い効果があると言い切れます。

企業の福利厚生を採用時に知ってもらうには?具体的な3ステップを紹介

折角自社の福利厚生制度が充実していても、それを求職者に認知してもらえなければ意味を成しません。

企業が自社の企業文化や理念に加え、職場環境やサポート内容をわかりやすく求職者に提示することが大切となります。

そこで最後に、福利厚生を対外的に打ち出すための具体的なステップをご紹介します。自社の強みを的確に伝えることで、より採用力の強化が見込めるでしょう。

STEP1.「どんな求職者」に「何の福利厚生」をアピールしたいか整理する

まずは、自社で採用したい人物像を明確にしましょう。

採用の方法は新卒の正規雇用に限られません。非正規という形で、既婚男女やシニア層を採用するという選択肢もあります。

以下に、高い訴求力が考えられる組み合わせをご紹介します。

・20代の若手を採用したい場合 → 健康診断・社員食堂・寮制度など
・女性を積極的に採用したい場合 → 育児休暇・復職制度など
・60歳以上のシニア層を採用したい場合 → 時短勤務など

60歳以上のシニア層においても、女性と同様に非正規雇用が多く、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方や、無理のない業務内容が求められるかもしれません。

老若男女いずれの場合においても、理想の人材のニーズに沿った福利厚生を打ち出すことが大切です。

ただし、人手不足の根本的な原因である人口減少が進むことは間違いなく、今後は人口減少を前提としたビジネスモデルを構築していく必要があります。

やはり長く勤務してくれ、幹部候補となるような優秀な若者の正社員雇用の重大性は無視できないでしょう。

福利厚生の種類について知りたい方は、「福利厚生の種類|福利厚生管理士が教える必ず覚えておきたい7つの種類」にて、自社で運用中の福利厚生項目をチェックしてみてください。 

STEP2.採用ページには自社の福利厚生内容を詳細に明記する

人材確保の勝負は、採用候補者に会う前から始まっていると言っても過言ではありません。

「バイトル」を含むアルバイト・パート・派遣・正社員の人材紹介サイトなどを運営するディップ総合研究所が、アルバイト・パート3,036人に対して行なったアンケート調査「求職者が応募したくなる採用のヒント(2018年)」では、約80%の求職者が、職場環境を知るために下調べをすることがわかっています。

媒体は口コミサイト、次いで企業ホームページが最も利用されているようです。

この下調べ段階において求職者のニーズを満たせなければ、採用に繋がる応募すら見込めないということになります。

そのため、自社の福利厚生制度が求職者に伝わるよう、求人票の内容は詳細に明記しておきましょう。

例1)社風について

▼NG例

社員の仲がとても良い会社です。

▼OK例

ランチタイムは社員食堂で集まるメンバーも多いほか、休日は有志でテニスクラブ活動に参加する社員もいます。

業界業種問わずに通用する文言ではなく、自社の従業員の人柄をイメージできるような文章にしましょう。

例2)給料形態について

▼NG例

【正社員】月給250,000円~300,000円

▼OK例

①基本給 25万円(②の手当てを除く額)
※ただし、試用期間中は月給23万円
②残業手当(1,200円/ hを支給、営業の場合は1,500円/ h)
③交通費支給(上限2万円/ 月)
④8時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給
⑤雇用保険、労災保険、年金保険、健康保険は企業負担

採用情報については「書かなくても理解してくれるだろう」と求職者に期待するのはNGです。

多くの人が自身の働き方を模索している今の時代だからこそ、自社が何をどこまで提供できるのかを明確に提示しておきましょう

STEP3.インパクトのあるキャッチコピーを考える

自社の特徴や文化を、求職者の印象に残りやすいキャッチコピーで表現してみるのも効果的な施策です。

以下は、2010年・2021年卒業学生を対象とした企業採用サイトの最新事例です。

ブラックカンパニー|トゥモローゲート株式会社

トゥモローゲート株式会社公式サイトより

採用ブランディングや就活イベント支援を行うトゥモローゲート株式会社は、斬新なキャッチコピーが印象的な会社です。

「大阪と福岡を拠点に暗躍するブラックカンパニー」 

ブラックカンパニーは、直訳すると「ブラック企業」。ワークライフバランスが重要視される現代において、あえてブラック性を強調することで、印象に残るキャッチコピーとなっています。「挑戦することにワクワクする」「がむしゃらに働いて急成長したい」といった志向を持つ求職者には魅力的で応募欲が掻き立てられる言葉でしょう。

極め付けは、全部で3つ紹介されている「ブラック・エピソード」です。

例えば一つ目の「終電ギリギリまでの仕事」を見てみましょう。

残業時間削減が叫ばれている今、終電間際までの労働を強いる会社に一体誰が入りたいと思うでしょうか。

恐る恐る、「真相を見る」をチェックしてみました。

すると、同社からの別のメッセージが現れました。

タイムカードなし、コアタイムなしの完全自由出勤制だ。
13時出社-24時退社もよし。8時出社-15時退社でもよし。
全社員が自分でスケジュール管理をして仕事を組立てるんだ。
全員束縛嫌いで、自由に働かせろ!とウルサイからな。
(公式サイトより)

いかがでしょうか?

これは、「終電ギリギリまでの仕事」の裏は、在宅勤務やフレックス制といった柔軟な働き方を認めた福利厚生制度だったということがわかります。

あえて嫌悪されるような労働環境で求職者の興味を引くユニークな訴求方法です。

参考:トゥモローゲート公式採用サイト

で、どうする?|サッポロビール株式会社

サッポロビール株式会社公式サイトより

サッポロビール株式会社の「で、どうする?」は、「採用されてどうするの?」「あなたの夢をどう自社で叶えるの?」と求職者のキャリア意識に問いかけるような採用キャッチコピーです。

核心を突かれるようなフレーズに、思わず会社情報を調べてしまう求職者は少なくないはずです。

サッポロビール株式会社公式サイトより

そうした時に、同サイトではわかりやすい場所に、福利厚生情報が詳細に記載されています。

有給休暇制度や社宅といった基本的な福利厚生だけでなく、1日の労働時間、実際の平均有給取得日、出産後の復職環境についても取り上げられているのが特徴です。

入社後の具体的な人生設計をイメージしやすいため、求職者にとっては安心材料の一つとなるでしょう。

参考:サッポロビール株式会社公式採用サイト

福利厚生を導入して採用PR強化と従業員のモチベーションUPに成功した企業事例

立川ワシントンホテルを運営するFrom One’s Heart株式会社は、福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」を導入することで、従業員の採用から長く働いてもらうためのモチベーション作りに成功した企業です。

■福利厚生導入前の企業課題:幅広い世代に対応したサポート

同社は50名の従業員で運営をしていますが、アルバイト、パート、正社員といった雇用形態だけでなく、男性・女性、さらには子供の有無など、働き方の多様性に大きな振れ幅が出てきたことが導入のきっかけだったと言います。

■具体的な対策

・雇用半年後:感謝の気持ちとしてベネフィット・ステーションへの加入資格を付与。
・雇用2年後:雇用形態を問わず、無期雇用制度を付与。

加えて、老若男女全ての従業員のニーズに対応するためには多種多様なサービスが必要と考え、子育て支援サポートから自己啓発に役立つeラーニングの受講・資格取得まで、ありとあらゆる種類の福利厚生サービスを拡充させました。

また、ベネフィット・ステーションへの加入を、採用PRサイトでも告知し続けました。

結果、採用面接時の話題のきっかけとなっている他、入社して福利厚生サービスの会員証を手にしたスタッフから「やっと入ることができて嬉しい」と喜びの声も上がっています。

▼導入の決め手となったストーリーはこちらから
「人を一番大切にしたいという強い想いから福利厚生を導入し「正社員登用の促進と採用力の強化」の課題を解決できた事例」

まとめ

福利厚生の拡充は、人材獲得競争を勝ち抜くために不可欠なポイントです。

採用において福利厚生をアピールできていない企業は、今後ますます人材不足の一途をたどることになるでしょう。

ぜひ、自社の福利厚生を見直し、企業情報が一人歩きしても十分な情報が伝わるよう発信を続けてください。

自社でアピールできる福利厚生がない!という企業担当者の方は、「福利厚生がない企業が損をする2つの理由と今取るべき対策方法」にて、自社に必要な福利厚生項目をチェックしてみてください。

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多様なニーズに対応する柔軟なカフェテリアプランで
もう一段上の従業員満足度向上を目指す

働き方改革の中で大きなポイントでもある「従業員満足度向上」は、
従業員の生産性向上を実現する重要な指標の一つとなります。

やりがいや成長が実感できる働き方を通じて

・従業員の充実した生活
・より良い人生のサポート

を実現していくことが今後より一層求められていくでしょう。

そこでおすすめなのがカフェテリアプランです。

カフェテリアプランは、企業が従業員に対し独自でルール・付与ポイント数・利用できるメニューを決めることができるため、自社の従業員の特徴や自社制度に応じて柔軟に対応することが可能です。

また、例えば従業員に健康支援メニューを多く利用してほしい場合、予防接種補助のポイントレートをあげる、といったポイント設定ルールにて調整が可能なため、福利厚生サービスに対する目的を企業からのメッセージとして反映することが可能です。

・より一層充実した福利厚生を従業員に提供したい
・既存の福利厚生サービスの利用をもう一段階あげていきたい
・自社独自の福利厚生としてメッセージ性をもって提供したい

上記に当てはまる方は、ぜひこの機会にご検討ください。

 


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