【セミナーレポート】ベネフィット・ワン社主催『従業員エンゲージメントを高める最強の組織づくり戦略とは?』

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近年、働き方改革関連法案の成立を背景に、労働者の職場環境は目まぐるしく変化してきています。

働き方に関する多くの問題がある中で、日本の企業の約8割が職場のコミュニケーションに問題意識を抱いていると言われており、どの企業においてもそれが人手不足を牽引する大きな課題の一つとなっています。

職場でのコミュニケーションを円滑にすることができれば、企業の業績向上や競争力を維持し続けられることだけでなく、離職率低下や採用効率向上などの効果も期待することができます。

そこで、いま注目されているのが「従業員エンゲージメント」を高める組織づくりです。

企業と従業員との良好な関係性=従業員エンゲージメントを高めていくことで、組織としての一体感が生まれ、職場での円滑なコミュニケーションが実現していくと考えられています。

今回は、2018年11月に開催された株式会社ベネフィット・ワン主催「従業員エンゲージメントを高める最強の組織づくり戦略とは?」のセミナーレポートをお届けいたします。

・チームのコミュニケーションがうまくいかず生産性が上がらない
・優秀な人材が辞めていってしまう
・社員の仕事への熱意が下がっている

上記のような問題にすでに取り組んでいる方も、これから何に取り組めば良いのか分からないという方も、ぜひこの記事を貴社の組織活性化のヒントとしてご活用いただけましたら幸いです。

セミナー概要

・開催日時
-2018年11月6日(火) 14:00 〜 17:30 【受付開始:13:30】

・会場
-JOB HUB SQUARE 2階ホール

・プログラム
(第1部)
「レコグニションとモチベーション」
同志社大学 政策学部 教授 経済学博士 太田 肇 氏

(第2部)
「称賛の仕組化で定着率25%UPさせる本当の働き方改革」
株式会社シンクスマイル 代表取締役 新子 明希 氏

(第3部)
パネルディスカッション
「従業員エンゲージメントを高める、最強の組織づくり戦略とは?」

●モデレーター:
 株式会社ベネフィット・ワン インセンティブ事業部長 野呂 健作

●パネラー:
同志社大学 政策学部 教授 経済学博士 太田 肇 氏
株式会社シンクスマイル 代表取締役 新子明希 氏
株式会社イオンファンタジー 
人事総務本部 人事グループ 人事企画マネジャー 山下 和之 氏

・主催
株式会社ベネフィット・ワン/株式会社シンクスマイル

・定員
120名

登壇者紹介

同志社大学 政策学部 教授 経済学博士
太田 肇氏

1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。京都大学経済学 博士。公務員を経験の後、三重大学人文学部助教授、滋賀大学経済学部教授などを経て2004年同志社大学政策学部教授。
専門は組織論、人事管理論。とくに個人を活かす組織や社会について研究。経営者、サラリーマンなどを相手に講演やセミナーを精力的にこなし、マスコミでも広く発言している。著者に『「ネコ型」人間の時代』(平凡社新書)『お金より名誉のモチベーション論』 『承認欲求』(東洋経済新報社)などがある。

株式会社シンクスマイル 代表取締役
新子 明希氏

1972年大阪府生まれ。2007年シンクスマイル設立。現在は、社内モチベーション向上SNS「ホメログ」や「RECOG(レコグ)」を社内開発、販売している。「称賛文化の形成」や「従業員エンゲージメントの向上」を促進させるアプリの開発販売を通じて、毎日の「働く」が楽しくなる世の中の形成を目指している。

株式会社イオンファンタジー
人事総務本部 人事グループ 人事企画マネジャー
山下 和之氏

2002年4月 株式会社ダイエー入社 店舗へ配属
2007年2月 人事企画部
2012年4月 北海道事業本部 人事SV
2013年9月 経営戦略部 課長
2014年4月 休 職
2014年4月 株式会社ファンフィールド 経営企画部
2015年5月 株式会社イオンファンタジー ストアオペレーション
2015年8月 人事グループ 人事企画(現職)

株式会社ベネフィット・ワン インセンティブ事業部長
野呂 健作氏

2005年、ベネフィット・ワン入社。福利厚生の法人営業を経て、公的団体専門の公務グループ長、顧客向け支援サービスのプロジェクトマネージャーを歴任。2018年4月、社内ポイントサービス「インセンティブ・ポイント」を提供するインセンティブ事業部長に就任。企業組織活性や定着率向上、販売促進をサポート。

第1部「レコグニションとモチベーション」(講師:太田教授)

本セミナーの第1部では、「個人を生かす組織づくり」の研究をされている同志社大学政策学部の太田肇教授が「レコグニション」「モチベーション」をキーワードに、組織活性化のための人材活用戦略について語りました。

なぜ、いまレコグニション(承認)が必要なのか

現在の企業活動における大きな問題として、人材不足や定着といった課題があるとした上で、いまの若い労働者には「レコグニション」が必要だと太田教授は話す。

レコグニションとは、承認するということ。より分かりやすく言えば、相手を認めてほめてあげることが重要になってきている。

その背景には日本人の特徴がある。
日本人は、自尊感情や自己肯定感が弱いという特徴を持っており、それが現代社会の生産性の問題にも関連してきている。

日本人と「承認」

ではなぜ、日本人は自尊感情を高く持つことが出来ないのだろうか。

諸外国の国民性と比較すると、名誉や他人の目を必要以上に重視する傾向がある。

そして、日本人を取り巻く日本社会自体が持っている社会規範として、積極的な承認よりも、消極的な承認が有勢になっているという背景も無視できない。

消極的な承認とは、出る杭を打つ、分をわきまえる、序列、和、陰徳といったことを指す。

これらのマイナスの承認こそが、日本人の自己効力感や自己肯定感、自尊感情の低さへと繋がっていると太田教授は指摘する。

多くの日本人はこれまで、こうした社会に長く適合してきたため、結果を変えるためには変革が必要。

つまり、ポジティブな承認の機会を増やしていく取り組みが大切になってくる。

「承認」の効果

では、ポジティブな承認をすると、どのような効果があるのだろうか。

アンケートを取って分析した結果、以下のような効果があることが分かった。

・モチベーション、自信、帰属意識などがアップする。
・仕事の生産性が上がる。
・離職の抑制に効果がある。
・信頼関係ができ、職場の空気が良くなり、活性化する。
・メンタルヘルスが増進される。
・不祥事の抑制に効果がある。

その他にも、以下のような効果があることが分かっている。

・上司、教師、親自身が成長した。
・評価能力が向上した。
・上司と部下との人間関係が良くなった。
・失敗を恐れず、挑戦するようになった。

「承認」される機会を増やす

自社の従業員を承認するためには、「ほめる」ことが大切である。上司が部下を上手にほめて、評価することで承認効果を高めることができる。

具体的な方法としては例えば、ほめる時は相手の名前を呼ぶようにする、同僚同士のプロジェクトを増やす、イベントやレクリーエーションは本人たちに任せる、などである。

また、「ほめ合いタイム」「good jobカード」といったアイテムを活用することも有効。

そうして社内の制度として、発言の場、発表の機会、表彰などを取り入れることで、従業員エンゲージメントは高まっていく。

効果的な認め方、ほめ方とは

ただし、闇雲に部下をほめれば良いというわけではなく、場合によっては逆効果になる可能性もあるので注意が必要であると太田教授は指摘する。

太田教授が考える効果的な認め方、ほめ方は以下の6つ。

①具体的・客観的な事実に基づいてほめる
②まず行動するように後押しし、実行したらほめる
③道程のなかでほめる
④相手が乗っているときは、ほめるよりも認めることを意識する
⑤能力よりも努力をほめるようにする
⑥成熟度、レベル、タイプに応じてほめる

また、部下から上司への承認もお互いの人間関係を円滑にするためには効果的であると話す。

失敗しない「叱り方」

「ほめる」の反対は、「叱る」である。

何でも承認して、ほめていては効果が薄い。ほめると叱るを上手に使い分けて活用することで、より効果的なコミュニケーションを取ることが出来るようになる。

叱ることにおいてまず大切なことは、相手のプライドを意識すること。相手を尊重し、信頼関係の土台がしっかりとしていなければ、言葉は届かない。

そして、基本的にはビジネスライクな態度を取ることも重要である。割合としては、ほめると叱るは、5:1くらいがちょうど良いというのが太田教授の考え。

叱る際には、問題点をただ指摘するのではなく、改善するためにはどうしたら良いのかを相手と一緒に考える姿勢を示すことも重要であるという。

第2部「称賛の仕組化で定着率25%UPさせる本当の働き方改革」(講師:新子社長)

第2部では、株式会社シンクスマイル代表の新子社長が、「称賛の仕組化で定着率25%UPさせる本当の働き方改革」についての講演を行いました。

社内コミュニケーションが問題となっている日本の現状

インターネットの検索欄に、「仕事」と検索すると、関連ワードとして「辞めたい」「楽しくない」といったネガティブな単語が並ぶ。

また、日本の現状として、日本人の約8割以上が仕事に大きなストレスを抱えているというデータもある。

新子社長は、そうなってしまう原因として、社内コミュニケーションに大きな問題があるのではないかと考えている。

例えば、社内で「認められない」「感謝されない」「讃えられない」「期待されていない」といった具合に。

仕事で満足感や、充実感を得るためには「自分の仕事が誰かの役に立っていると実感すること」がとても大切だと新子社長は指摘する。

一方で、最近では、従業員をほめる文化(称賛文化)を積極的に取り入れている企業が増えてきているという。

なぜ称賛文化が必要なのか?

ほめる文化(称賛文化)を重要視する企業が増えてきた背景として、こんな調査結果があると新子社長は示した。

社員は称賛されると8割以上がそのチーム(会社)への愛着がわくと答えているにも関わらず、実際に称賛されていると感じる社員はわずか3割程度だという。

また、別の調査では、社員がやる気やチーム(会社)への貢献意識が高まる要素は、「職場で仕事が周囲から認められたり、ほめられること」や「良好な人間関係」が、僅差で「給料が高いこと」に次いで重要な要素であるという結果が出ている。

つまり、ほめる効果として、日々「称賛」されていると感じる社員は、

・転職意向が低い
・社内人間関係が良好
・改善提案が出やすい

といった効果があると新子社長は強調する。

称賛文化を作るには「心理的安心感」が重要

では、どのようにしたら称賛文化を作ることが出来るのだろうか。

新子社長は、ディズニーやグーグルなどの世界的な大手企業では、「レコグニション」活動が活発に行われていると指摘する。

グーグルが行ったプロジェクト「プロジェクトアリストテレス」によれば、パフォーマンスの高いチームに共通する唯一の特徴は、「心理的安心感」があったことだという。

会場に新子社長が問いかける。
「現場から改善案が出ていますか?」「お互いの仕事を依頼しやすい雰囲気を作ることが出来ていますか?」と。

良い企業文化が、最終的に良いサービスを産むことが分かっている以上、そのための取り組みは企業活動においてとても重要。

称賛文化を成功させるための3つのポイント

新子社長は、自社サービス「RECOG」の提供を通して顧客と接するうちに、称賛文化を成功させるためには3つのポイントがあると説明する。

それは、
①目的を常に共有すること。
②毎日続けられること。
③報われること。

これらを無理なく続けられるのが、シンクスマイル社が提供する「RECOG」。

RECOGは、称賛文化を醸成し、社員の「心理的安心感」を向上させる効果があり、1000社、400万回のコミュニケーションを分析して開発された。

称賛文化を定着させるための1つのアイディアとして、シンクスマイル社の「RECOG」とベネフィット・ワン社の「インセンティブ・ポイント」を組み合わせた「RECOGインセンティブ」というサービスがある。

称賛や共感のメッセージに「インセンティブ・ポイント」を付与し、従業員同士で送り合うことができるプログラムだ。

社員は貯まったポイントで、レストランの食事券等、約20,000メニューから好きなものと交換することができ、企業は社員・組織の状態をデータ化し、組織編成の最適化や人材育成に活用することができる。

第3部 パネルディスカッション「従業員エンゲージメントを高める、最強の組織づくり戦略とは?」

セミナーの第3部では、実際に従業員エンゲージメントを高める組織づくりとは何かを語るため、パネルディスカッションが行われました。

パネラーとして太田教授、新子社長に加え、「RECOGインセンティブ」を導入しているインファンタージー社の山下氏を迎え、ベネフィット・ワン野呂氏の司会進行のもと議論が行われました。

Q1. 今、会社組織はどんなことに悩んでいる?

野呂氏(以下、敬称略):さて、はじめの質問です。まずは新子社長にお伺いさせていただきます。

新子氏(以下、敬称略):ご存知の通り、現在の日本では労働人口が減っていて、少ない人材を少ない人数で定着させて育成していかなければならないと、人事の方はみなさん悩まれています。

そういった現状があるにも関わらず、離職率は毎年増えていくばかりで大きな問題となっているわけです。

高度経済成長時代は、目の前の仕事を頑張ったらそれだけの見返りがあった時代でしたが、いまはそうではありません。バブルが弾け、モチベーション3.0という時代が来ています。

つまり、モチベーション3.0の特徴として、今までのマネージメントが通用しなくなっているということが言えると思います。

お金を稼ぎたい、出世したいという若者よりも、社会的に認められたいという人が増えてきました。

今のマネージメント層の方はそういった若者のモチベーションをどう管理すればいいのかと、悩まれているのではないかなと思います。

野呂:まさにそこで実際にRECOGを導入されている山下さんにぜひお聞きしたいのですが、導入前の社員さんと導入後の社員さんの反応はどのように変わりましたか?

山下氏(以下、敬称略):弊社がRECOGを導入したきっかけは、社員さんの定着率向上が主な目的となっています。

私たちの会社は約6,000人の従業員がいるのですが、その8割がパートタイマーです。それぞれの店舗に10名ほどいますが、店長もパートタイマーという事業形態をとっています。

そのパートタイマーを採用していくというのが直近の課題でして、その対応策としてまずやったのが、時給を40円上げるということでした。さらに、採用されて3ヶ月間は時給に200円プラスします。

その結果、このご時世にも関わらず前年比170%で採用することが出来ました。ですが一方で、23%程度だった離職率が、30%にまでなってしまいました。

もちろん時給が下がったタイミングである程度離職が増えることは見込んでいたものの、採用したらずっと働いてもらいたいというのが人事の思いですので、定職率をどうするのかというのが課題でした。

野呂:太田先生にもぜひお伺いしたいのですが、いまは役職で得をするという時代ではなくなってきました。ぜひ先生がフィールドワークなどをされるなかで感じることなどがございましたら教えてください。

太田氏(以下、敬称略):先ほど、企業のマネージメントは通用しなくなったという話がありましたが、本当にその通りだと思いますね。

特に若い人は管理されたり、上から目線で言われることを極度に嫌います。

そこでモノとか何かを介在させることは意味があると思います。つまり、それによって関係がタテからヨコになるんですね。

これからの時代、上司から部下へは、単純に言葉でお茶をにごすのではなく、正しい方法でほめて認めてあげて、上から目線で管理しないということが重要になってくると思います。

Q2.従業員エンゲージメントを高めることで得られた、感動エピソードは?

野呂:従業員エンゲージメントを高めるということは、要するに社員と会社が良い関係になるということですが、従業員との関係が良くなったことで得られたエピソードなどがあれば教えてください。

山下:弊社では、ほめるアプリRECOGを導入したことで、他人をほめることに対する良さを従業員が認識できたという変化がありました。

従業員が6000人もおりますので、はじめは意識してほめるなんて恥ずかしい、大切なのはわかっているけど・・・といった方もたくさんいました。

ですが、先ほどの講演で太田先生も「行動することで分かることがある」とおっしゃっていたように、まずほめるというアクションをしたことで、ほめることの効果を実感した人が多いようです。

また、ほめたポイントを品物と交換できることで、とりあえずアプリを使ってみようという従業員も増えた点がとても良かったですね。

太田:いま山下さんがおっしゃったように、アルバイトの方であってもほめる効果はとても高いと思います。

アルバイトに熱心になっている学生というのは、大学のサークルに入っていないことが多々あります。

ということは、その自分の属するコミュニティ=職場で盛り上がりたいという思いがあるんですね。ほめることで、仕事のパフォーマンスは大きく上がると思います。

また、サンクスカードなど従業員エンゲージメントを上げるための努力をされている企業がこれまでもありましたが、10年以上続いている企業がある一方で、マンネリ化してすぐに止めてしまう企業もあります。

何が違うのかと言うと、①手続きが簡単であること②途中で制度の変化をつけていることが特徴として挙げられます。

Q3. Whats Next?

野呂:さて、次なるステージとして、働き方改革の文脈でぜひ山下さんにお伺いしたいのですが、数千人いる現場での今後の働き方についてどのようにお考えになっているのかお伺いしてもよろしいでしょうか。

山下:弊社では店舗と本社を分けて運営しています。本社では在宅勤務や残業対策などの取り組みを導入しているのですが、現場ではさらに新しい取り組みを行っていこうと考えています。

働き方改革というよりは、仕事の質を変えるための取り組みですね。弊社はエンターテインメント企業ですので、お客様にいかに楽しんでもらうか、という点が差別化になってくると思っています。

具体的には、メインターゲットとなる子供と触れ合う時間をいかに増やすかという観点で、システムの導入や様々な取り組みを現在行っています。

そういった時に大切になるのは、どうしてこれをやるのか、というメッセージをいかに伝えるかということですね。

具体例としては、今までは本社から店長に伝言したものを現場の従業員に伝えるという流れがあったのですが、現場との温度差が問題になっていました。

そこで、社内の掲示板で本社からのメッセージを伝えることで、現場の従業員にダイレクトに伝えることができるようになりました。

野呂:それでは新子社長はいかがでしょうか。

新子:弊社でこれから取り組もうと思っているのは、一回マネージメントというものをやめてみませんか?ということですね。つまり管理という考え方をやめる。

今年弊社に入社した新卒の女性がいるんですが、入社してすぐに結婚の報告がありました。そして地元の名古屋に戻りたいという希望も言われました。

ですが、弊社には名古屋支社は無いんですね。

普通の会社だったら辞表ということになると思うんですが、なんとかなりませんかねという話になりまして、制度としても無いのですがリモートワークをやってみることにしました。

もちろんそれぞれのステージで働き方というのは変わってくると思うので、それに合わせて会社の制度も柔軟に変わっていったらいいんじゃないかと思っております。

太田:先ほど管理を辞めるという話がありましたが、それは私も賛成です。実際に最近ではITツールやAIが発達してきているため、将来的には管理職のほとんどの仕事はAIに任せても良いのではないかと思っています。

そして、いまの若い人は管理を無くすと見違えるくらい力を発揮します。

つまり、やりたいことがあって会社に入社しても、上司にアイデアを却下されたり社内の問題があったりと、やる気が失せてくるというケースが往々にしてあります。

彼らには好きなことだけをやらせるということがとても大切だと最近感じます。

Q4. 従業員エンゲージメントを高める、最強の組織づくり戦略とは?

野呂:今回のお題であるこの問いをぜひ最後にお伺いしたく。まずは山下さんからお願いします。

山下:とても難しいお題ですが、私たちが心がけていることは、仕事を楽しくすることを意識して、色々な仕掛けをしていって、何事にも「それって楽しいの?」という問いかけを常に忘れないということです。

野呂:ありがとうございます。それでは、最後に太田先生と新子社長にぜひ締めていただきたいと思います。

太田:いま山下さんより出ました、「仕事を楽しくする」というのは重要なキーワードだと思いますね。

これからの仕事はイヤイヤやっても成果は上がらないと。そういう意味では仕事と遊びの境界は無くなって来ていると思います。

それからエンゲージメントというのは、将来のキャリアとも関係してきます。

その会社での将来を見通せて、自分自身で道を決めることが出来る環境があれば、従業員のエンゲージメントは高くなると思います。

新子:今日私からは、みなさんにこれだけをメモっていただけたら良いのではないでしょうか。

「一日一ほめ」

一日の終わりを人への感謝で振り返ることで、隣の人や周囲への気持ちやとらえ方が大きく変わります。

これは経験から言えることですが、そうした習慣が根付いてくると、組織というのはそうそうおかしくはなりません。

今日は人事の方も多くいらっしゃると思います。

人事の仕事は人を活かす仕事です。ぜひだまされたと思って、「一日一ほめ」を実践してみてください。

本日は、ありがとうございました。

野呂:ご登壇いただいたみなさま、本日は本当にありがとうございました。

まとめ

最後に、今回のセミナーの要点を簡単に振り返ります。

・従業員エンゲージメントを高めるためには、承認することが大切。
・承認する(ほめる)機会を増やすことで、モチベーションアップや生産性向上が期待できる。
・心理的安心感が良い企業文化やチームをつくる。
・称賛する文化をつくるためには、
①目的を共有すること、
②毎日続けられること、
③報われること、の3つのポイントがある。
・いま若い人の仕事に対する価値観が変わっていくなかで、楽しくやるというのは重要な視点。
・まずは出来ることから。「一日一ほめ」で、組織は変わってくる。

ぜひあなたの会社でもほめる文化をつくり、従業員エンゲージメントを高め、企業価値向上のための取り組みを進めていきましょう。

取材・文/花岡 郁

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