従業員エンゲージメント

問題は目の前に、社員が辞めていく6つの理由とその対策方法

社員 辞めていく

社員が辞めていくことに危機感を抱いている人事担当者は多いことでしょう。

社員が辞めていく会社には、以下のような問題が起こりがちです。

1.労働人口が減少しているため、労働者の確保が難しくなる
2.辞める社員がエース的存在なら周囲への影響も大きくなる
3.社員が辞める→大量採用→組織力弱体化→経営不振(社員待遇悪化)→社員が辞める、といった負のスパイラルが発生する

このような問題に日々頭を抱えている人事担当者も多いはず。では、具体的にどのような対策を行っていけば良いのでしょうか。今回は、社員が辞めていく企業の特徴、その理由と対策についてご紹介していきます。

社員が辞めていく会社の特徴

社員が辞めていく会社の特徴は、会社の仕組みと企業文化の大きく2つに分かれます。
以下が、代表的な例です。

・通勤時間が長い
・休日が少ない
・転勤がある
・評価基準が曖昧
・従業員の意見を取り入れない

通勤時間が長いのは物理的な問題であるだけに、会社として対策するのは難しいでしょう。ただ、将来的に労働者の確保が難しくなることを思えば、短時間勤務や在宅勤務などの働き方の導入も考える必要性がありそうです。

一方、休日の少なさや転勤があることなども、社員が辞めていく会社の特徴として挙げられます。一定の年齢を超えるビジネスマンにとって、休日出勤や転勤は当たり前のように行ってきたかもしれませんが、働き方が多様化する現代にとって適していないものと考えられます。

このほか、曖昧な評価基準では社員が企業に対して不信感を抱くでしょうし、自身の提案を受け入れてくれない会社ならやりがいも失われるでしょう。

【注目】自社にとって本当に必要な福利厚生制度は?

もしもこの記事をご覧いただいている方の中で、自社の福利厚生制度についてお悩みの方がいらっしゃいましたら、まずはじめに「企業担当者必見!「福利厚生サービス」のおすすめ5選を解説」の記事をお読みください。

福利厚生のアウトソーシングについて

福利厚生の充実は、従業員満足度を向上させ、採用や離職防止にも役立ちます。

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従業員が企業担当者を介さずサービスの利用申し込みを行うため、導入後の事務作業はほとんどありません。

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社員が辞めていく本当の理由

高すぎる目標を立てさせない

社員が辞める際に退職届を提出することになりますが、その理由は必ずしも本音ばかりではないでしょう。

「一身上の都合により~」と書かれた退職届を見て、その裏にある気持ちを思い浮かべたことのある人事担当の方も多いはずです。

実際に辞める理由の多くは、評価制度の不満や成長機会が与えられないことへの不満、ワンマン経営、人間関係などが上位に挙げられます。社員の本音と建前をどのように活かすかは、その後の企業の成長に大きく関わってきますから見過ごすことはできません。

あなたの会社が抱えている問題のすべてを辞めていく社員の退職届から把握するのは困難だとしても、特定の部署や年代などは把握できるはずです。

それにより、退職する社員の背景にどのような理由があるのかも見えてくるのではないでしょうか。問題を見つけ、その対策方法を社内に発信して改善につながれば、社員が辞めない仕組みの構築や採用活動の変革なども期待できます。

そこで、次の段落から社員が辞める6つの理由と対策を紹介します。

社員が辞める理由1.どんなに頑張っても評価されない

社員に対する評価は結果を出したときだけで、プロセスは関係ないとする企業は多くあります。もちろん、その考え方自体は間違いではありませんが、営業職のように数字で結果を出せる部署以外で働く社員に対しても正しく評価できているのでしょうか。

数字以外の項目については、少なからず主観が入り込みやすく、どんなに会社に貢献している社員でも、評価担当者との相性が悪ければ正当な評価をもらえないかもしれません。

また、旧態依然としている会社では、叱責により社員を伸ばそうとしているところも少なくありません。 このような会社の場合、適正な評価制度の仕組みを作り、またでき上がった評価制度の内容を全社員に公表することが大切です。

明瞭な評価制度があれば、社員はモチベーションを保ちやすいですし、信頼関係の構築にも役立つでしょう。また、褒めて伸びるか叱られて伸びるかは個人差にもよりますが、社員を伸ばすことを目的に叱責をするというのは、時代遅れと言わざるをえないでしょう。

ミスをしたり社風に合わない言動や行動をしたりなどは注意するべきですが、モチベーションの向上を狙った叱責はパワハラなどと言われることも少なくないため、注意が必要です。

社員が辞める理由2.成長の機会を与えない

社員の多くは、仕事を通して何らかの成長を遂げたいもの。それぞれが将来像を明確にしつつ、会社のなかで目標を持って仕事をしているはずです。しかし、企業によってはルーチンワークばかりの業務内容で、日々淡々とした仕事しか与えられないところもあります。これでは、志を持った優秀な社員ほど辞めてしまうという状況になりかねません。

この対策としては、社内で新プロジェクトを立ち上げてみることがおすすめです。立案者をプロジェクトの責任者に据えて、周囲と協力しながらプロジェクトの成功に向けて取り組むことは、社員にとっては成長のチャンスになります。

ポイントは、プロジェクトの内容をどの部署からでも提案可能な軽い内容にすることです。成功事例として社内に発信して社員のモチベーションを高めることが目的になりますから、難しいプロジェクトにする必要はないでしょう。成長の機会を与え、実際に社員が成長することは、本人にも会社にもプラスになります。社員の成長は会社の成長につながるという考えのもと、成長の機会を与える仕組みを構築しましょう。

社員が辞める理由3.社員同士の人間関係

会社で働く人間のタイプはさまざまですから、なかには人付き合いが苦手な人もいるでしょう。どんなに社交的な人間でも上司との関係が上手くいくとは限りません。もともと人付き合いが苦手な人なら社員同士の人間関係も難しいのではないでしょうか。

たとえば、同じ部署の社員が会話好きばかりで、その輪の中に入れずに居づらい思いをしている社員がいたり、プライベートなことまで根掘り葉掘り聞いてくる社員がいたりするかもしれません。このようなケースで居づらさを感じてしまう社員のなかには、新しい職場を求めて辞めてしまう可能性があります。

人間関係で社員が辞めていくのは、個人的な問題がある以前に企業風土に問題があると捉えることが大切ではないでしょうか。 対策としては、部署異動での解決を考えたいところです。会話するのが苦手ならば、できるだけ会話しなくても仕事ができる部署に配属すれば問題の解決につながるでしょう。

本人と面談を重ね、辞めなくても良い方法を一緒に考え、提案してあげるのも人事部の仕事のひとつと捉えてみることをおすすめします。

社員が辞める理由4.社風や経営方針が合わなかった

入社前は魅力的な企業に思えたものの、いざ入社してみたら抱いていたイメージと違った…というような話はよく聞きますよね。

しかも、イメージというのは脳裏に色濃く残りがちで、払拭するのは簡単ではありません。求人票の内容や面接時に聞いた話と違うということで辞めてしまう社員もいます。 このような場合、2つの対策を行う必要性があります。

現在の募集要項の見直しです。求職者に対して会社を魅力的に見せるのは大事なことですが行き過ぎは逆効果になります。事実からかけ離れ過ぎた内容になっていないか、今一度見直してみましょう。 もう1つは、社員との定期的な話し合いです。入社前と後で会社に対するイメージがどのように変わったのかヒアリングしたり、定期的に会社の方針を社員に発信したりするのはイメージギャップの解消に役立ちます。

何か新たな取り組みをするタイミングでは、必ずキックオフミーティングを開催し、労使間で認識の差が生じないようにすり合わせすることもギャップの解消につながるでしょう。

社員が辞める理由5.待遇の問題

社員が辞めていく根本的な理由ともいえるのが待遇の問題です。

休日の少なさや残業時間の多さ、そもそも給料が安いなどの理由で辞めていく社員をこれまでも見てきたのではないでしょうか。しかもこれらの条件が揃わなくても、どれかひとつだけでも辞めていく理由になるケースがあり、人事部としては頭を悩ます問題です。

この対策には、やはり他社との比較が欠かせないでしょう。当然ながら同業者と比較して、少しでも有利な条件になるように社内ですり合わせているのではないでしょうか。しかし、会社の事情により、ライバル他社よりも有利な条件を提示できない会社も多いはずです。そこで、できないことを無理やり実現させようとするのではなく、妥協点を探ってみることをおすすめします。

たとえば、給料アップができないなら残業時間をなくしたり休日数を増やしたりするなどを考えてみるのもひとつの方法です。また福利厚生制度を充実するのも1つの手立てと言えます。逆に休日が少ない代わりに給料が高いというのは、高収入よりもプライベートの充実を望む若者が増えているといわれる現代では得策とはいえないでしょう。

社員が辞める理由6.上司の働き方が気に入らなかった

子どもが親の行動を見て育つように、社員は上司の行動をよく見ているものです。日々の仕事のなかで、指示出しのみで一切動かない上司のいる職場では、社員は不満を抱きがちです。それでいて、部下が成果を上げたら上司の手柄、ミスをしたら部下のせいなどの考え方が横行するような会社は社員が辞めていく条件が整っています。

この対策としては、一捻りを加えた評価制度の採用が適しています。たとえば、部下が上司を評価する仕組みです。しかも、部下による評価の比重を多くするという方法です。管理職が身近にいる部下から評価されるのであれば、普段から緊張感を持ちながら業務に臨むのではないでしょうか。

ただし、中間管理職の評価を部下が行う場合、高評価を強要されないように配慮が必要です。また、主観が入り込みやすいため、社内に一斉導入ではなく、モデルケースを作ってテスト導入から始めると良いでしょう。このほか、中間管理職向けの研修を定期開催するのも良い方法です。

役職者のすべてが必要なマネジメント能力を有しているとは言い切れません。外部からの講師を招くことも視野に入れつつ、積極的に進めてみてはいかがでしょうか。

多くの課題は目の前にある

企業が人材不足に悩む理由は、新規採用できないことも理由のひとつですが、やはり現状の社員が辞めていくからでしょう。

人材流出に歯止めが効かない状況に陥っている企業の人事担当者なら、現状に危機感を覚えているのではないでしょうか。社員が辞めていく理由は、今回取り上げた以外にも企業の数だけあります。それをすべて把握して対策を練るのは困難ですが、できることは多くあるはずです。

まずは社員が働きやすい環境になっているかを確認しましょう。そして、辞めていく社員と面談して、建前ではなく本音の理由を引き出し、対策方法を考え導入します。ただ、社員が辞めていく問題の多くは上司と部下の円滑なコミュニケーションの形成により解決可能です。普段の業務で壁を作らずに、何でも相談できるような風通しの良さが離職率の低下に繋がるケースは少なくありませんので、社員が発信しているシグナルを敏感に感じ取れる管理職教育も大切です。

離職率の低下は企業の業績に大きな影響を与えます。将来的にますます労働人口の減少が懸念されていることからも、人事部が危機感を持っているのは頷けます。だからこそ、社員が辞めていく理由を社員の視点で考え、社員に寄り添った対策を打ち出していきましょう。

長時間労働の是正と共に検討すべき
福利厚生制度の拡充

多くの企業で課題となっている長時間労働の是正は、生産性向上や人材定着にも効果的です。

すでに多くの企業が取り組みを行っている中でセットとして注目されているのが、給与・福利厚生制度などの待遇面の向上です。

残業削減は従業員のプライベートを確保して仕事に対するモチベーションの向上に繋がっている一方で、残業代が減り、従業員の賃金低下が目立ってきています。

しかし、基本給を上げることは難しいので、残業代の代替策が求められます。

従業員満足度、生産性の向上、採用強化・離職防止に繋がる福利厚生制度の拡充を検討していくことが得策です。

業界トップの導入実績を誇るベネフィット・ステーションは、

・最短2週間で大手企業と同等の福利厚生を簡単に整備できる
全国の企業、幅広い年代層や多様なニーズに応えるための140万件を超える福利厚生優待サービス
契約団体数の16,103社、うち、公務団体の500団体が導入済み
従業員が直接サービスを申込むため、導入後の事務作業は一切なし

と、従業員1人あたり1,200円(税抜)~で充実した福利厚生制度の拡充が実現できます。

企業は人なりという言葉があるように、従業員の会社に対する満足度を高めることは、企業の業績を向上させることに繋がります。

ぜひこの機会に、福利厚生制度の拡充を検討していきましょう。


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